忘却エンドロール

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映画「ヒット・パレード」観ました

 | ラブコメ/ロマコメ  Comment(5) 
Tag:ハワード・ホークス

ヒット・パレード
原題:A SONG IS BORN
製作:アメリカ’48
監督:ハワード・ホークス
ジャンル:★ロマコメ/音楽

【あらすじ】音楽史編纂のため9年も篭もっていたフリズビーら7名の教授たちは、ある日、自分たちが流行から取り残されていることに気付く。フリズビーは現役ミュージシャンたちに協力を求めるが、そのひとりはギャングの情婦で重要参考人の歌手ハニーで…。

「教授と美女」のセルフリメイクらしいけど、とても良かったです。今年の10月のブログDEロードショーが音楽祭だったら、絶対これ見てたね!
もう悪役以外みんな良い人ばっかりで、音楽で繋がった優しい空間なんですよ。そんな人ばかりだとうそ臭くなりそうですけど、主人公含む教授たちは、音楽研究で10年近く篭ってた浮世離れした人たちで、新しい音楽に触れて子供みたいにはしゃぐ姿を見たら、音楽好きなら好きにならずにはいられないと納得できます。

主人公のフリズビー以外はおじさんとおじいちゃんばっかりなんだけども、かなり子供っぽい面があって、ヒロインのハニーに懐く様子はピーターパンの子供たちみたい。…と思ったら、白雪姫の七人の小人をイメージしたんだとか。ディズニー版の小人かな(笑)
彼らの編纂する音楽史というのも面白くて、音楽の移り変わりをフリズビーが集めたミュージシャンと教授たちで演奏したり歌ったりしつつ解説していくんですよ。録音しているから、レコードつきの本として売り出すんでしょうか?
このシーンだけでもワクワクして、楽しい気分になれました。この音楽史があるならぜんぶ聞いてみたい!

教授の一人とセッションするくだりも、お堅い教授というイメージに反して、すんなり合わせられるところがカッコいい!
そりゃあ、9年間、音楽のことばっかり考えて、様々な時代、地域の音楽を演奏してたひとだもんね~。
本当は身を隠すためだけにやってきたハニーも触発され、教授たちがよく知るオペラをアレンジして現代風に演奏してみたり。歌詞は知らないと言われて、競馬の記事を歌詞代わりにするアイデアが面白い。

彼らを隠れ蓑に使っていた彼女が、だんだんと彼らを好きになって、利用することを躊躇するようになっていくところも良かったです。
ついには結婚ということになり、”ハニーのパパ”の元へ向かう教授たち。自分のことのようにはしゃいで二人を祝福する教授たちは天使のようだと思っていたら、ハニーも彼らを「天使たち」と呼んで複雑な表情を浮かべます。

そして、この後の流れが素敵なんですよ〜。
唯一の既婚者が亡き妻との思い出話でしんみりするところもジーンときたし、ルームナンバーがひっくり返って、勘違いで暗闇の中にいるハニーに不安を打ち明けるフリズビーと、その真心に触れて彼女が恋におちるくだりは胸キュンもの!
その後、冷静さを取り戻すために彼がやっていた方法を試すハニーに、思わずニマニマしてしまいました。
すべてバレてしまってからの彼女の言動も好感が持てるもので、「彼が好き。二度と会えなくても、もうあなた(フィアンセ)とは結婚できない」とキッパリ断ったし、助けにきたフリズビーに対しても「他にもいい女性がいるのに私を選ぶなんて」と身を引こうとしたり、けっこう昔の作品なのに流されたりしない、自分をしっかり持った強い女性でした(ヤムヤムには抗えなかったけど 笑)。

あと、”共振”と”置物”の伏線や、彼女が彼にやったように”ヤムヤム”で上手くいく流れなど、脚本も丁寧だったと思います。…まあ、フィアンセを倒しても彼女が共犯者という嫌疑が晴れたわけじゃないので、この後どうなったのか気になるところですが…。
脇役の家政婦さんも良い味出してたし、「たくさんのオペラが愛の必然性を証明している」という台詞もよかったし、音楽好きな方におすすめの作品です。

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■ Comment

こんにちは☆

この映画の象徴的な場面をあらわす素敵なイラストですネ♪
宵乃さんがアップなさったから、今日は他の映画をやめてこれを見ました!
おそるべし、イラスト付き映画感想ブログ☆

>もう悪役以外みんな良い人ばっかりで、音楽で繋がった優しい空間なんですよ。

そういう映画でしたね~。

>レコードつきの本として売り出すんでしょうか?

そう言っていましたよ☆

>教授の一人とセッションするくだりも、お堅い教授というイメージに反して、すんなり合わせられるところがカッコいい!

すごい人達が演じていらしたようですね~♪

>歌詞は知らないと言われて、競馬の記事を歌詞代わりにするアイデアが面白い。

いまの日本でも念仏風の「らっぷ」ってアレで良いような気がしました(笑)。

>彼らを隠れ蓑に使っていた彼女が、だんだんと彼らを好きになって、利用することを躊躇するようになっていくところも良かったです。
>ハニーに不安を打ち明けるフリズビーと、その真心に触れて彼女が恋におちるくだりは胸キュンもの!

