2010年11月 忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「笑の大学」観ました

 | コメディ  Comment(4) 
Tag:日本

笑の大学
製作:日本’04
監督:星護
原作:三谷幸喜
ジャンル:★コメディ/ドラマ

【あらすじ】昭和15年、国民の戦意高揚の妨げになると、様々な娯楽が取り締まられていた。警視庁の取調室では、笑った事がない厳格な検閲官・向坂と、劇団”笑の大学”の座付作家・椿が睨みあう。向坂は椿に無理難題を突きつけ…。

面白かったですね~、わたしのなかでは三谷さん関係の作品で1・2を争う面白さでした。
密室劇が好きなのもあるし、次から次へとテンポよく笑わせてくれるのが心地いい。最初はながら見をしていたんだけど(ごめんなさい)、役所さんが力いっぱい取調室の中を走り回るのを見せられては手も止まってしまいます。ふたりの掛け合いがヒートアップしていけばしていくほど脚本が面白くなっていく、という過程に、三谷さんの頭の中ではこうやって脚本ができていくのかと納得してしまいました。
向坂がしだいに笑いの大切さを身をもって知り、惹かれていくのがよかったです。五郎ちゃん演じる椿も(滑舌は悪かったけど)弱々しくもしぶとさのある変わり者という感じがでてました。

舞台では向坂を西村雅彦、椿を近藤芳正が演じていたということで、そちらもぜひ観てみたいですね。amazonには映画版しかありませんでしたが、ツタヤなら舞台版dvdもあるそうなので気になる方は借りてみるといいかも。

映画「パピヨン」観ました

パピヨン
製作:フランス’73
原題:PAPILLON
監督:フランクリン・J・シャフナー
原作:アンリ・シャリエール
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】胸に蝶の刺青をしている事からパピヨンと呼ばれる男がいた。無実の罪で南米仏領ギアナの監獄へ送られてくる途中、国防債権偽造でフランス中を混乱させたドガと出会う。彼は、脱走費用の工面と引き換えに彼の命を守ると約束し…。

ドガとパピヨンの友情が素晴らしかったです。
こんなことがなければ友情どころか話すこともなかったんじゃないかと思われる二人なんですが、不思議なくらい息がぴったりで一緒にいるのが当たり前のようにみえてくるんですよね。壊れた眼鏡を手に「縁にレンズをあわせるんじゃなく、レンズに縁をあわせよう」と言って直してしまう、柔和なドガだからこそかもしれません。
その友情の真価が問われた独房のエピソード。危険を冒しココナッツを差し入れるドガ。食事量を減らされてもドガの名前を言わないパピヨン。ふたりの絆に涙が。
また、虫を食べてでも生き残ろうとする生への執着、暗闇の中でぎらぎらと光る眼、夢の中で「人生を無駄にした罪で有罪」と言わたときの表情…マックイーンの鬼気迫る演技はさすがでした。
でもでも、当初パピヨンを演じるのはチャールズ・ブロンソンの予定だったんだとか!!
マックイーンの演技は素晴らしかったけれど、それでもブロンソンのパピヨンも見てみたかった…。

二度目の脱走はドガがあまり出てこなくてつまらなかったです。部落で過ごすシーンもよくわからなかったし(脱走自体が夢?とか思ってしまった)、やはり二人の友情あってこその作品だと思いました。
ラスト、悪魔島での生活に慣れて意外と気楽にやってるドガと、不屈の精神で自由を求めるパピヨンの対比にしみじみ。泳ぎ去る彼を見送るドガのなんとも言えない表情が印象的でした。
それにしても、最後の水中の人影は何とかならなかったのか…。

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映画「キャッチボール屋」途中まで観たよ

 | ドラマ  Comment(0) 
Tag:日本

キャッチボール屋
製作:日本’05
監督:大崎章
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】リストラされ田舎に帰ってきた大山タカシ。高校時代の野球部仲間と再会し酔っ払うまで飲んでしまった彼は、なぜか東京の公園のベンチで目を覚ます。そんな時、ここで”キャッチボール屋”なる商売をしていた男に店番を頼まれ…。

