忘却エンドロール

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映画「東京物語(1953)」観ました

 | 家族  Comment(10) 
Tag:小津安二郎 日本

東京物語(1953)
製作:日本’53
監督:小津安二郎
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦が、成人した子どもたちの家を訪ねる。だが、子どもたちはそれぞれ生活に精一杯で、彼らに構っている暇もない。唯一、戦死した次男の未亡人だけが、二人に優しい心遣いを示し…。

小津監督というと、娘の結婚にまつわる作品ばかり観ていて、さすがにうんざりしてたんですけど、見逃していたこの作品は違ったんですね~新鮮でした。
大らかなお母さんが良かったです。まるで仏様みたいというか、すべてを包みこむ優しさを持っていそうというか、一度抱きしめてもらいたい!(笑)
印象に残ったのは、幼い孫を連れて土手に散歩に出かけ、「お前も大きくなったらあんなふうになるん?その時、お祖母ちゃんおるかのう?」というような事を言うシーン。
老夫婦が子供たちに冷たくあしらわれるのが切ない作品なんだけども、現代ではありふれた光景で感覚が麻痺してるのか、そこまで琴線に触れる事もなかったんですよね(全体の空気は凄く好き)。でも、このシーンは胸の内にある寂しさや喪失感なんかがポロっと零れ落ちた感じで、目の前の孫に答えを求めてるわけじゃないのに言わずにはいられない気持ちがたまらなかったです。
あと、この作品を観てるとうちわが欲しくなりますね。撮影のために一体何個用意したんだってくらい、いつも画面の片隅でパタパタ扇いでました。
今はこれくらいしか気付かなかったけど、観るたびに発見がありそうな作品です。

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■ Comment

こんにちは☆

デジタル・リマスターで美しかったですよね?

>大らかなお母さんが良かったです。まるで仏様みたいというか、すべてを包みこむ優しさを持っていそうというか、一度抱きしめてもらいたい!(笑)

本当に同感、もうそこに居てくれるだけで良いです、東山千栄子さん♪
らぶらぶ♪

>でも、このシーンは胸の内にある寂しさや喪失感なんかがポロっと零れ落ちた感じで、目の前の孫に答えを求めてるわけじゃないのに言わずにはいられない気持ちがたまらなかったです。

そうですね、いろんな受け取り方のできるシーンでしょうか?
製作当時と、現代と、でも、人間は根幹では変わらないと思いたいです。
深い良い作品でした。
2012/05/25 (Fri) 12:27  miri〔編集〕  

>miriさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございました。
映像も音声も綺麗になってて、今観られて良かったかもしれません(笑)
東山千栄子さんの魅力も溢れてました!

> 製作当時と、現代と、でも、人間は根幹では変わらないと思いたいです。
> 深い良い作品でした。

そうですよね~。あの冷たい娘さんも、突然の事で悲しみに向き合えないだけで、一人の時間になってふと「あの時、お母さんにもっと優しくすればよかった」と泣いたりするんじゃないかなぁと思ってしまいました。

あと「お早う」も小津作品でしたね。そういえば、どちらもお兄ちゃんが英語を勉強してました。
実はこれを観た時、録画を早く消化しようと立て続けで見ていたので、前半はぼーっとしてまして…。後半になって、結構楽しい作品だと気付きました。
おならで返事をしたり、身が出ちゃって怒られたり、ツボに嵌ればホント楽しい作品だと思います。
2012/05/26 (Sat) 09:28  宵乃〔編集〕  

コメントとTBありがとうございます。

>目の前の孫に答えを求めてるわけじゃないのに言わずにはいられない気持ち(後略)

 宵乃さんが仰ること、分かるつもりです。そこが小津作品の真骨頂だと思います。私は、観客に考えさせる小津監督とよく言うのですが、共通点があるように思いました。

 確かに小津映画は娘の結婚に纏わる作品が多いですね。独身貴族時代の私もうんざりの時期がありました。「豆腐屋には豆腐しか作れない」と、当時の同じような意見に反論された小津監督の言葉を噛みしめる今日この頃です。

 あの大らかなお母さんを演じられた東山千栄子さんは素敵な助演者ですね。戦後に大活躍された数々の映画を思い出します。敗戦翌年の「わが恋せし乙女」では、失恋した息子を慰めるシーンに貰い泣きしました。
2012/05/26 (Sat) 15:28  アスカパパ編集〕  

>アスカパパさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
観客に考えさせるのが小津監督の真骨頂なんですか~。観客の存在を意識しているとも言えますよね。映画が終わってからも余韻に浸れる作品って大好きです。

