2012年06月 忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「転校生(1982)」観ました

 | ファンタジー  Comment(10) 
Tag:日本

転校生
製作:日本’82
監督:大林宣彦
原作:山中恒
ジャンル:★青春/コメディ/ファンタジー

【あらすじ】面白かった。
ヒロイン役の小林聡美は現在とほとんど変わらなくてびっくり。顔の見分けが苦手な私でもすぐ気付いたくらいだからね~。演技が素晴らしくて、本当に中身が男の子になったみたいでした。途中、乳見せしつこいよとも思ったけど、あのあけっぴろげな様子があってこそだったのかな?
男の子の演技も地味ながらよくて、あの”なよなよ”をずっと観てたら冒頭の彼を忘れてしまいました。女の子座りができるとか!
俳優として”自分じゃない、性別も違う人間”を演じてるんだけど、その役柄も”自分じゃない、性別も違う人間になったキャラクター”だなんてややこしいですよね。その苦労やトラブルを面白おかしく描いていたと思います。
最後まで元に戻る方法を考えたり試したりはしてなかったし(笑)、彼らの秘密を知った友人もとくに役にたったわけでもないけど、青春っぽい悩みでいっぱいいっぱいなのも良かった。
ただ、冒頭とラストでモノクロ/カラーが切り替わる意味がよくわからなかったなぁ…。冒頭は良かったけど、確かな絆を築いた後にモノクロに戻ってしまうのは、なんかしっくりこないです。
最後にひとつ、イラストで「ん?」と思った方は、オンマウスプリーズ!

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映画「さよならをもう一度」観た

 | ロマンス  Comment(7) 

さよならをもう一度
製作:アメリカ’61
原題:GOODBYE AGAIN
監督:アナトール・リトヴァク
原作:フランソワーズ・サガン
ジャンル:ドラマ/ロマンス

【あらすじ】室内装飾家ポーラは、いつしか5年来の恋人ロジェとの結婚を望むようになっていた。だが、互いに束縛しない約束で、それを言う事もできない。そんな時、彼から紹介された取引先の一人息子フィリップと出会い、彼から熱烈なアプローチを受け…。

最後に「憐れな女…」と思ってしまったものの、フィリップにほだされるところまでは納得できたというか、浮気なのに珍しく嫌悪感は覚えなかったです。バーグマンの演技のたまものかな。
その彼女に恋するフィリップが、出てきた瞬間からマザコンオーラがあふれ出てて、15歳差も気になりません。後から「サイコ」のノーマンをやってた人だと知って納得しました。マザコン男とか甘えん坊なお坊ちゃんがしっくりくる俳優だなぁ(笑)
フィリップを選んでも上手くいったとは思えないけど、ロジェは最悪な選択ですよね~。現代の作品なら二人とも選ばないでしょう。でも、今でも共感できる人は多いのかもしれない!
愚かな選択をしても、変わらず側にいてくれるメイドさんがいい人でした。…給料が良いだけかも知れないけど(笑)

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映画「招かれざる客」観ました

 | 社会派  Comment(6) 
Tag:スタンリー・クレイマー

招かれざる客
製作:アメリカ’67
原題:GUESS WHO'S COMING TO DINNER
監督:スタンリー・クレイマー
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】旅先で運命の出会いを果し結婚を決めたジョーイは、両親の許しを得るため実家へ押しかける。しかし、突然黒人男性のジョンを紹介された両親は困惑し、明日の出発までに返事が欲しいと急かされ反感を抱く。まだ差別意識の強い時代、二人の意思は強かったが・・・。