また録画失敗しました。終わり30分観てないです。
まあ、それまでの感想ということになりますが、全体的な印象としてはすんごい癒し系
大したストーリーがあるわけでもなく、なんとなく10分100円のキャッチボール屋をすることになった主人公と、そのお客さんたちとのゆるい繋がりが描かれます。ほんとうにのんびり公園の様子を眺めているようでした(笑)
たかがキャッチボール。されどキャッチボール。キャッチボールを通して相手と向き合い、自分や過去と向き合っていきます。主人公も高校時代のぼんやりした思い出を抱えていて、お客さんとの交流のなかで思い出していくんですよね。
『みんな、自分とキャッチボールをしてても、ホントに見てる相手は違う』
先代の言葉が染みます。生まれてこのかた、一度もキャッチボールをしたことがないわたしも、なんだかやりたくなってきました。
疲れたときに観たら元気になれるかも?

映画「大脱走」観ました

 | 戦争  Comment(8) 
Tag:ジョン・スタージェス

大脱走
製作:アメリカ’63
原題:THE GREAT ESCAPE
監督:ジョン・スタージェス
原作:ポール・ブリックヒル
ジャンル:アクション/戦争

【あらすじ】第二次大戦末期。新たに作られたドイツ北部第3捕虜収容所に、脱走常習者、連合軍空軍将校らが運び込まれた。彼らはドイツ軍兵力を割かせるため、大規模な脱走計画を企てる。全員協力し、隠れて地下トンネルを掘り続けるが…。

好きな作品だったんですけど、ちょうど頭がガンガンし始めた時でめちゃくちゃ長く感じてしまいました…。あと、スティーブ・マックイーンが苦手だと気付いたばかりだったのと、他の人の顔があまり覚えられなかったのもあると思います。

全体的に陽気な音楽が流れていて、収容所内の様子もどこかほのぼのしてましたね。実際はどの程度だったのかわかりませんが、歌に合わせてトンテンカンと金づちを振るうシーンなど脱走を楽しんでいるようでした。でも、物資調達はスムーズすぎて魔法のよう。あれはいくらなんでも無理だよね?
印象に残ったのは偽造屋さんのエピソード。彼を気遣って一緒に脱走してくれた人(名前わすれた…)の優しさにジーンとしました。いつの間にかこのふたりのことばかり応援してたんだけど、「もう少しでスイスだ」なんて嬉しそうに言うもんだから、死亡フラグ恐怖症のわたしはその時点で涙が…。その時の風景がやたらと素晴らしいのもニクイです。
あとは、ブロンソン演じるトンネル王ダニー。トンネルを掘る理由が明かされたときは、こういっちゃぁなんだけど可愛いと思ってしまいました。誰でも苦手なものはあるよね。
マックイーンのバイクはまあ格好いいんだけど(バイクを奪うシーンは酷すぎ!)、あそこまで派手に暴れて送り返されるだけで済んだのが不思議。ゲシュタポのもとに連行された人たちの事を考えると切ないです。

脱走が始まってからラストまでは息もつかせぬ展開なんですが、やはり元気な時に観るのが一番だと思いました。また何年かしたら観てみたいと思います。

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映画「靴をなくした天使」観ました

 | コメディ  Comment(2) 

靴をなくした天使
泥だらけの顔…。
製作:アメリカ’92
原題:HERO
監督:スティーヴン・フリアーズ
ジャンル:★ドラマ/コメディ

【あらすじ】保釈中の盗人バーニーは、弁護士に言われ”よき父親”として息子のもとへ。だが、途中で飛行機事故に遭遇し、乗客を助けて名も告げずに去る。乗客だったTVリポーター、ゲイルは大々的に”ヒーロー”探しを始め…。

