2015年10月 忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「見知らぬ医師」観ました

見知らぬ医師
原題:WAKOLDA
製作:アルゼンチン/フランス/スペイン/ノルウェー’2013
監督:ルシア・プエンソ
ジャンル:サスペンス/ホラー

【あらすじ】1960年代のアルゼンチン、パタゴニア。自然に囲まれた町で民宿を営むことになった夫婦は、最初の客としてとあるドイツ人医師を迎え入れる。彼は、実年齢よりも幼く見える12歳の娘リリスに興味を示し、彼女も彼を信頼するようになっていくが…。

<ネタバレあり>
ミステリーではないけど、ミステリアスな雰囲気のある作品でした。
まあ、ナチスに詳しい人なら早い段階で医師の正体はわかるんだろうけど、最初から最後までとある少女の目線で描かれているので、彼が何をした人間なのか詳しいことは描かれず「本当はとても怖いおじさんだった」という曖昧な不気味さだけが漂ってきます。
彼が言葉巧みにその家族に近づいていく姿に、何か恐ろしいことが起きるのではないかとハラハラしながら見てました。

ホラー的な描写はないのだけど、”少女や胎児を実験体としか見てない”という静かな狂気に、背筋が寒くなってきます。彼の手帳に描かれた詳細なスケッチやメモからも、”実験体”が自分と同じ人間であるということを一切意識してないのが伝わってくるんですよね。
そんな彼に丸め込まれ、良かれと思って自ら”実験体”になってしまう母娘が危なっかしい。
それと比べると父親はかなり冷静で警戒しているものの、やはり長年の夢に出資してくれるとなると油断してしまいます。…その金がどこからきたものなのか、考えもしなかったでしょう。

その父親の夢というのが人形の大量生産で、機械的に作られていく人形のパーツを満足げに眺める医師のシーンは、上手い暗喩だったと思います。「人形は全て同じにした方がいい」と彼を説得していたのも印象的でした。
実は、原題のワコルダはリリスのお気に入りの人形の名前で、彼女と医師の出会いも人形を拾ったのがきっかけ。
その人形は胸に心臓のからくりが埋め込まれた父親のオリジナル作品で、彼女は他と違うからその人形を選んだと言います。成長が遅れていて背が低い自分と同じだから。
だからこそ、それを治療してくれる”先生”を慕って信じてしまうんですよね…。
彼に限らず、悪意を持つ者はこうやって簡単に忍び寄ってくるのかもしれません。

淡々としながらも、じわじわと恐怖が迫ってくるのは、これが実話に基づいているからでしょうか。実際に逃亡中に実験をしていたかはわかりませんが、正体を隠してアルゼンチン人の一家と暮らしていたというのは事実だそうです。
鑑賞後、死の天使と呼ばれたナチス将校ヨーゼフ・メンゲレについて調べると、もっと恐ろしくなるかも。

一言映画感想(10/24~10/27)

 | まとめ感想  Comment(10) 

明日のクローズアップ現代は岡本喜八監督についてやるのか~。ゲストは大林宣彦監督…いちおう見てみようかな。
あと、今日のメンテナンスが終わってから、FC2ブログ管理画面のリンクをクリックした時の反応速度が元に戻ったっぽい。よかったよかった。