これも再見。前半は笑えて、後半は熱い!
基本的にドラマ部分はディベート中心なので、「十二人の怒れる男」と似てるかも。
白人と黒人の結婚について、様々な考えを見せる様々な人々。リベラル派だった父親が猛反対するのが皮肉。それに、最初から最後まで反対してたのは黒人のメイドだったりします。「思いあがった黒人が一番嫌い!」と断言してたけど、実際にこういう人もいたんでしょうね。抑圧され続けて自分で自分を低く見てしまう。
前半はコミカルで、様子がおかしいのに気付いた父親が引き返してくるシーンとか笑えました。こんなにみんながみんな驚きうろたえる作品も珍しいかも(笑)
結婚と聞いて凍りついたような表情をしていた母親が、頬を涙で濡らしながら夫を説得するようになるまでの変化も見事。 好奇心旺盛な店員をクビにするシーンも迫力があって好きです。
登場すると場が和む牧師さんと、安定のポワチエさんの演技もよかった。
そんな中、娘のジョーイだけはハイテンションで空気読まずに突っ走ってましたね~。よくわからない娘です。この結婚で絶対苦労するだろうけど、できた旦那がいるから大丈夫かな?
ラストはお父さんが語りすぎな感じもありましたが、ジーンときて晴れやかな気持ちになれました。
原題の意味は「誰がディナーに来ると思う?」邦題はしっくり来るけど、真面目すぎる印象かな。そのためか、わたしも前半はコミカルだったと忘れてたし…。

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「渚にて」観た

映画「リトル・ダンサー」観ました

 | 家族  Comment(5) 
Tag:イギリス

リトル・ダンサー
同じ坂道を駆け上がる親子のシーンを繋げてみた。
製作:イギリス’00
原題:BILLY ELLIOT
監督:スティーヴン・ダルドリー
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】父や兄がストライキで闘うなか、なけなしのお金でボクシング教室に通う11歳のビリー。しかしある時、同じ場所で行われていたバレエ教室に興味を覚えたビリーは、父に隠れてバレエを習い始める。

大筋は覚えてるのに感動のシーンなどはほぼ忘れていて、自分で★つけたのに面白かったか疑心暗鬼で再見。…泣きました。
どうしてこんなにすっかり忘れられるんだろう!
バレエとか彼のダンスのよさはぜんぜんわからなかったけど、音楽の感動を体で表現したいという衝動が伝わってきました。本当に音楽もダンスも大好きなんだよね!
影の努力や、バレエの先生の娘とのませたやり取り、ゲイに目覚めつつある親友とのやり取りなども微笑ましい。
ストライキの見せ方も僅かな時間で印象に残ったし、「わたしはダンサーになれた」が口癖なお祖母ちゃんも個性的。病気で亡くなった母親との繋がりであるピアノの使い方も上手かったと思います。
後半、ビリーを応援しようと覚悟を決めてからの家族(とくにお父さん)の結束には泣かされました。「ビリーはまだ11歳なんだ、夢を叶えてやりたい!」と叫ぶシーンは涙腺崩壊。合格通知のそわそわする家族には笑いました。
ダンスの先生やお兄ちゃんとの別れのシーンも良かったなぁ。
ただ、男がバレエをやる事やゲイへの偏見が残っている事をもう少し描いた方が、前半に父親が断固反対してた気持ちも伝わってきた気がします。
観終わってしみじみ「いい映画を観たな」と思える作品でした。

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「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」観ました(同監督)

想い出のゲーム音楽特集

 | ゲーム  Comment(12) 

HAMさんの「映画音楽特集…かな…?」の記事でお話して、わたしも何か特集記事をということで考えたんですが、映画音楽がパッと思いつかない!
アニメ主題歌とかでも良かったんですけど、なんとなくファミコンのピコピコ音が聞きたくなってレトロゲーム音楽特集にしてみました。ベスト10に足りなくてレトロゲームじゃないのも混ざってます。
動画をたくさん張ると重いので、コレというのだけ3つ張りました。あとはリンクでyoutubeに飛びます。
では、ゲームに興味のある方は続きからどうぞ。」ると重いので、コレというのだけ3つ張りました。あとはリンクでyoutubeに飛びます。
では、ゲームに興味のある方は続きからどうぞ。ゲームに興味のある方は続きからどうぞ。

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映画「第十七捕虜収容所」観ました

 | 戦争  Comment(5) 
Tag:ビリー・ワイルダー

第十七捕虜収容所
製作:アメリカ’53
原題:STALAG 17
監督:ビリー・ワイルダー
原作:ドナルド・ビーヴァン、エドマンド・トルチンスキー
ジャンル:★サスペンス/ドラマ