ずっと観たことあると勘違いして見逃していた作品。観られてよかった!
主人公のバーニーがほんと小悪党で、どう控えめに見ても”ヒーロー”らしくないところがいいんですよね。もと奥さんが息子に近づけたがらないのもわかるし、「人命救助してたら遅刻した」なんて言われても下手な言い訳にしか聞こえません。真実を知っている側からすると奥さんの態度は酷いんだけど、やっぱり彼の人柄じゃあ仕方ないなと思えてしまう、どうしようもないダメ親父なのです。
でも、まるっきり反省せず自分の事しか考えてない彼も、ふとした瞬間に良心に素直に従うこともあります。
さすがに邦題の”天使”は良く言いすぎだけど(でも好き)
偽ヒーローが悪い人じゃなかったところもよかった。本物が認めるくらいの”ヒーロー”っぷり!素敵です。飛行機事故のヒーローではなくても、彼はたくさんの人の”ヒーロー”でした。

そんな対照的なふたりがホテルの窓の外で話し合う終盤は、笑いあり涙ありで感動ものでした。ゲイルに「でも、助けてくれてありがとう。」と言われ、つい「いいさ」と答えてしまう主人公がそれまでにないくらい格好いい。ラストの動物園のシーンはちょっと浮いていた気もするけど、しょうがないなぁという感じで笑ってしまいました。これからも、息子にとってのヒーローであってほしいです。

拍手お礼イラストを総入れ替えしました

 | イラスト関係  Comment(2) 

拍手お礼に「不思議の国のアリスシリーズ」のイラストを新しく描いたんですが、久しぶりだったので前のアリスとまったく別人になってしまいました。
そんな訳で、思い切って顔をぜんぶ描きなおす事に!!

…やめときゃよかった。
感想用のイラストもいつも通り描いていたので、目も頭も痛いです。
でも、もう終わったので大丈夫さ…たぶん。

で、前のイラストは消してしまったんですが、二番目だけは気に入っていたのでここに残しておきます。
旧拍手イラスト
書き直したのがこれより可愛くなったかどうかは気にしないで!

いちおうランダム設定になってるので、たぶん拍手するたびに他のも見れるはず?(見れなかったら教えてくれると助かります)
今のところ4種類で、これからもたま~に増やしていく予定。
いつも応援ありがとうございます!!

映画「JAWS/ジョーズ」観ました

JAWS/ジョーズ
海の夢のたびにサメと闘うのはジョーズのせいだ。
製作:アメリカ’75
原題:JAWS
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:ピーター・ベンチリー
ジャンル:★サスペンス/パニック/アドベンチャー

【あらすじ】アミティ島の海水浴場で女性が鮫に襲われた。警察署長ブロディは遊泳禁止を主張するが、観光収入を気にする市長が反対。なんとか24時間でけりを付ける事に。だが、倒したのは別の鮫だと海洋生物学者フーパーが指摘し…。

なんか絵の描きすぎで頭がガンガンするんですが、懐かしくて観てしまいました。
思ってたよりジョーズが映らないのに、この緊張感はなんだろう。やはり、あの音楽か。ジョーズ=音楽といっても過言ではない、というくらいの見えぬジョーズの存在感。素晴らしいです。
そして、人食いザメより観光客の入りが心配な市長さんも、ある意味怖い。なんたって、まだサメがいるっつってんのに、可愛いわが子を海で遊ばせてるんですよ。まあ、ブロディも入江なら大丈夫と息子を遊ばせてたようですが。サメ襲撃後の市長とブロディの蒼白な顔! 誰しも自分と身内は大丈夫と思ってしまうものなんですね。(知っていて警告しなかった市長とブロディは罪に問われないの?)

後半のサメとの対決は、ブロディ、フーパー、サメ退治の専門家クイントの掛け合いもよく、恐怖感とそれに挑んでいくドキドキ感が相まって盛り上がっていきます。とくに酒が入って古傷ジマンを始めるところなんかよかった。最後はしんみり過去を話して、友情めいたものまで芽生えてきたり。
そこへ襲い掛かるジョーズの恐怖。ただのサメではなく、化物のようなからだを持った賢いサメだということが嫌というほどわかり、ますます背筋が寒くなります。
最初は署長というよりパパの顔をしていたブロディが、沈みゆく船のマストにしがみつきジョーズと対峙したときにはハンターの顔になっていたのが印象的。ほのぼのラストも大好きです。

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TV映画「新・刑事コロンボ/だまされたコロンボ」観た

 | ミステリー  Comment(0) 