10/27「ラストキング・オブ・スコットランド」
人間って誘惑に弱いな~と思いながら鑑賞。ただ、誘惑に弱い奴は利用しやすいけども、側近にはしたくないよね。わかりやすい奴の方が扱いやすいってこと?主演二人の演技が良くて結構引き込まれたが、実話と言ってたのに最後にニコラスのその後が語られず、変だと思って調べたら彼は創作だった。実話部分より、ラストの脱出劇が印象に残ってるんですが…。
10/26「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」
前半は登場人物の無神経な言動に辟易として、中盤はさらに金の臭いに本性現す親族・旧友たちのいやらしさに嫌な気分にもなったけれど、忍耐強い息子デイビッドのおかげで全体の印象はわりと良かった。後半になると父子の絆みたいなのも見え始め、不器用で呆けかけた父親の本心にホロリ。コンプレッサー強奪のくだりは笑えたし、息子からのささやかなプレゼントには心がほっこりしました。ただ、モノクロにしたのは雰囲気作りをそれに頼ってる感じがして好かない。
10/25 名探偵ポワロ 第1話「コックを捜せ」
まだミス・レモンの前髪はくるくるが強調されてなくて、ポワロさんは事件をえり好みする高慢な人でした。でも、天然なメイドさんのズレた会話にも笑顔で応じて、必要な情報を聞きだしていく手腕はさすが。やっぱりヘイスティングスとのコンビ組んでる頃の話はいいなぁ。
10/24「ステキな金縛り」
深津絵里はとても可愛いけど、エミというキャラクターに魅力を感じず。とくに、死に際に伝言頼むとかヒドイし、いくらコメディだからって伝言役にするために登場人物一人殺すって…。三谷さんの作風は私には合わないみたい。
10/24「アレクサンドリア」
異教徒という言葉が嫌いだな。他人の神様がどんな名前でどんな姿かたちをしてようと、どうでもいいのにね。建前だらけの宗教戦争のバカらしさをよく伝えていたと思う。この時代のことをいろいろ知ることができたし、奴隷君や告白男の切ない想いもよかったものの、誰が誰だかわからなくなることも。こんな時代に女性哲学者が活躍してたというのが驚き。

映画「ハプニング」観た

 | ホラー/パニック  Comment(10) 

ハプニング
原題:THE HAPPENING
製作:アメリカ’08
監督:M・ナイト・シャマラン
ジャンル:サスペンス/ミステリー

【あらすじ】ある日、NYのセントラルパークで突然、人々が自らの命を絶った。その不可解な出来事は、やがてアメリカ全土へ拡がっていく。人々がパニックに陥るなか、フィラデルフィアの高校教師エリオットは、妻のアルマたちと共に安全な場所を求めて避難を開始するが…。

ミステリー企画第一弾の作品は、なにやら巷では評判の悪いらしいこの作品にしてみました。普通に面白かったです。
まあ、人に勧められる作品じゃないし、何度も見返したい作品かというとそうでもない…。でも、ホラースイッチ入った私的には、悪趣味ながら十分ハラハラさせられ、最後まで引っ張ってくれる(妄想を掻きたてる)ホラー寄りミステリーでした。
残酷描写が苦手な人や、シャマラン監督と聞くと反射的に”どんでん返し”を期待するような人には向かないでしょう。あと、残酷描写目当てにホラーとか見る人には、逆に物足りないようで…。
確かにB級っぽさはあって、自殺に至るまでが想像できないようなシーンがあったり(ロープを手に外に出て木に登ってから首吊った?)、みんなまるで経験者のようにテキパキと確実に死んでいく様子は、その画を撮りたい気持ちが先行してる感じがしました。私はB級作品好きだからいいけど。

良かったところは、目に見えない何かに怯え、必死に生き残る道を考える主人公たちや、恐怖から保身的で攻撃的になる人々の姿、何かが起こっていると感じさせる風の不気味さなどかな。自分でもよく分からないけど、終末モノって妙に惹かれるんです。
危機を乗り越えていくうちに心のわだかまりを解消し、夫婦の絆を取り戻す展開はベタながらホッとしました。通信管ごしの会話がロマンティック!
ラストは意味深な感じで収束するんだけども、そんなことより妊娠したとわかって家の前でルンルンしながら待ってる奥さんが可愛すぎて、これだけでも観る価値あるかなぁと思ってしまいました。
「生半可な気持ちで娘の手をとるな」というようなことを言われ、それに応えるように最後まで頑張った奥さんなら、愛する家族と一緒にこれから起こる危機も乗り越えられると思えます。

<以下、ネタバレ>
植物が攻撃を仕掛けるのは、人間がたくさんいる場所か、怒りを発している人間の周りだけだったので、最後に彼らが助かったのは”丁度収束した時だったから”だけではなかったと思うんですよ。
エリオットとアルマが忘れてしまったという”愛の色”は、おそらく黄色でしょう。前半でジェスに「黄色は笑いたいときの色だ」と言っていたけれど、あれは彼女を元気付けるための出まかせで、あの時の彼女の感情は”母親に会いたい。ずっと一緒にいたい”というものだったはず。
それはエリオットのムードリングが黄色だった終盤も同じですよね。
人間が愛を感じた時、誰かと一緒にいたいと強く望んだ時に起こる体の反応こそが、毒を中和する特効薬だったのかもしれません。