【あらすじ】第二次大戦中のドイツ。第17捕虜収容所で、”競馬”や”デパート”を仕切って儲けていたセフトン。だが、そこに独軍に通じるスパイがいるとわかった時、賄賂のおかげで優遇されていた彼が真っ先に疑われてしまう。孤立状態の中、彼はひとりでスパイを探し…。

前に録画してあって、リクエストがあったので先送りにしてた作品。
カラっとした笑いが重さを軽減していて観やすかったです。さすが、ビリー・ワイルダー!
なんとなく「大脱走」っぽかったけど、わたしはこっちの方が好きかな。
スパイだと疑われてリンチされるシーンなどは怖いものの、女優に恋焦がれるアニマルが登場するたびにガラっと雰囲気が変わって明るくなります。相棒が女装(?)して、女優に見間違えて愛の告白をするところとかサイコー!
ドイツの偉い人?も割と親しげに話しかけてくるし、ありえないくらいゆるい収容所なんですが、シリアスな時はしっかり怖い。ギャグとシリアスのメリハリがあるのが良かったです。

スパイは目に付く行動はとらないものだけど、怪しい奴がいたら疑ってしまうのも事実。これみよがしに”いい生活”を送っていたセフトンも自業自得なところがあるから、彼を疑う人々に怒りを覚える事はなかったです。
でも、そんなのものともせず今まで通りの自分を貫くセフトンはカッコイイかも。
ラストの解決の仕方が鮮やかでした。あれならドイツ軍も何も言えまい!

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「情婦」観ました

ふとんを干してたら…

 | 日常生活  Comment(6) 

取り込もうとしてビックリ!
カマキリ2
裏にも表にも、小さい虫がたくさんいるんですよ。
クモでも集まってるのか?と思ったところで、ある事を思い出しました。ベランダの盆栽もどきに…
カマキリ3
カマキリの卵が産みつけられてたんだった!!
孵化時期は4~5月だというので、てっきり無精卵だと思ってたのに。晴れて気温が上がったのを見計らって孵化したんですね。
カマキリ1
近くで見たら、たしかに赤ちゃんカマキリでした。
傷つけないようにそうっと避難させて、ふとんを取り込むまで一苦労。
カマキリ4
最近、苺の匂いにつられて虫が集まってきていたので、何匹かそこに置いてみました。
いっぱい食べて大きく育てよ!

映画「リトルショップ・オブ・ホラーズ」観ました

 | ミュージカル  Comment(6) 

リトルショップ・オブ・ホラーズ
製作:アメリカ’86
原題:LITTLE SHOP OF HORRORS
監督:フランク・オズ
ジャンル:★コメディ/ミュージカル

【あらすじ】NYスキッド・ロウ。花屋の主人に拾われ、こき使われていたシーモア。ある日、不思議な植物を手に入れオードリーIIと名付けるが、それを店頭に飾ったところ店も彼も有名に、しかし、その植物は実は人の生き血で育つ人喰いエイリアンで…。

小さい頃に何度も観ていて大好きな作品を久し振りに再見しました。やっぱいいですわ~。シーモアもオードリーもオードリーIIも、このリメイク版がしっくり来ます。
冒頭で3人娘が歌い出して「ああ!これだ!」とウキウキしてしまいました。舞台は貧しい地域で主人公たちも恵まれない境遇なんだけども、この全編を彩る明るい音楽のおかげで「ここから抜け出そう!」という前向きな気持ちが印象に残るんですよ。ホラー色もほとんどないし。
サディストな歯医者と別れられないオードリーが、優しいシーモアとのささやかな幸せを夢見て歌うシーンはキュンとしますね。だんだんと歌詞に物欲(洗濯機やシステムキッチン)が表れてくるとこもあるんだけど(笑)、歌いながらそれが叶わぬ夢だと思ってるところがあって切ない!
また、シーモアがオードリーに「いつもシーモアがそばにいるよ」と優しく力強く歌うとこもいい。わたし的に「リトルショップ~」の曲といえば、この曲です。
でも、二人で歌ってたら、「歌ってるとこ悪いけど…」と邪魔が入ったり(笑)
オードリーIIも植物の癖に歌いまくりでした。エイリアンなのに妙に愛嬌があって、CGでは出せない貫禄があります。口の動きも自然だし、電話をかけるシーンもいいですよね~。
サディスト歯科医は、一度しか観てないオリジナルのニコルソンが強烈(ホントはマゾの患者役をやってるのに記憶違い 汗)で、こちらも好きだけど物足りなさも。でも、彼のとんでも治療は笑えます。どうして廃業しないのか不思議。彼に治療されにきた真性ドMな患者にビル・マーレイとの対決も見もの。この人、変な役ばっかりですね…。
そんな強烈な個性を持つ登場人物たちと、ごきげんな音楽でノリノリになれる、お気に入りの作品です。