新・刑事コロンボ/だまされたコロンボ
製作:アメリカ’89
原題:COLUMBO: COLUMBO CRIES WOLF
監督:ダリル・デューク
ジャンル:★ミステリー

【あらすじ】人気雑誌社の女社長ダイアンがロンドンに出かけたきり行方不明となる。コロンボ警部は、彼女が途中で殺害され替玉とすり替わっていると判断。彼女と口論していたという、共同経営者兼カメラマンのショーンを疑うが…。

新シリーズが始まってからガッカリすることも多かったんですが(「迷子の兵隊」見逃した…)、これはなかなか先が読めず楽しめました。
まずゲストキャラがいいですね。もう、嘘臭い笑顔全開です。モデルといちゃいちゃしながら事情聴取を受けたり、「こんな可愛い子が人を殺したりするもんか!」と大仰に庇ってみたり。あからさまに嫌な感じなので、タイトルもタイトルだし実は裏をかいて犯人じゃないかも?それとも裏の裏をかいて……と、すっかり製作者の思うつぼでした。
でも、コロンボがやや軽率なのがたまにきず。謎をとけないわたしが言うのもなんだけど彼も老いたなぁと思ってしまいました。っていうか、途中で「ショーンが犯人だ!」と断言するおじさんに最高級の葉巻を貰いまくってたけど、あれ賄賂じゃない…?
あと、「刑事コロンボ/ロンドンの傘」で登場したダーク部長が再登場して懐かしかったです。便所会議なんかして、迷惑ですよ!
そんなちょっと頼りないコロンボでしたが、ラストはいつもの勢いを取り戻し、犯人が安心しきったところをびしぃっと決めてくれました。
原題の意味は「狼少年コロンボ」というところでしょうか。邦題も原題も勘のいいひとならネタバレになってしまいそうなので、小説の「消える女」が一番かな。

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映画「華麗なる賭け」感想

 | 犯罪  Comment(12) 

華麗なる賭け
製作:アメリカ’68
原題:THE THOMAS CROWN AFFAIR
監督:ノーマン・ジェイソン
ジャンル:ロマンス/犯罪

ボストンの市中銀行を白昼襲撃され、200万ドルが奪われる。事件の担当となったエディ刑事は、保険会社の調査員ビッキーと共に調査を始める。やがて、彼女は実業家トーマス・クラウンが主犯だと直感し、彼に近づいていくのだったが…。

マックイーン特集を録画してすこしづづ観ているんですが、どうも私は彼が好きじゃないということに気付きました。車とかあんまり興味ないし、目元が陰気な気がして…。
そんなわけで、こちらもあまりノレなかったというか、画面分割の多用に軽く殺意を覚えたりもしたんですが、フェイ・ダナウェイとラストがよかった!
まず、フェイとマックイーンのチェスのシーン。何事にも動じなかった彼が、彼女のセクシーな仕草にもう翻弄されまくり(笑)
綺麗な腕に指を滑らせたり、唇を指でなぞったり、チェスの駒を指で弄んだり…そんな官能的な仕草にすいこまれそうになってる彼が面白かったです。
そしてラスト。邦題の意味がわかってぐっときました。愛に賭けたんだねマックイーン!
むせび泣くフェイの姿が愛おしく思えました。

マックイーンやフェイが大好きで、サスペンスを期待しなければじゅうぶん楽しめる作品だったと思います。
ちなみに原題は、直訳すると”トーマス・クラウン事件”。Affairには事件や仕事の他に、情事や恋愛のことも含まれるそうです。

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映画「愛情物語(1956)」観ました

 | 伝記/自伝/実話  Comment(6) 

愛情物語(1956)
製作:アメリカ’56
原題:THE EDDY DUCHIN STORY
監督:ジョージ・シドニー
ジャンル:★伝記/音楽
ピアニストを目指し意気揚々とニューヨークにやって来たエディ。資産家の令嬢マージョリーの助けもあり、オーケストラで演奏、見事成功を手にする。やがて二人は恋に落ち結婚するが、息子ピーターが生まれた直後に彼女が亡くなり…。