<書き忘れ>昔から「グリーン・レクイエム」という作品が大好きで、その中に「植物は太古の昔、地球を支配するほど繁栄していたが、その時代の生物には有毒な酸素を大量放出して死の星にするところだった」というような台詞があるんですよ。
それが印象に残っていたのでこの映画の設定もすんなり受け入れられたし、太古の生物が偶然ミトコンドリアを細胞に取り込み酸素を無害化できたように、偶然よくわからないまま主人公たちが生き延びたとしてもおかしくないと思えました。
また、”わからない”ことはとても恐ろしくて、強引でもいいから推測と憶測に基づいた推理を展開し「助かるための行動をとっているんだ」と自分を安心させる主人公には共感できます。

関連記事
「アンブレイカブル」観ました

一言映画感想(10/14~10/21)

 | まとめ感想  Comment(8) 

田舎から送られてきた野菜にまぎれていた毛虫を、後で外に放そうと寄せておいたら逃亡され、鍋の蓋にくっついてるのを思いっきりつまんでしまったり、野菜を洗ってたら一匹青虫が溺死してて申し訳ない気持ちになったり、そんな今日この頃。
あとは、つるばかり伸びて花が付かなかったあさがおが、今月中旬にやっと咲き始めた。遅すぎー。

10/21「アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」
クスクス笑えるところもあったけど、わからないネタも多くて若干置いてきぼり。っていうか、録画失敗した?最初の30分くらい切れてた気がする…。似たようなタイトルをよく見かけるけどシリーズものかな。アクションは妙に気合入ってたかも。
10/20「のら猫の日記」
再見&過去記事に追記。
10/19「カーズ トゥーン/飛行機メーター」
メーターって人気キャラなんでしょうか。「メーターの世界つくり話」というショートアニメのシリーズがあったとは。5分程度なのに、空を華麗に飛び回るメーターのアニメーションは素晴らしい。しかし、もうひとり(一台?)のマックィーンは何者だ(笑)
10/14「モホークの太鼓」
1939年の作品だったのか、どうりで…。キレイなテクニカラーのおかげで製作年がわからず、全体的に古臭く感じてしまった。夫婦愛や出産にやきもきする夫、きつい口調だけど優しい夫人など、前半は楽しめたけど後半は戦争ばかりで疲れてしまった。
10/11「思い出のマーニー」
田舎のおじちゃんおばちゃんが放任主義すぎて怖い。杏奈には信じてあげる大人が必要だったというのはわかるけど、さすがに夜中に道で倒れてるところを発見されるような事態になったら話は別だと思う。躍動感ある映像が少なかったし、ネタバレみちゃってたのもあって最後まで盛り上がらなかった。

映画「ヒット・パレード」観ました

 | ラブコメ/ロマコメ  Comment(5) 
Tag:ハワード・ホークス

ヒット・パレード
原題:A SONG IS BORN
製作:アメリカ’48
監督:ハワード・ホークス
ジャンル:★ロマコメ/音楽

【あらすじ】音楽史編纂のため9年も篭もっていたフリズビーら7名の教授たちは、ある日、自分たちが流行から取り残されていることに気付く。フリズビーは現役ミュージシャンたちに協力を求めるが、そのひとりはギャングの情婦で重要参考人の歌手ハニーで…。

「教授と美女」のセルフリメイクらしいけど、とても良かったです。今年の10月のブログDEロードショーが音楽祭だったら、絶対これ見てたね!
もう悪役以外みんな良い人ばっかりで、音楽で繋がった優しい空間なんですよ。そんな人ばかりだとうそ臭くなりそうですけど、主人公含む教授たちは、音楽研究で10年近く篭ってた浮世離れした人たちで、新しい音楽に触れて子供みたいにはしゃぐ姿を見たら、音楽好きなら好きにならずにはいられないと納得できます。

主人公のフリズビー以外はおじさんとおじいちゃんばっかりなんだけども、かなり子供っぽい面があって、ヒロインのハニーに懐く様子はピーターパンの子供たちみたい。…と思ったら、白雪姫の七人の小人をイメージしたんだとか。ディズニー版の小人かな(笑)
彼らの編纂する音楽史というのも面白くて、音楽の移り変わりをフリズビーが集めたミュージシャンと教授たちで演奏したり歌ったりしつつ解説していくんですよ。録音しているから、レコードつきの本として売り出すんでしょうか?
このシーンだけでもワクワクして、楽しい気分になれました。この音楽史があるならぜんぶ聞いてみたい!