ラブコメ/ロマコメって感じでした。

>けっこう昔の作品なのに流されたりしない、自分をしっかり持った強い女性でした(ヤムヤムには抗えなかったけど 笑)。

そう言えば、昔の作品では少ないのかな? ・・・そうでもないと思いますが、特にアメリカ映画だし・・・ただ「悲劇」となるとそういう女性は映画的には出さない/出せないって感じは強くありますよね~。

>その後、冷静さを取り戻すために彼がやっていた方法を試すハニーに、思わずニマニマしてしまいました。

あれは使えますね!

>脚本も丁寧だったと思います。

ワイルダー大先生のようですね。

>…まあ、フィアンセを倒しても彼女が共犯者という嫌疑が晴れたわけじゃないので、この後どうなったのか気になるところですが…。

私はここに一番引っ掛かって、何でラストあんなふうにしていられるのか分かりませんでした。 「警察行けよ」って思ったのです。 身を綺麗にしてから、キチンとやり直さないとダメだと思います~。

>脇役の家政婦さんも良い味出してたし、

お気の毒で・・・まぁ今後も彼女は必要な人だと思います、6人の暮らしにね!

>「たくさんのオペラが愛の必然性を証明している」という台詞もよかったし、音楽好きな方におすすめの作品です。

あの台詞はこの映画の中で一番良かったです。 そういえばそうだな~って思いました。 大昔から芸術は全て愛(男女だけではない)を賛美しているのだな~と気付きました☆

ダメな邦題と、モタモタしている時間が長かったのと、いろいろでいまいち気に入りはしませんでしたが、音楽系のまぁまぁ良い作品でしたね~。 
宵乃さんはお気に入りですネ☆ 


.
2015/10/18 (Sun) 14:50  miri〔編集〕  

>miriさん

いらっしゃいませ、いつもありがとうございます♪
記憶の新しいうちにお話できて助かります(笑)
イラストは顔のアップか足元か悩んだ挙句、楽な方で…なーんて。観た方ならわかる可愛いシーンですよね。

> すごい人達が演じていらしたようですね~♪

そうそう、感想に書き忘れたけど、すごいミュージシャンが揃ってたみたいで。まったく知らなかったものの、音楽で繋がる楽しさが伝わってきて思いっきり楽しめました。

> いまの日本でも念仏風の「らっぷ」ってアレで良いような気がしました(笑)。

あはは、確かにアレで十分かも!

> ・・・ただ「悲劇」となるとそういう女性は映画的には出さない/出せないって感じは強くありますよね~。

悲劇じゃなくても、miriさんのお嫌いな「好きでもないのに手近な相手と結婚してしまう」ラブコメとか、古い作品にも結構多いなぁと最近感じたもので。

> 私はここに一番引っ掛かって、何でラストあんなふうにしていられるのか分かりませんでした。 「警察行けよ」って思ったのです。 身を綺麗にしてから、キチンとやり直さないとダメだと思います~。

まあ、あの教授たちと音楽仲間が警察に詰め掛け、あの男たちを差し出して「彼女は潔白だ」と説明するつもりなんでしょうね~。実際彼女は何もしてなかったわけだし、家政婦さんはハニーが本気で彼を愛してるとわかった時点で、あのことは水に流して彼女の味方をするような心の広い人だと思います。
ふたりが結婚してからは、ハニーに料理とか家事全般を教えてくれる、頼れる先生みたいになりそう♪

> あの台詞はこの映画の中で一番良かったです。 そういえばそうだな~って思いました。 大昔から芸術は全て愛(男女だけではない)を賛美しているのだな~と気付きました☆

ああいう台詞がさらっとでてくる教授って素敵ですよね。きっと独身なのも、研究に没頭しすぎで出会いがないだけなんだろうなぁ。
脚本家さんの音楽への愛を感じました!
2015/10/19 (Mon) 10:57  宵乃〔編集〕  

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2015/10/19 (Mon) 14:17    

ビリー・ワイルダー

オリジナルの「教授と美女」を見ていないので、なんとも言えないのですが、ワイルダーらしい気の利いたところはあったと思います。
当時のヒット・パレードって、ジャズ系のものが強かったんでしょうかねえ。ベニー・グッドマンやグレン・ミラーのスイング・ジャズなんてのは心地よいです。
7人の小人っぽいというのは、みんなでテーブルについていたときに何となく気づいていました。
2015/10/21 (Wed) 09:56  ボー編集〕  

>ボーさん

オリジナル版はビリー・ワイルダー原案だったんですね。確かに、なんとなくワイルダーっぽさがあったかも。
音楽のことはさっぱりわかりませんが、ジャズ系は結構好きかもしれません。抑揚のある曲が好きなので。

> 7人の小人っぽいというのは、みんなでテーブルについていたときに何となく気づいていました。

おぉ、さすが!
私は観た後で知って、見直してやっと納得しました。(汗)
テーブルのシーンはかなり意識してましたよね~。
どうりでおじちゃんたちが可愛く見えたわけだ!
2015/10/21 (Wed) 11:56  宵乃〔編集〕  
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ベニー・グッドマンが教授の役を演じている!
或る日の出来事|2015-10-21 09:45