古き良きアメリカ映画であり、実在のピアニスト、エディ・デューチンの伝記映画であり、なにより深い愛情を描いた作品でした。
幸せに満ちた前半。無邪気にピアノを演奏するエディと、さりげなく彼を助けるマージョリーとのロマンスが美しいピアノの旋律に彩られます。公園でのデート、水溜りに映るキスシーンが素敵。
しかしそこへ突然の悲劇が。「メリークリスマス!」の悲痛な叫びが痛ましい…。
悲しみのあまり息子を憎んでしまいそうで遠ざけるエディ。だが、戦場で連弾した少年に感謝のハグをしてもらった瞬間、わが子への愛情に気付く。その表情にジーンときました。
息子とのぎこちない親子の交流。いつの間にか立派に弾けるようになった息子とジャムセッション、拍手に包まれる父を見た息子の嬉しそうな表情、母親と同じように風に脅え初めて「パパ!」と呼ぶシーン。そして、悲しい真実を前に揺れるブランコ。…印象的なシーンの連続です。
「チキータは任せて」と力強い眼差しで言う息子の姿に、彼は立派に育っていく未来の息子を見たことでしょう。
向かい合ったピアノで"To Love Again"を弾くラストは、ほんとうに涙が止まりませんでした。あの幕引きは他に類を見ない素晴らしい表現だったと思います。

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映画「ゴー!★ゴー!アメリカ/我ら放浪族」観た

 | コメディ  Comment(2) 

ゴー!★ゴー!アメリカ/我ら放浪族
それにしても酷い邦題…。まあ80年代のコメディらしいけど。
製作:アメリカ’85
原題:LOST IN AMERICA
監督:アルバート・ブルックス
ジャンル:★コメディ

出世街道を歩んでいた夫婦デーヴィッドとリンダ。夫の昇進を前に家や車の購入を考えていたが、上司は約束を破り配転を命じる。怒りのあまり罵倒しクビになってしまった彼は、妻をも巻き込み人生を再度見つめる旅に出るのだったが…。

内容は、直情的で「イージーライダー」に憧れる旦那さんと、どこか楽観的で天然な奥さんが”自由気ままなモーターホーム生活”を始めるお話。ふたりとも真面目な仕事人間だったのに、全財産14万ドルを手にしたらまるで子供のよう。事あるごとに「イージーライダーって知ってる?」と聞き、意気投合することで難を逃れようとするのが楽しいです。
しかし、そうそう上手くいかないのがブラックなアメリカンコメディ!
ホテルのスイートに泊まろうとしても、見るからに中流階級のふたりは酷い部屋に通され、思い描いていたロマンチックなムードとは程遠い惨めな一夜に…。その上、とんでもない理由で全財産を失ってしまいます。
たがが外れた真面目人間の演技が真に迫ってました!(笑)

その後、お金を取り戻そうと必死に交渉する旦那がよかったです。無茶言ってると本人は気付いてないところがいいんですよね。ここでも「イージーライダー」言ってたけど、そりゃ無理だわ。
結局ガソリン代もなくなり仕事を探すんだけども、ここでもやっぱり給料にこだわるこだわる…。今まで年収10万ドルだったんだ!とか言って、職安のおじさんもあきれて笑うしかないですな。
つまるところ俗世間を離れたいと言っていた主人公が一番俗世に執着してたという…。
最後は割とのほほんとしてますが、ブラックユーモア満載なので観る人を選びそうな作品でした。

B00005HCG5 ゴー!ゴー!アメリカ~我ら放浪族~ [VHS]

映画「ドランのキャデラック」感想

 | 犯罪  Comment(0) 
Tag:スティーヴン・キング イギリス

ドランのキャデラック
製作:イギリス/アメリカ’09
原題:DOLAN'S CADILLAC
監督:ジェフ・ビーズリー
原作:スティーヴン・キング
ジャンル:サスペンス/犯罪

【あらすじ】妻エリザベスと平穏な日々を過ごしていた温和で善良な教師トム・ロビンソン。だが、彼女はギャングのボス、ドランの殺人現場を目撃したため、無残にも殺されてしまう。打ちひしがれる彼は、やがて死んだ妻の幻影を見るようになり…。