第29回ブログDEロードショー「三つ数えろ」

原題:THE BIG SLEEP
製作:1946年、アメリカ
監督:ハワード・ホークス
開催:2012/6/22~6/24
三つ数えろ
富豪の退役将軍スターンウッドの依頼で、彼の次女カーメンが書店主ガイガーから多額の請求を受けている件について調査する事になった、探偵フィリップ・マーロウを描いたサスペンス・ミステリーです。サガさんからリクエスト頂きました。

*最終的な投票結果はこのようになりました*
28票 三つ数えろ
15票 第十七捕虜収容所
6票 レイトン教授と永遠の歌姫
4票 噂のふたり
1票 ジュリエットからの手紙

みなさんご協力ありがとうございました!
企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。

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映画「インセプション」観ました

 | SF  Comment(18) 

インセプション
製作:アメリカ’2010
原題:INCEPTION
監督:クリストファー・ノーラン
ジャンル:★SF/サスペンス/アクション

【あらすじ】他人の夢に潜入してアイデアを盗み出す企業スパイが活躍する時代。世界屈指の”エクストラクト”であるコブは、サイトーと名乗る男にある仕事を頼まれる。それは、ターゲットの潜在意識にアイデアを植え付ける“インセプション”の依頼で…。

この監督の作品ぜんぜん肌に合わないし、ディカプリオは顔の骨格からして好きじゃないし、吹替えも微妙だし、まったく期待せずに見始めたんですが、案外楽しかったです。
とりあえず、アリアドネ役が「JUNO ジュノ」の子だと気付いて、ちょっと嬉しくなりました。少し大人っぽくなった彼女に気付かなかったら、最初から”ながら観”してたかも。
で、夢の共有装置?とかキックとか階層とか、細かい設定はツッコミどころが多そうなので総スルーして観てたんですが、ホテルが無重力状態になってから一気に引き込まれましたね~。アーサーはとくに吹替えが気に入らなくてイラっとしてたのに、ひとりで黙々と仕事をしてる姿は素敵!
仲間たちを一まとめに括るシーンとかクールです(笑)
昔ながらのワイヤーアクション(だよね?)で、優雅に空中戦を見せるシーンも惚れ惚れしたし、とっさにエレベーターと爆弾でキックするとこでも見直しました。思い返してみると、どさくさに紛れてアリアドネにキスさせるシーンも可愛く思えてきたり。
後半はキックの連鎖が見ごたえありました。TV観賞ではもったいなかったかもしれない。
犯罪なのに、ターゲットのロバートが笑顔になれたのも良かったですよね。あの後、サイトーに会社吸収されちゃったりするのかもしれないけど、父親に愛されていたと信じられるようになった彼なら、たくましく自分の幸せを見つけられる気がします。
あと(本物は出てこなかったけど)モルは可哀そうでした。どんなものか知らずに”虚無”に迷い込んだせいで、現実の事も、子供の事も忘れていって、最後にはあんな事になってしまって…。コブは過去との決着をつけることができたけど、彼女はすべてを思い出すことができたんでしょうか?
まるで麻薬のように描かれていた”虚無”の世界は、ほんの少し魅力的にも見えて怖かったです。
…で、主人公についてはとくになんとも思わないまま、というかむしろ「ふ~ん」ってな冷めた目で見ていたところがあったんですが、ラストシーンの意味を考えだしてからが本番でした。

→以下ネタバレ

映画「ポセイドン・アドベンチャー(1972)」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(17) 