> 「豆腐屋には豆腐しか作れない」と、当時の同じような意見に反論された小津監督の言葉を噛みしめる今日この頃です。

当時からいろいろ言われてたんですね~。
ひとつひとつの作品はいいんだろうけど、連続でオンエアするのがいけないと思います(笑)

>  あの大らかなお母さんを演じられた東山千栄子さんは素敵な助演者ですね。戦後に大活躍された数々の映画を思い出します。敗戦翌年の「わが恋せし乙女」では、失恋した息子を慰めるシーンに貰い泣きしました。

素敵なお母さんでした。この作品のなかのお母さんのイメージを守りたいような、ほかの役を演じる姿を見たいような・・・悩みどころです!
2012/05/27 (Sun) 10:04  宵乃〔編集〕  

この時代も・・・。

>老夫婦が子供たちに冷たくあしらわれる

戦後わずか8年後の映画。当時からあったんですね。こう言う事が。

>大らかなお母さんが良かったです。

この後、体調を崩して天国に。葬儀。
美容院を経営する長女の態度。ちょっと憎たらしい。
お母さんが上京した時も・・・。
杉村春子さんがうまく演じていました。さすがです!
2015/12/16 (Wed) 22:46  間諜X72〔編集〕  

>間諜X72さん

> 戦後わずか8年後の映画。当時からあったんですね。こう言う事が。

アメリカの考え方が入ってきて、一気に増えたのかもしれません。
今はよくあることではあるけど、当時はそんな変化についていけなかった人も多いかも…。

> 美容院を経営する長女の態度。ちょっと憎たらしい。
> 杉村春子さんがうまく演じていました。さすがです!

そうそう「こんないい両親になんてことを!」と思っちゃいました(笑)
憎たらしい役を上手に演じるのも、いい役者の証拠ですね~。
2015/12/17 (Thu) 08:21  宵乃〔編集〕  

秋刀魚の味

宵乃さん。こんばんは。
僕は昨日は「秋刀魚の味」を見ました。「東京物語」と同じく、笠智衆が「いや~」とか「そうかあ~」と言う場面が多かったです。
佐田啓二も映像で初めて見ました。中井貴一と顔は似てないけど、仕草が似ていると思いました。

>憎たらしい役を上手に演じるのも、いい役者の証拠ですね~。

ここでも杉村春子。好演です!
舞台「欲望という名の電車」でブランチを演じた大女優!

2015/12/28 (Mon) 21:38  間諜X72〔編集〕  

>間諜X72さん

いらっしゃいませ!
「秋刀魚の味」はもうすっかり忘れてしまったけど、笠智衆さんが出演してる作品でしたか。ほんと彼は「いや~」とか「そうかあ~」とか言ってる姿が印象的ですよね(笑)

> 佐田啓二も映像で初めて見ました。中井貴一と顔は似てないけど、仕草が似ていると思いました。

おぉ、貴一さんのお父さんですか!
輪郭は似てるけどパーツは似てないタイプかな。仕草が似ているとは、さすが親子です。

> ここでも杉村春子。好演です!
> 舞台「欲望という名の電車」でブランチを演じた大女優!

やはり素晴らしい女優さんはどの作品でも輝いてますね。
舞台もされているなら、自分の見せ方を心得ているんでしょう。
コメントありがとうございました♪
2015/12/29 (Tue) 10:31  宵乃〔編集〕  

大晦日

>おぉ、貴一さんのお父さんですか!
>輪郭は似てるけどパーツは似てないタイプかな。

そう言う事です(笑)。

>舞台もされているなら、自分の見せ方を心得ているんでしょう。

まさに本格派、演技派です。
そして、お父さん役の笠智衆が1904年生まれ。その娘役の杉村春子が1906年生まれ。杉村さんの兄役の山村聰が1910年生まれ。う~ん・・・。さすがです!

宵乃さん。今年もお世話になりました。本当にありがとうございました。
良いお年をお迎え下さい。
2015/12/31 (Thu) 20:20  間諜X72〔編集〕  

Re: 大晦日

> お父さん役の笠智衆が1904年生まれ。その娘役の杉村春子が1906年生まれ。杉村さんの兄役の山村聰が1910年生まれ。う~ん・・・。さすがです!

お~、ほとんど年齢変わらないじゃないですか。ぜんぜん気付きませんでした。さすが名優揃い!

> 宵乃さん。今年もお世話になりました。本当にありがとうございました。
> 良いお年をお迎え下さい。

こちらこそ、2015年もたくさんのコメントありがとうございました。
今年もどうぞよろしくお願いします♪
2016/01/01 (Fri) 10:57  宵乃〔編集〕  
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