復讐モノだけど、敵地に単独乗り込みドンパチするタイプではなく、綿密に相手の行動パターンを調べて陥れようというもの。手始めにダーティハリーと同じ銃を買いに行ったら、威力三倍の銃を勧められ即購入。威力も反動も凄かった!…キャデラックが勝ったけど(笑)
その後、作戦変更してからの彼の行動はミステリアスで、これからどうなるのか不謹慎にもワクワクしてしまいます。だって、道路工事のアルバイトがどう復讐に繋がるのかまったく想像もつかないんだもの!
でも、ワクワクしていられたのもつかの間。さすがにトムのえげつない復讐を目の当たりにしては、”自業自得”と笑ってはいられませんでした。にっくきドランは同情の余地もない悪党だけれど、さすがにあんななぶりものにするようなまねは恐ろしくて見てられません。
ただ、彼の事がわからなくなればなるほど、今まで復讐にのめり込んできた彼が哀しくて、寂しくて、無性に泣けてきてしまいました。
好きではないしおススメもしないけれど、忘れがたいものがある作品です。

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映画「アンドロメダ…」観ました

アンドロメダ…
製作:アメリカ’71
原題:THE ANDROMEDA STRAIN
監督:ロバート・ワイズ
原作:マイケル・クライトン
ジャンル:★SF/サスペンス

【あらすじ】中西部の田舎町でほとんどの住人が謎の変死を遂げる。救出されたのは赤ん坊とアル中の老人の二人だけ。墜落した人工衛星に付着した未知の細菌が原因である事を突き止めた科学者たちは、有効な対策を探そうとするが…。

科学者たちが謎の細菌と地道に闘うお話。
派手さはないけれど、これでもかと言うほどSFらしさを味わえたし、未知のものに対する恐怖やもしもの時の自爆の恐怖でハラハラドキドキ楽しめました。とくに冒頭の”死の町”探索が不気味で恐ろしい。
SFらしさを演出するもののひとつ「防疫・滅菌手続き」はしつこいくらいで、殺菌の間違えじゃないのか、常在菌殺したら体に悪いんじゃないかとか考え始めたら気が散ってしまいました。
あと、空気感染を確かめる動物実験がリアルで本当に殺したんじゃないかと心配になったけれど、二酸化炭素で失神させたんだとか。まあ、それでも動物にとっては恐怖体験だと思うけどね。(赤ん坊も泣きっぱなしで可哀想だった…)
女性化学者がランプの点滅で倒れてしまったのは、てんかん発作だったのかな?
ちなみに原題は「アンドロメダ病原体」。直訳では”アンドロメダ菌株”です。

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映画「マーサの幸せレシピ」観ました

 | 家族  Comment(4) 
Tag:ドイツ

マーサの幸せレシピ
製作:ドイツ’01
原題:DREI STERNE
監督:サンドラ・ネッテルベック
ジャンル:★ドラマ/コメディ

【あらすじ】料理に絶対の自信を持ち、しばしば客と衝突するシェフのマーサ。突然の事故で姉を亡くした彼女は、姪のリナを引き取り一緒に暮らし始める。食事をとろうとしないリナだったが、新しく入ったシェフ・マリオの料理を美味しそうに食べ…。

オリジナルのほうです。Gyaoでやってたので久しぶりに観てみました。リメイク版「幸せのレシピ」には「リトル・ミス・サンシャイン」のオリーヴ役アビゲイルちゃんが出てましたね。
やはり最初に観たせいか、オリジナルのほうがしっくりきます。なんというか、気難しい孤独なマーサはわたしのなかではもうこの人マルティナ・ゲデックなんです。リメイクを観た時は既視感ばかり気になって、いいとは思うんだけどいまいち入り込めませんでした。