ポセイドン・アドベンチャー(1972)
製作:アメリカ’72
原題:THE POSEIDON ADVENTURE
監督:ロナルド・ニーム
原作:ポール・ギャリコ
ジャンル:★パニック/アドベンチャー

【あらすじ】大晦日の夜、パーティで賑わう豪華客船ポセイドン号を海底地震によって発生した大津波が襲った。一瞬の内に船は転覆。生き延びた人々の中から、牧師のフランクに賛同した数名が、天地が逆転した船内からの脱出に挑む。

久し振りに再見…って思ったけど、いつも93分番組で観てたから、初見と言ってもいいかも。吹替え版も好きだけど、やはり完全版は違いますね~。
何といってもマーティンさんの魅力に今まで気付かなかった自分にビックリです。確かに、牧師さんの行動力とリーダーシップは主人公向きだし、ロゴ刑事みたいにかき回す役(でも嫌な奴ではない)も必要だし、ベルおばさんのような泣かせる役どころも重要だけど(心臓発作の最大の要因は飛び込み?)、控えめマーティンさんの冷静さと優しさはなくてはならないものだったと思います。
もし彼がいなかったら、お姉ちゃんと同じ様に怪我したウェイターを降ろして、上に登る手段(&時間)がなくなってたかもしれないし、「わたしたちが上に行っては?」と提案した彼のおかげで助かったと言っても過言ではないはず!
そして、怒りっぽいロゴの気を逸らせて落ち着かせたのも彼だし、絶望した歌手ノニーを励まし、最後まで面倒見たのも彼でした。
ノニーなんて、普通のディザスター作品だったら、さんざん周りの足を引っ張った挙句に死んじゃいそうなキャラクターじゃないですか。それを、周りと衝突させることもなく(ハシゴでロゴがちょっとイラついてたけど)、誰だって自分の事を考えてしまうような状況で、最後まで見捨てず助けるのって凄くないですか?
みんなそれぞれ好きですけど、マーティンさんにばかり目が行ってしまう117分間でした(笑)

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映画「エリン・ブロコビッチ」観ました

エリン・ブロコビッチ
製作:アメリカ’00
原題:ERIN BROCKOVICH
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
ジャンル:★ドラマ/伝記

【あらすじ】カリフォルニア州。3人の子持ちでシングルマザーのエリンは、交通事故に遭い、引退間際の弁護士エドに弁護を依頼。口の悪さが災いして和解金を取り損ねるも、強引に彼の事務所で働く事に。やがて、恐ろしい環境汚染の実態を知り…。

再見しました。ジュリア・ロバーツ主演で一番好きな作品かも。
主人公のエリンが思った事をズバズバ言っちゃうタイプで、しかも物事の本質を見抜いて、自分が正しいと思ったら真っ直ぐ突き進む人なので、観ていて気持ちがいいです。
年をとって保守的になってしまった弁護士エドとは、口論になる事もしばしば。でも、最初は仕方がなく相手をしてやっていたエドが、彼女の本気で大胆で心優しいところに触れていくうちに、まるで口論を楽しんでいるかのようになっていくんですよね。
600名以上にのぼる環境汚染の被害者たちがまとまる事ができたのも、それぞれの家を訪ね、親身になって話を聞き、できると信じさせてくれる彼女だったからこそでしょう。
忙しくなるにつれ、子供たちと過ごす時間も減ってしまうんだけど、ずっと子供たちの面倒を見てくれていた恋人との口論の中で、「初めて人から尊敬され、感謝された」と打ち明けるのが印象的。
あとは、企業側の弁護士が水を飲もうとした時、「特別に用意したのよ、ヒンクリー(汚染地域)の井戸水。」と言って相手を凍りつかせたシーンも最高でした。
事実をもとにしつつ、うまく脚色して、何度見ても楽しめる作品になってると思います。

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映画「ある公爵夫人の生涯」観ました

ある公爵夫人の生涯
製作:イギリス・イタリア・フランス’08
原題:THE DUCHESS
監督:ソウル・ディブ
原作:アマンダ・フォアマン
ジャンル:★歴史劇/ドラマ