教授の一人とセッションするくだりも、お堅い教授というイメージに反して、すんなり合わせられるところがカッコいい!
そりゃあ、9年間、音楽のことばっかり考えて、様々な時代、地域の音楽を演奏してたひとだもんね~。
本当は身を隠すためだけにやってきたハニーも触発され、教授たちがよく知るオペラをアレンジして現代風に演奏してみたり。歌詞は知らないと言われて、競馬の記事を歌詞代わりにするアイデアが面白い。

彼らを隠れ蓑に使っていた彼女が、だんだんと彼らを好きになって、利用することを躊躇するようになっていくところも良かったです。
ついには結婚ということになり、”ハニーのパパ”の元へ向かう教授たち。自分のことのようにはしゃいで二人を祝福する教授たちは天使のようだと思っていたら、ハニーも彼らを「天使たち」と呼んで複雑な表情を浮かべます。

そして、この後の流れが素敵なんですよ〜。
唯一の既婚者が亡き妻との思い出話でしんみりするところもジーンときたし、ルームナンバーがひっくり返って、勘違いで暗闇の中にいるハニーに不安を打ち明けるフリズビーと、その真心に触れて彼女が恋におちるくだりは胸キュンもの!
その後、冷静さを取り戻すために彼がやっていた方法を試すハニーに、思わずニマニマしてしまいました。
すべてバレてしまってからの彼女の言動も好感が持てるもので、「彼が好き。二度と会えなくても、もうあなた(フィアンセ)とは結婚できない」とキッパリ断ったし、助けにきたフリズビーに対しても「他にもいい女性がいるのに私を選ぶなんて」と身を引こうとしたり、けっこう昔の作品なのに流されたりしない、自分をしっかり持った強い女性でした(ヤムヤムには抗えなかったけど 笑)。

あと、”共振”と”置物”の伏線や、彼女が彼にやったように”ヤムヤム”で上手くいく流れなど、脚本も丁寧だったと思います。…まあ、フィアンセを倒しても彼女が共犯者という嫌疑が晴れたわけじゃないので、この後どうなったのか気になるところですが…。
脇役の家政婦さんも良い味出してたし、「たくさんのオペラが愛の必然性を証明している」という台詞もよかったし、音楽好きな方におすすめの作品です。

関連記事
「ハタリ!」観た
第29回ブログDEロードショー「三つ数えろ」

映画「トレジャー・プラネット」観た

 | アドベンチャー  Comment(0) 

トレジャー・プラネット
原題:TREASURE PLANET
製作:アメリカ’02
監督:ロン・クレメンツ 、ジョン・マスカー
原作:ロバート・ルイス・スティーヴンソン
ジャンル:SF/アドベンチャー/ファミリー

【あらすじ】惑星モントレッサで母と暮らす15歳の少年ジムは、冒険に出ることを夢見ては、トラブルばかり起こして母を困らせていた。そんなある日、不時着した宇宙船から瀕死の男を助け、莫大な財宝が眠るという伝説の“トレジャー・プラネット”への地図をもらう。だが、それを狙うサイボーグの男が現れ…。

「宝島」の映像化作品を観るのはこれで3本目だったと思うんですが、個人的にはこれが一番好きです。「宝島」は冒険の話というより、戦争の縮図みたいな印象で、子供が主役だとどうも引いちゃうんですよね。「ハリポタ」も似たようなものだけど、小説を先に読んでたから大丈夫だったのかな?
この作品は最初から登場人物が少なく、仲間が何人も死ぬということがない(一人宇宙に流されていったキャラがいるのが切ない…)ので、私みたいなヘタレにはちょうどいい作品でした(笑)