前半のやや陰鬱な空気が、リナやマリオの登場によりゆっくりと明るくなっていくのがいいんですよね。マーサの表情が柔らかくなっていくと同時に、冷たくからっぽだったマーサの家が暖かく賑やかになっていくのがわかります。何度も映される”キッチンが見える廊下”がマーサの変化を表しているようでした。
そして、マリオのつくる料理もいい!
何も食べないリナの前で、大げさに、でも本当においしそうに食べているパスタが食欲をそそります。
料理がでてくる映画はたくさんあるけれど、やはりイタリア料理が一番おいしそうに見える気がします(どれがイタリア料理かよくわからないけど!)。彼とリナがマーサのキッチンで料理をした後、めちゃくちゃになったキッチンを見て過呼吸に陥るマーサが笑えました。

感情を表に出さず、辛くても隠れて泣いていたマーサが、彼らと過ごすうちに見せるようになった心からの笑顔
見ているこっちまで笑顔になれる作品でした。
ちなみに原題の意味は、「DREI STERNE」はドイツ語で”三ツ星”、「BELLA MARTHA」はイタリア語で”美しきマーサ”。個人的には語呂がいい邦題が好きかな。

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第14回ブログDEロードショー「遠い空の向こうに」

原題:OCTOBER SKY
製作:アメリカ’99
監督:ジョー・ジョンストン
開催:2010/11/5~11/7
遠い空の向こうに
「ピエロと魔女」のたそがれピエロさんが選んで下さいました。

<理由>
  1. 1.実話に基づいている映画で一番好きだから。
  2. 2.いつ観ても夢と希望を持てる映画だから。
  3. 3.理系へ進むきっかけになった映画だから。
  4. 4.時季的にもちょうど良かったので。

企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。

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映画「リトル・ミス・サンシャイン」観た

 | ロードムービー  Comment(6) 

リトル・ミス・サンシャイン
製作:アメリカ’06
原題:LITTLE MISS SUNSHINE
監督:ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス
ジャンル:★ドラマ/コメディ

アリゾナ州に住む問題だらけのフーヴァー一家に、ゲイで自殺未遂の伯父フランクも加わった。そんな時、9歳の妹オリーヴに美少女コンテスト出場のチャンスが。旅費節約のためボロいミニバスに乗りこみ、一行はカリフォルニアへ向かう。

いやぁ良かったですね。かなり期待して観たんですが、ほぼ期待通りでした。
なにが良かったって、あのおんぼろバスをみんなで押すところ!
どんな時でも、あの瞬間にみんなの心が一つになるんですよ。
バスが壊れて良かった~(笑)
あとは、兄妹の組み合わせが可愛い。冒頭から何もしゃべらず無愛想な兄なんですが、母が悲しんでいる時は妹に「抱きしめてこい」と指令を出したり、逆に自分が悲しんでいる時には妹がそっと寄添ってくれたりと仲良しでした。
ロードムービーで”沈黙の誓い”というと「ハリーとトント」が思い出されます。(ロードムービー大好き!)

そして、孫想いのおじいちゃんもいい!
コンテストが近づいてきて「負け犬になりたくない。パパは負け犬が嫌いだから…」と涙を浮かべるオリーヴに(もうこの時点で泣ける!)、「負け犬とは、負けるのが恐くって、何もやらない奴の事だ」と励ますおじいちゃんの表情が優しく頼もしいんですよね。
おじいちゃん直伝のダンスにも大笑いでした。直前のコンテスト風景で、大人の振りをする(させられている?)気味の悪い美少女たちを観て不愉快になっていたのが、あの面白くて暖かいダンスによって嘘のように晴れやかで楽しい気分に早変わりです。
でも、こんないいおじいちゃんなのに何故かヘロイン常用者。納得できる理由も言ってなかった気がするし、ヘロイン常用者らしい演技もしていません。わたしがオリーヴの母親なら、娘がうっかりヘロインに触ったりしないよう、おじいちゃんの部屋には入れないだろうし…。(仲良しなのはいいけどね)
これじゃPG-12も仕方がないと思える描写は個人的にマイナスでした。

ラスト、一家がおんぼろバスに乗り込んでいく清々しい表情が印象的。最初から最後まで家族がひとつにまとまることを望み、それぞれを支えてきた母親シェリルに拍手を送りたい気持ちになりました。

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