忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「クリスティーン」観ました

クリスティーン
原題:CHRISTINE
製作:アメリカ’83
監督:ジョン・カーペンター
原作:スティーヴン・キング
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】1972年、カリフォルニア。内気な高校生アーニーは、ボロボロの'58年型プリマスの「クリスティーン」を目にしたとたん、すっかり虜になってしまう。衝動的にその車を買い取り、見違えるほど綺麗に修理するが、しだいに彼の様子は変わっていき…。

なんかいいですね~。ぜんぜん怖くないんだけど、クリスティーンの不気味な魅力に惹かれてしまいます。
クリスティーン(車)が主役といってもよく、ぼこぼこに壊されたボディが見る見る修復されていく映像は今見ても素晴らしい!
思わず巻き戻して何度も見てしまいました。
クリスティーンの心情はラジオから流れるロックに表れているらしいんですが、字幕に歌詞が出なかったのが残念。
というわけで、あまり人間的な感情は見えないのだけど、むしろ感情が伝わってこないからこそ不気味さが際立っていたのかも。いちおうアーニーに敵対するものへの復讐に見えなくもないし、ただ単に気に入らない相手を殺しているだけかもしれない…。アーニーは彼女にゾッコンだけど、それは一方的なものかもしれないというのが、ある意味怖いです。
炎に包まれつついじめっ子を追いかけ、じわじわスピードを上げていくシーンも、変に悪霊が取り付いているような演出などはせず、一見普通の車だというのがいい。何を考えているのかわからない、考えなど持つはずのないものだからこその不気味さに溢れてました。
そして、クリスティーンと出会ってからのアーニーの変化もいいです。おとなしかった彼が浮かべる、悪魔のような表情!
車を運転するシーンで、対向車のライトで顔が明るく照らされている時と、それがない時の恐ろしい表情(化粧もしてた?)のギャップにはゾクゾクしました。
ラストはあっけなかったものの、アーニーがうっとりとしながらクリスティーンに指を這わせていくのがエロティック。
車大好きな人が見たら、もしかしてアーニーに共感して切なくなるラストかも!?
グロイシーンは一切ないのに十分ホラーな気分を楽しめる、良質ホラーだったと思います♪

関連記事
「ジョン・カーペンターの 要塞警察」観た
「光る眼」観た
「スタンド・バイ・ミー」観ました(同原作者)
「スティーヴン・キング/痩せゆく男」観た(同原作者)

■ Comment

No title

こんばんは!!
クリスティーンの再生シーンは良かったですよね~。自分も何度も再生したクチです(笑)

“彼女”が人の言葉を喋らないのもいい感じですよね。
真意が分からない・・・ここら辺が一番怖い気がします。

きちんと青春映画のパートが描かれているからこそ“彼女”という異物が投入されても
物語として、しっかりと観ることができる。
(個人的には)もっと評価されてもいい作品では?と思っています。

>若かりしホームズとワトソンのコンビに久々に再会できて嬉しい。

自分も本当に嬉しいです。
学生の頃、急いで再放送を観るために
急いで、家に帰っていたのを思い出します(笑)。
2013/10/28 19:59  きみやす

こんばんは。

この作品は私も好きな作品です。

単なる物であるクリスティーンに女性格を持たせ、他のホラー作品「ザ・カー」や「処刑ライダー」などとは、また別格の怖さを演出していて成功している一例だと思います。

べきべと治っていくところなどは本当に凄いですね。(^^)

彼女の化粧!
なるほど、そういう見方もできそうですね。流石は女性目線です。

イラストもGood!です。(^o^)/

トラックバックさせて頂きました。
2013/10/29 01:14  白くじら編集

>きみやすさん

いらっしゃいませ。
きみやすさんもあの再生シーンを何度も観てしまいましたか~。
CGも使わず、あんなすごいシーンを撮れてしまうなんてすごいですよね!

