忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「父、帰る」観た

 | 家族  Comment(12) 
Tag:ロシア

父、帰る
製作:ロシア’03
原題:VOZVRASHCHENIYE
監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】ロシアの片田舎。母親と暮らすアンドレイとイワンのもとに、12年も音信不通だった父親が帰ってくる。両親はこれまでの事を説明せず、翌朝彼は戸惑う二人を小旅行に連れ出す。高圧的な父親に、イワンは反抗心を募らせていき…。

とりあえずインパクトのある作品でした。★はつけてますが、面白かったのか好きなのかと問われると「よくわからない」と答えるしかないです。嫌いじゃないけれど。
まず、父親の不器用な性格に、傍から見ていてもオロオロしてしまいました。父親として教えられることを教えようと、色んなことを2人にやらせるんだけど、命令口調だし横柄だし12年の空白を全く配慮していないんですよね。たぶん、もう少し時間があったのなら、息子たちと固い絆を築き上げていたでしょう。
そして、反抗期真っ盛りのイワン君。年齢はおそらく13歳くらいで、父親の記憶なんて全くありません。冒頭で飛込台から海に飛び込めず、自分を庇わず仲間に媚びへつらう兄を見下し、優しい言葉をくれる母親にはべったりな子供です。だから、母親が自分より父親を優先する(ように見える)ことに腹を立て、兄が彼を”パパ”と言うたびに「自分はあんなヤツに媚びたりしない」とますます意固地になっていくのです。この親子の心がすれ違うたびに不安が掻き立てられ、ハラハラしてしまいました。
この中でちょっと癒し系なのが兄アンドレイ。嫌われるのが恐くて、という態度は見え隠れするものの、父親が帰ってきた晩に「今夜から日記をつけよう!」と嬉しそうにイワンに提案する彼の瞳に嘘はなかった! 弟に尊敬されていないことは痛感しているらしく、2人でいるときは対等、もしくは弟以下の立場にあるのがちょっと哀しいけれど。

ラストはやるせないものでした。しかし、悲劇は突然訪れるものだと納得させられてしまいます。撮影後、ロケ地の湖でアンドレイ役の子が溺死したというのも悲痛極まりない…。

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■ Comment

これもしかしてテレビでやってたんですか?前から観たかった映画なんですが、、、うわ~、観逃してしまった...

影武者のときの赤い空もホント美しかったですが、この広い青空のタッチも素晴らしいですね~!



2009/12/21 (Mon) 16:50  mardigras  

映画が見たい、て事じゃなくて、きれいな絵に反応してしまいました。
このアングルの選び方もモネ調でめちゃいいっ!
上手い下手以前に(勿論上手い!) 好き!このイラスト!
2009/12/21 (Mon) 23:52  ロッカリア  

>mardigras さん

いらっしゃいませ~。
この作品は確か先々週の”映画天国”で放送してました。前から観たかったものに限って見逃しちゃったりするんですよね。

> 影武者のときの赤い空もホント美しかったですが、この広い青空のタッチも素晴らしいですね~!

ありがとうございます!たまに無性に空を描きたくなるんですよね。次は金色に輝く空を描きたいなぁ。
2009/12/22 (Tue) 07:10  宵乃  

>ロッカリアさん

> 映画が見たい、て事じゃなくて、きれいな絵に反応してしまいました。

ありがと~、絵に反応してもらえるだけで嬉しいです!

> このアングルの選び方もモネ調でめちゃいいっ!

この映画ストーリーは重いけど、映像ははっとするほど美しいものが多いんですよね。このシーンを見た瞬間「描かねば!」と思い、コマ送りして一番いいアングルを探しました~。
気に入ってもらえて本当に嬉しいです♪
2009/12/22 (Tue) 07:31  宵乃  

すみません、コメントがずれてしまいました(汗)、
父帰る、の、ロシアの青空イラストが素敵なのと(雨のシーン、印象的でしたよね!!)、映画の感想が読めたのがとても嬉しくて、早まってしまいましたi-202
自分が長女なせいか、アンドレイ君にかなり感情移入してみた映画です。
でも、アンドレイの役を演じた彼の末路を知った時、かなり衝撃でした・・。
色んな意味で、色々考えさせられた映画でした!
2009/12/23 (Wed) 21:30  tamico  

>tamicoさん

> すみません、コメントがずれてしまいました(汗)

わたしも気付かずに返信してました(笑)「父帰る、は~」で始まってるから大丈夫ですよ~。

> 父帰る、の、ロシアの青空イラストが素敵なのと(雨のシーン、印象的でしたよね!!)、映画の感想が読めたのがとても嬉しくて、早まってしまいましたi-202

ありがと~。雨のシーンも良かったです!次から次へと良いシーンが出てきて、もう一つ描こうか迷いました。

> 自分が長女なせいか、アンドレイ君にかなり感情移入してみた映画です。

やっぱり、弟や妹がいると感情移入してしまいますよね。今まで頼りなさげだった彼が、あの事件を境に兄らしくなるのも切ないです・・・。
2009/12/24 (Thu) 10:29  宵乃  

こちらもお邪魔します☆

この空はまた、この空で、ものすごく良かったです☆
雨が多過ぎて、晴れると眩しかったですね! 
イラスト、最高!(記事はアップしません)

>まず、父親の不器用な性格に、傍から見ていてもオロオロしてしまいました。

息子二人を心から愛しているのが、私には痛く写りました。
愛しているだけなのに、下手なやり方しかできなくて・・・
あの事の意味は、彼らにはきっと、あとからあとから分かってくるのだと思います。
ボートが流れて沈んでゆく演出と、エンドロールの最後の一枚の写真が良かったですね!