【あらすじ】18世紀後半のイギリス。スペンサー家の令嬢ジョージアナは、世界有数の名門貴族デヴォンシャー公爵と結婚する。だが彼は男子の後継者をもうけることにしか興味がなく、自分をまるで愛していないという現実を突きつけられ…。

これは凄かったですね~。ずっしりきたし、終盤はボロボロ泣いてしまいました。
最初はジョージアナを演じるキーラ・ナイトレイのキツイ表情はどうだろうと思ってたんですが、彼女の苦悩の日々を見るうちに納得。こんなに芯の強そうなひとでも、かろうじて耐えられるかという張り詰めた雰囲気が緊張感を増してました。
耐えるばかりの夫婦生活に沈む表情と、それを埋めるように社交界での八方美人な笑顔が増えていくんだけど、それが娘の前では別人のように幸せに満ちた表情になるんですよね。
イラストは娘が生まれて間もなくの頃。この作品のなかで初めて彼女を美しいと思ったシーンです。

一方、彼女に対してあまりにも無情であり続けた夫、デヴォンシャー公爵を演じるレイフ・ファインズも素晴らしかった。結婚は契約でしかなく、妻の役割は男児を産むことだけ。会話すら無駄な事だと思っているかのように、用がある時しか話さず、犬と戯れる時以外はほぼ無表情。
まるで苦痛に気付かないフリをする病人のようだと思っていたけど、彼を苦しめていたのは重すぎる家名…跡取りが生まれない間は常に、先祖代々の亡霊に押しつぶされそうな気持ちでいたんでしょうね、きっと。

そんな彼らの中に入ってきた強かなエリザベスも、辛い立場でした。
暴力亭主から子供たちを取り戻すためならどんな手段でも、と心に決めていただろうに、同じ様に結婚生活で苦しんでいたジョージアナを裏切った事、その罪悪感がひしひしと伝わってきます。ジョージアナの背中を押し、ひと時の甘い恋を味あわせたのも、少しでも償いたいという気持ちがあったからでしょう。
ジョージアナが娘たちのために戻った時、愛人との子供を手放した時、最も彼女の気持ちを理解し、子供への深い愛情と別れの苦しみを自分の事のように感じていたのは、エリザベスだったんじゃないでしょうか。
友情を裏切った事実は変わらないけど、彼女と寄り添う姿を見たらエリザベスがいてよかったと思ってしまいました。

でも、こんな彼らを見て涙しつつも、一番共感したのが屋敷の使用人たちだったりするのはどうなんだろう(笑)
どんなに近くにいても、見ていることしかできない辛さとか、映画を観ているわたしたちと近いものがある気がします。

映画「グリース」観ました

 | ミュージカル  Comment(7) 

グリース
製作:アメリカ’78
原題:GREASE
監督:ランダル・クレイザー
ジャンル:★ミュージカル/青春コメディ

【あらすじ】50年代アメリカ。サマー・バケーションで恋に落ちたダニーとサンディ。後ろ髪引かれる思いで別れた二人だったが、父親の転勤で彼女は偶然ダニーと同じ高校へ。だが、不良グループのリーダーである彼は、仲間の手前、素直になれず…。

冒頭はメロドラマかと思ったけど、彼女と再会してダニーの正体がばれてからが面白くって、始終クスクス笑いながら観られました。
まず、ダニーを演じる、若かりしジョン・トラボルタが素晴らしい。50年代アメリカの不良そのものって感じで(見た事ないくせに)、24歳くらいの彼がリーゼント高校生に成りきって、踊って歌ってはっちゃけてます。
彼のミュージカルっていうと「ヘアスプレー」のお母さんが真っ先に思い浮かんでたけど、これからはこの作品ですね。タイトルがどちらも整髪料なのはオマージュかな?
この時代の音楽やファッションなんて興味なかったのに、だんだんカッコよく思えてしまうのは、彼らの目が自信に満ち溢れているからでしょうか。イラストに描いたシーンは、仲間とボロ車を改造しようぜ!と意気込むシーン。彼らが踊りだすと、胸いっぱいに詰まった夢が現実を塗り替えます。ピッカピカに生まれ変わった愛車を思い描きながら、一気にやる気を取り戻していくのが若者らしくてよかった!
また、つい見栄を張ってしまう思春期の男女も面白おかしく描かれてます。ダニーが親友と友情を確かめ合って、思わずハグした後、気まずくなり二人してリーゼントを梳かしだすシーンなんか大笑い。
ラストは、清純派ヒロインが愛のために思いがけない行動に。ダニーは喜びまくってたけど、正気に返ったら他の男にとられやしないか不安になるんじゃないかな(笑)
最後までノリノリで、明るく楽しい気持ちで見られる作品でした。