> “彼女”が人の言葉を喋らないのもいい感じですよね。
> 真意が分からない・・・ここら辺が一番怖い気がします。

そうそう!
もし言葉を喋って、性格とか何を考えているのか明確にしていたら、きっと陳腐な作品になっていたと思います。よくできたホラー作品でした。

> きちんと青春映画のパートが描かれているからこそ“彼女”という異物が投入されても物語として、しっかりと観ることができる。
> (個人的には)もっと評価されてもいい作品では?と思っています。

学校での立ち位置や、両親との溝が描かれていたからこそですね。
親友デニスの大怪我が、直接クリスティーンとは関係ないところもよかったです。親友からも下に見られていたというか…。
ラストの後、デニスとリーが付き合い始めそうな雰囲気があるところがなんとも切ない!

> 自分も本当に嬉しいです。
> 学生の頃、急いで再放送を観るために
> 急いで、家に帰っていたのを思い出します(笑)。

やはりシャーロック・ホームズといえば、ジェレミー・ブレット版ですよね!
この再放送をどれだけ待った事か!
学生の頃にご覧になられたなんて羨ましい。私の頃は「ポワロ」だったなぁ。
再放送のために急いで家に帰る日々…懐かしいです。
2013/10/29 10:23  宵乃〔編集

>白くじらさん

> 単なる物であるクリスティーンに女性格を持たせ、他のホラー作品「ザ・カー」や「処刑ライダー」などとは、また別格の怖さを演出していて成功している一例だと思います。

ですよね~。クリスティーンのセクシーなこと!
車に女性格っていうのは考えてみれば珍しいです。女の嫉妬、気まぐれをいい具合にホラーに昇華してましたね。

> 彼女の化粧!
> なるほど、そういう見方もできそうですね。流石は女性目線です。

あ、彼女ではなくアーニーの顔です。
目の下のくまとか、青ざめた肌色とか、たぶん化粧で強調してたと思って。

> イラストもGood!です。(^o^)/

ありがとうございます!
セクシーなクリスティーンを描きたかったけど、大変そうなのでここだけになってしまいました(笑)
2013/10/29 10:31  宵乃〔編集

No title

>クリスティーンの不気味な魅力に惹かれてしまいます。
追いかけられたら嫌ですけど(笑)
魅力的な車ですよね~。

>アーニーがうっとりとしながらクリスティーンに指を這わせていくのがエロティック。
イラストも素敵です!
セクシーなクリスティーンにウットリしている様子が
指から伝わってきます!!

>グロイシーンは一切ないのに十分ホラーな気分を楽しめる、良質ホラーだったと思います♪
たくさん人が死んじゃうんですけど、目を背けるようなシーンはなく
かといって、怖くないのかというと
十分怖い気分を楽しめるという、いい映画でしたね。
2013/10/29 20:47  マミイ編集

>マミイさん

> 追いかけられたら嫌ですけど(笑)
> 魅力的な車ですよね~。

ホント、アーニーが惹かれるのもわかります。
あのボロボロの状態から見出したのはすごいですが。運命の出逢いでしたね(笑)

> イラストも素敵です!
> セクシーなクリスティーンにウットリしている様子が
> 指から伝わってきます!!

ありがとうございます!
放り出されてもまったく変わることのない愛情に、なんだかロマンス映画を観ている気分になってしまいました。

> たくさん人が死んじゃうんですけど、目を背けるようなシーンはなく
> かといって、怖くないのかというと
> 十分怖い気分を楽しめるという、いい映画でしたね。

ホラーが苦手な人にもぜひ観てもらいたい作品です♪
コメントありがとうございました!
2013/10/30 07:41  宵乃〔編集
名前
タイトル
URL
本文
非公開コメント

■ Trackback

クリスティーン
初めて自分より不細工なものを見たからな。 1983年(CHRISTINE) 製作国:アメリカ 監督:ジョン・カーペンター 製作:リチャード・コブリッツ 製作総指揮:カービー・マッコレー 原作:スティーヴン・キング 脚本:ビル・フィリップス 音楽:ジョン・カーペンター、アラン・ハワー…
MOVIE-DIC|2013-10-29 01:06
.