まず、舞台が宇宙船の行き交うどこかの星なので、ディズニーアニメのファンタジックな映像が堪能できます。光る帆に煌く銀河、宇宙を泳ぐ巨大魚など、なかなか幻想的でした。
主人公は15歳で他の映像化作品より年上だと思うし、シルバーとの絆が深まっていく様子も、オリジナル設定を入れつつ、音楽にのせてわかりやすく描かれています。
父親が自分を置いてどこかへ行ってしまったというトラウマや、母親が自分の夢を理解してくれない寂しさがあって、シルバーとの出会いによってそれを克服できたと納得できるんですよね。

あと、シルバーが誰かを殺すシーンがないのも受け入れやすい。おかげで、「オレはなんて馬鹿なんだ!」と悪態つきながら、お宝を諦めてジムを助けるくだりは素直に感動できました。たぶんディズニー映画の登場人物の中でも、かなり魅力的なキャラになってると思います。
いつもシルバーやジムくっついてる、スライムみたいなペット・モーフや、トレジャープラネットに取り残されていたポンコツロボット(山ちゃんの声がピッタリ!)もいい味出してる。
それに、やさぐれた目をした主人公ってディズニー映画では新鮮ですよね。もしかしてジェームス・ディーンを意識してたんだろうか(笑)
彼の得意なソーラーボード(空飛ぶスケボーみたいなの)を使って大活躍するくだりも見応えあったし、シルバーとの別れも思わずホロリ。
「宝島」の世界は厳しすぎると感じる方にはお勧めです。

一言映画感想(9/29~10/10)

 | まとめ感想  Comment(9) 

とりあえず、感想を書いてから更新までの期間を短くすべく(記憶が薄れる前に)、半分の5作品でまとめることにしました。いつも読んでくれている皆さん、本当にありがとうございます♪

10/10「ブロークン・トレイル 遥かなる旅路」
再見して過去記事に追記しました。
10/5「無法松の一生(1958)」
序盤で松五郎が暴れだして、不快すぎて観るのやめようかと思ったけど、仲裁に入ったおじさんが言いたいこと全部言ってくれたのでスッキリした。あと、まるで家族のように「坊やが発表会で1番よかった」と誇らしげにしてる松五郎と、(数年後)息子のことを「吉岡さん」と呼んでと悪気なく言ってしまう奥さんの残酷さが泣ける。旦那一筋なのはわかるけど、せめて下の名前で呼ばせてあげて…。祇園太鼓もよかった。
9/30ザ・プロファイラー~夢と野望の人生~ 「落胆するのも人生の糧 グレース・ケリー」
彼女のこと、ぜんぜん知らなかったので、一気に見る目が変わったかも。強い女性だったんですね…。「落胆することも人生の糧。大切なのは、悔やまず前に進むこと。」というセリフが胸に沁みます。このセリフは彼女の遺作で未完の「Rearranged (1982)」のもの。観てみたかったなぁ。
9/29「メリダとおそろしの森」
得体の知れないものを食べさせた母親が倒れても心配せず、自分の行いを悔いるのも遅すぎなヒロインで、嫌いというより現実感がなかった。お姫様の責任とか以前の問題ですよねー。でも、弓を射るヒロインは好きです。これをもっと物語に活かせてたらなぁ。
9/29「劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-」
行き当たりバッタリ感のあったTVシリーズより、上手にまとめてあって見やすく楽しめた。職業ヒーローという設定を生かしつつ、悩み苦しんでる時に家族や仲間の絆がきっかけで立ち直る王道展開も熱い。ただ、ネイサンが立ち直るくだりはあっさり描きすぎかも。なんかハリウッドで実写化するらしいですね。この作品とロン・ハワードの名前が並ぶ日が来るとは思わなかった(笑)

第2回 秋の夜長のミステリー企画

 | ブログDEロードショー  Comment(12) 