「ベルンの奇蹟」という映画を見ているので、そっちのお父さんよりは、
こっちのお父さんの方が筋が通っていて、好感が持てました。
2011/05/26 (Thu) 15:20  miri〔編集〕  

>miriさん

> この空はまた、この空で、ものすごく良かったです☆
> 雨が多過ぎて、晴れると眩しかったですね! 

わたしも色々な場所で色々な表情をみせる空を描くのが楽しいです。
雲間から青空がのぞく瞬間もいいですよね!

> 息子二人を心から愛しているのが、私には痛く写りました。
> 愛しているだけなのに、下手なやり方しかできなくて・・・
> あの事の意味は、彼らにはきっと、あとからあとから分かってくるのだと思います。

そうなんですよね・・・彼の愛情が伝わってくるだけに、あの不器用さがもどかしいです。
父親の気持ちがわかってくるにつれ、この出来事が彼らに重くのしかかるのだろうと思うと辛いものがありました。

> ボートが流れて沈んでゆく演出と、エンドロールの最後の一枚の写真が良かったですね!

めずらしくラストを覚えています。あの写真は切なかった・・・!
「ベルンの奇蹟」は未見ですが、わたしもこのお父さんは好きですよ~。
2011/05/27 (Fri) 11:19  宵乃  

No title

こんにちは~!
宵乃さんに教えてもらって録画しておいたのを、今頃になってようやく観ることができました

いや~、素晴らしい映画でした!どの画面も構図や色が美しくて、次はどんな画面だろう、、、といちいちわくわくしてしまいました。お父さん、お兄ちゃん、弟、三人三様の思いがそれぞれ痛いほどよく伝わってきたというか、もう全員に等しく心を重ね合わせてしまったというか、余計な説明を省いたドラマがまたよかったです。

>悲劇は突然訪れるものだと納得させられてしまいます
ホントですね。ホントにリアルなクライマックスでした。沈んでいくボートに向かって弟が思わず"パパ"と絶叫する場面には、お父さんの死が決して無意味なだけのものではなかったと思わせる、一抹の救いみたいなものを感じてしまいました。

というわけで感動のあまり長文になってしまいました。
いまごろスミマセン。。。
2011/08/10 (Wed) 15:23  Mardigras  

>Mardigras さん

お、ご覧になりましたか!
満足されたようでよかったです。

> いや~、素晴らしい映画でした!どの画面も構図や色が美しくて、次はどんな画面だろう、、、といちいちわくわくしてしまいました。お父さん、お兄ちゃん、弟、三人三様の思いがそれぞれ痛いほどよく伝わってきたというか、もう全員に等しく心を重ね合わせてしまったというか、余計な説明を省いたドラマがまたよかったです。

今でもはっきり思い浮かぶシーンの数々・・・感想には好きかどうかわからないと書いたけれど、とりあえず深く心に残る作品だということはわかってきました。三人の思いも、思い出すだけで切なくなってきます・・・。

> 沈んでいくボートに向かって弟が思わず"パパ"と絶叫する場面には、お父さんの死が決して無意味なだけのものではなかったと思わせる、一抹の救いみたいなものを感じてしまいました。

最初で最後の父親との思い出ですもんね・・・。苦しみもともなう思い出だけど、きっといつか父親と過ごした日々が彼の支えとなると信じています。

> というわけで感動のあまり長文になってしまいました。
> いまごろスミマセン。。。

いえいえ、コメントして下さって嬉しかったです。
毎日暑いですが、映画を観て乗り切りましょうね~!!
2011/08/11 (Thu) 10:11  宵乃  

こんにちは

兄弟は、きっと、父が教えようとしてくれていた事を成長する過程で次第に悟るようになると思います
父親として、いや、男として、
出来なければならないこと、
するべきことを寡黙で不器用な父親は教えてくれようとしていました
12年の空白は言葉では埋まらなかったけれども、
父親の肉体が水没し、いなくなってから、
本当の事に気づくのでしょうね
パパ!と初めて呼べたあの瞬間に、自分の中の感情が爆発したのだろうと思います
いい映画です
2015/11/14 (Sat) 12:51  maki編集〕  

>makiさん

いつもながら素早いコメントありがとうございます。
でも、無理しないで下さいね~。負荷をかけなければ大丈夫と言っても、タイピング中にうっかり、ということもあるかもしれませんし。
はやく完治しますように!!

> 兄弟は、きっと、父が教えようとしてくれていた事を成長する過程で次第に悟るようになると思います

そうですね。痛みをともないつつも、父親の伝えたかったことをしっかり受け止めていって、いつか立派な大人に成長していくでしょう。
12年の空白と、父親がいないこれからの日々を比べると、父親の愛を知ったから余計に寂しくて、でも頑張っていけるのかも。

> パパ!と初めて呼べたあの瞬間に、自分の中の感情が爆発したのだろうと思います
> いい映画です

そのシーンも印象に残ってます。思い出すだけで目頭が熱く…。
忘れがたい作品ですよね。
2015/11/14 (Sat) 16:48  宵乃〔編集〕  
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いやいやえん|2015-11-14 12:51
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||みたいよみたいみたよんだ|||2009-12-23 21:35