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NHKスペシャル「コンピューター革命」を観たら

 | イラスト関係  Comment(8) 

なんか突然アニメが始まってビックリしました。こういうのってよくやるんでしょうか?
それまではスパコン京とか、アメリカで作られた人工知能ワトソンなど紹介しながら、科学者たちが案外本気で「ガタカ」とか「サロゲート」とか「攻殻機動隊」とか「電脳コイル」みたいな未来を目指している事を見せていたのに、突然キラッキラな少女漫画風の近未来アニメが始まったんですよ。
そのキャラデザが「NHKどうした!?」と思うほどよくできてて、つい今日の映画の記事の予定を変えて描いてしまいました。制作時間は約3時間半かな。
NHKスペシャル「コンピューター革命」
(画像クリックで大きいサイズが見られます)
ちなみに、左側の美少年は京くんです。肉眼では見えません(笑)
右の女の子の友達が、黒髪眼鏡美少女で関西弁(?)でめっちゃ可愛かったです。
とにかく間違った方向に全力で突き進んでいて、ぽか~んとしちゃったんですけど、はっきり言ってこれを考えたひとより、本気でああいう世界を目指している科学者たちの方が心配になりましたね~。脳と脳をコンピューターで繋げられるようになれば、「愛してる」の言葉が本当かどうかもわかるとか…。
ちゃんと使えば素晴らしいものでも、作ってる人に任せていたらとんでもない事になりそうで、ちょっと不安になりました。

映画「インビクタス/負けざる者たち」観た

インビクタス/負けざる者たち
製作:アメリカ’09
原題:INVICTUS
監督:クリント・イーストウッド
原作:ジョン・カーリン
ジャンル:ドラマ/伝記/スポーツ

【あらすじ】1990年、アパルトヘイトに反対し27年間も投獄されていたネルソン・マンデラ。釈放後、南ア初の黒人大統領となるが、人種対立と経済格差は依然として解消されない。彼はラグビーW杯を国民融和の絶好のチャンスと捉え…。

「マンデラの名もなき看守」を観といて良かったです。きれいに繋がるので、すんなり入り込めました。マンデラさんの事を描いているとは知らなかったので、この順番でオンエアしてくれたBSプレミアムに感謝!
彼は人格者な上に頭がよく、話術と行動力も兼ね備えて、同志たちに心から慕われているのも頷けました。彼の精力的な仕事ぶりに気をもみながらも、しっかりついてくるSPと秘書がいいです。
弱小ラグビーチームのキャプテン・フランソワに会い、彼の魂に火をつけ、それがチームに、国全体に広がっていく展開も見ごたえありました。
でも、中盤の最初の勝利あたりからは、思ってたより盛り上がらないというか…。てっきり、マンデラにもらった詩を、試合の前にみんなに聞かせて士気高揚させるのかと思ってたら、共有せずに独り占めなんだもの(彼がもらったんだけどね)。
わたしが映画でならスポーツを楽しめるのは、その競技を知らなくても、人の魅力で見せてくれるからなんですよね(スポーツ中継を見ても、騒音、人がいっぱい、としか思えない)。なので、フランソワやチームの絆をもっと掘り下げてくれないと、試合を観ても楽しめなくて。
フランソワが刑務所見学でかつてのマンデラの姿を思い描くシーンや、白人と黒人でギクシャクしてたSPが子供のようにラグビーで遊ぶシーン、フランソワの父親が黒人のメイドにも観戦チケットを買ってあげたシーンなどは良かったので、後半盛り上がれなかったのが残念でした。
あの後、マンデラと娘は仲直りできたのかなー?

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