開催:2015年10月23日~10月末まで
秋の夜長のミステリー企画2013
今回は2年ぶりのミステリー企画です。秋の夜長にぴったりの、謎解きがメインの作品や、謎に満ちたミステリアスな作品を観ませんか?
複数作品でのご参加も大歓迎ですので、観たいミステリー作品を探してみて下さい。
何を観たらいいかわからない方は、探偵モノや法廷モノ、原作者が有名なミステリー作家の作品を選べば大丈夫!
一緒にミステリー映画を楽しみましょう♪
企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。

関連記事
秋の夜長のミステリー企画

→Read More

OVA「御先祖様万々歳!」思い出し感想

 | マンガ/アニメ  Comment(0) 
Tag:日本

御先祖様万々歳!
製作:日本’89
監督:押井守
ジャンル:SF/ミステリー/コメディ

【あらすじ】平凡な毎日に退屈していた高校生・犬丸は、ある日、彼の孫娘と名乗る麿子という美少女と出会う。未来では、タイムマシンを使って御先祖様に孝行するのが流行っているというのだ。だがそこにタイムパトロールと名乗る男が現れ、家族はバラバラに。犬丸は麿子との逃避行にかこつけて、禁断の恋を楽しもうとするが…。

映画の記事がないので、久しぶりに思い出し感想でも。
かつて、BSアニメ特選で急遽最終回(5・6話?)が放送中止になり、その後、かなり間を置いてから観たOVA作品です。その時、最後まで通しで観て思ったのが、「放送しなくて正解」ということでした(笑)
最初からどこか不穏な空気をはらんでいたものの、人形みたいな登場人物(関節部に線?)が、舞台劇風の演出にまどろっこしい台詞回しで会話するのが癖になって、当時は結構夢中になってたんですよね。『インパクトの瞬間、ヘッドは回転するっ!』は意味もわからず笑ってたし(当時のCMの台詞らしい?)。

でも実際はドタバタコメディなんかではなく、既成観念にとらわれず監督の趣味全開でつくった、謎に満ちた悲劇っぽいもの、といったところ。
基本的には、劇中劇を延々とやってる感じなので、”物語の中の麿子は何者だったのか”という謎と、”どこからどこまでがお芝居なのか”という二つの謎があるんですよね。その見方によって、悲劇ともとれるし(劇中劇はどう転んでも悲劇だと思うけど)、ただの虚構の中の虚構と距離を置いて見られるわけです。
私が観たことがある作品の中では「千年女優」みたいなタイプで、見終わって「スッキリ納得」とはならない作品だと思うし、一度見たら頭にこびりついて離れない、印象に残る作品になってます。

→以下、ネタバレあり!

映画「アイランド(2005)」観た

 | SF  Comment(8) 

アイランド(2005)
原題:THE ISLAND
製作:アメリカ’05
監督:マイケル・ベイ

【あらすじ】近未来。大気汚染から守られ、管理の行き届いた安全で快適なコミュニティで暮らすリンカーンたち。彼らの夢は、地上最後の楽園“アイランド”への移住者として選ばれることだった。だがある日、リンカーンは換気口から迷い込んだ一匹の蛾を見て、ある疑念を抱き…。

<ネタバレあり>
初見時はツッコミどころの多さと、おそらくTVカット版だったためにアッサリ感が強くて楽しめなかったんですが、それを割り切った上で完全版を観たら意外と楽しめました。けっこう笑えるシーンもあったし。
もっとミステリー展開が長い方が好みではあるものの、監督の得意分野で勝負したのは正解かも。アクション満載の二人の逃亡劇はスピード感あって見応えありました。
見た目は大人、知能は15歳並み、でも脳細胞はピッチピチの3年ものなので、ものすごい勢いで学習していくんですよね。しかも、人体の神秘とばかりに、オリジナル本人の”記憶”も不完全ながら持っているというロマンティックな設定。
外に出たばかりの時は、マッチの文字と同じ標識を見つけただけで無邪気な少年のような笑顔を見せていたリンカーンが、友人の死やさまざまな危機を乗り越えていくうちに狡猾さや冷淡さも身につけていくのが寂しいような、怖いような…。
だって、一日二日の間に出産と殺人を目撃し、命を狙われ身を守るために相手を殺し、さらには敵を欺いて邪魔者を殺させたりしてるんですよ?
「人間は生きるためなら何でもやる」と誰かさんのセリフを使い、それを実行していく姿は、いつか彼が彼をつくった人間たちと同じ穴のムジナになってしまうのではと不安になります。
これから先、彼らがどうなるのか考えると(とくにリンカーンは危険人物として拘束されそうで)、ハッピーエンドとは思えないし…。
まあ、不安を煽るラストは近未来ものの定番だし、だからこそ「命とは何なのか」「人の侵してはいけない領分とは」など、色々考えられると思えば、これもいいかなぁと思いました。

いちおうツッコミどころも書いておくと…

  • ・いくら植物と変わらないと言っても、姿形が人間と変わらなければ反対する社員、団体が必ず現れると思う。
  • ・命を持たない(から臓器売買可)と証明するために、政府だかに研究報告して不正がないか調べるのでは。
  • ・世界的に注目され、産業スパイや人権団体による攻撃に晒されながら、クローンたちにもバレてはいけないとかコスパ悪そう。
  • ・クローンたちは、男女の接触を禁じられるのを何と説明されて納得していたのか?
  • ・あんな生活してたのに二人とも運動神経と反射神経よすぎ。ついでに運も。

映画「アンダーワールド:ビギンズ」観た

 | アクション  Comment(4) 

アンダーワールド:ビギンズ
原題:UNDERWORLD: RISE OF THE LYCANS
製作:アメリカ’09
監督:パトリック・タトポロス
ジャンル:アクション/ホラー/ファンタジー

【あらすじ】遥か昔、ヴァンパイア族の長として凶暴な狼男たちを退けていたビクターは、狼男に噛まれても知能と人の姿を保つことができる新たな種族“ライカン”を発見した。彼はその赤ん坊ルシアンを殺さず、奴隷として飼いならすことを思いつく。だがやがて、成長したルシアンはビクターの愛娘ソーニャと密かに愛し合うようになり…。

1作目のお気に入りキャラ、ルシアンが主役ということで4作中一番楽しめました。
2作目では、ビクターがセリーンを側に置いていたのは娘に似ていたからだけじゃない、という展開で台無しだと感じたんですが、こちらはそれを忘れさせてくれるくらいビクターの葛藤がきちんと描かれていました。
不老不死になったがために、病床(まだわりと元気な時と思われる)に感じていた死の恐怖を、生きている限り持ち続けることになった彼が、”親子の情”と”死の恐怖”との間で揺れるところがたまんないですね!
きっとヴァンパイアの始祖に目をつけられなければ、そのうち恐怖も消えて穏やかに最期を迎えられただろうに。ヴァンパイアになっても、結局は弱くて愚かな人間そのものなんですよ。
娘を愛していても、死の恐怖の方が上回り、そんな自分を「一族のために仕方ない」の一言で納得させようとする。1作目の時代になっても後悔し続けているのに、きっと心の中では「娘を犠牲にして得たものを、今更失うわけにはいかない」と娘の死すらも理由にしてるんじゃないでしょうか。
彼の心情を想像すると妄想が膨らみました。

一方、耐え忍び、情熱を燃やし、怒りを爆発させ、仲間を奮い立たせたルシアンも素敵。
奴隷の立場から、ライカンのリーダーとして立ち上がる展開が熱いんですよ。
1作目でルシアンの死を嘆いていた黒人の仲間が、ルシアンと出会い、信頼と敬意を抱くようになるまでのエピソードもしっかり描かれていて、この先の運命を知っていると切ない…。
その時はあっさり退場したルシアンですけど、この過去編を観た後では、ビクターが娘に似たセリーンに倒されるという未来を確信した時点で、復讐を達成したに等しかったんだと思います。
むしろ自分がビクターを殺してあげるなんて生ぬるいし、それよりソーニャに早く逢いたくなったんじゃないかな?
ただ、例の処刑シーンは1作目の方が良かったかも。なぜかこちらでは一瞬で灰になってしまって、溜めが足りなかったんで盛り上がりませんでした。

ちなみに、主演女優が交代してたらしくて、わたしも「これセリーンやってた人かな?」とずーっと考えながら観てたんですが、最終的に「同じ人だ!」という結論に至って撃沈でした(笑)

関連記事
「アンダーワールド」感想
一言映画感想(9/10~9/28)