2008年04月 忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「妹の恋人」観ました

 | ロマンス  Comment(4) 

妹の恋人
ファンでなくてもときめいたシーン。
製作:アメリカ’93
原題:BENNY & JOON
監督:ジェレマイア・チェチック
原作:バリー・バーマン、レスリー・マックネイル
ジャンル:★ロマンス

【あらすじ】両親の事故の日から、精神を病んでしまった妹ジューン。すぐにお手伝いを追い出し、ベニーは自分の事を考える暇も無い。そんな時、字が書けない変わり者の青年サムが現れ、ジューンの心を開いていく。

兄妹の強い絆と、精神的病を抱えた妹の初々しい恋。そして、それぞれの心の成長を描いた素敵な作品でした。
でも、なんと言っても素晴しかったのは、ジョニー・デップが演じる青年サム。彼の”ピュアなこころ”があったからこそ、気難しい妹と自然に接し心を開く事が出来たし、心配なあまり妹を束縛していた兄にそれを気付かせることが出来たんだと思います。
言葉よりもからだで表現し、悩むよりもすぐ行動に移してしまう。
一歩間違えばアホっぽくなってしまいそうなこの役を、ジョニー・デップは見事に演じてくれました。
…まるで少年のように輝く瞳に、あまり俳優に興味のない私でもファンになってしまいそうです。

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映画「砂と霧の家」感想

 | 家族  Comment(0) 

砂と霧の家
製作:アメリカ’03
原題:HOUSE OF SAND AND FOG
監督:バディム・パールマン
原作:アンドレ・デビュース三世
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】夫に捨てられ父の遺した家で悲しみに暮れていたキャシーは、郡のミスにより家を差し押さえられてしまう。保安官レスターの助けもあり家を取り戻そうと立ち上がるが、家はすでにイランから追放されたべラーニ元大佐に売却されていた。

悲劇としか言いようのない内容でした。
孤独な女性キャシーと、国を追われ地位も財産も失った一家の主が、ある家をめぐり対立する物語なのですが、終わり方があまりにも悲惨です。
どうしてここまで哀しい結末にしなければならなかったのか、と問いたくなるほどに。

家族と疎遠になり夫に捨てられたキャシーが、”父親が生きていた頃の幸せな家庭”の象徴である”あの家”にこだわるのは分かります。
そして、労働者に身をやつした元大佐が、家族の誇りを取り戻し再出発するために、”あの家”を簡単に手放せないのも分かります。
でも、悲劇の引き金となった保安官の行動には、どうも釈然としないものがありました。
仕事をクビになったとか、別れた妻に多額の慰謝料請求されたとか、何か理由があればよかったのですが。保安官である彼を犯罪に走らせるほどの”動機”が見当たらず、無理やり悲劇に仕立てたという感じを受けてしまいました。とても深いテーマを扱っていて、大佐側の描かれ方も素晴しかっただけに残念です…。

失って、初めて気付いた。
求めていたのは、家(ハウス)ではなく 家庭(ホーム)だったと…。

お気に入り映画「世界美容師コンテスト」

 | コメディ  Comment(0) 
Tag:フランス

世界美容師コンテスト
映画と関係ないけど、技術部門の課題は「角刈り」でした。
製作:フランス’93
原題:CHACUN POUR TOI
監督:ジャン=ミシェル・リブ
ジャンル:★コメディ/ドラマ

【あらすじ】失恋により自殺を図ったギュスは、しがない町の美容師ジョルジュに命を救われる。彼がかつて有名なカリスマ美容師だと知ったギュスは、自分を元気付けてくれた恩返しに彼を表舞台に復帰させようと考える。

この映画を観るまで「世界美容師コンテスト」なるものの存在すら知りませんでした。(ちなみに、今年は技術部門で日本チームが優勝したそうです)5~6年前くらいに、そのまんまなタイトルにB級の香りを感じ鑑賞したのですが、いい意味で裏切られた作品です。
かつてのカリスマ美容師ジョルジュと青年ギュスとの友情のドラマ。コンテストで繰り広げられる華麗で奇抜な技の数々と、ちょっと行き過ぎた感じの髪型…。
実際のコンテストでもへんてこりんな髪型をセットしていたので、ココは笑いどころじゃないのかも知れませんが、笑いありドラマありのほんわかムード漂う映画でした。
ただ、ざっと調べてみたところ、あんまり評判は良くないみたいなんですよね。フランス映画なので、人によっては退屈に感じてしまうのかもしれません。
…私は好きなんだけどなぁ。

映画「ハイジ(2005)」観ました

 | 家族  Comment(6) 
Tag:イギリス にゃんこ

ハイジ(2005)
製作:イギリス’05
原題:HEIDI
監督:ポール・マーカス
原作:ヨハンナ・スピリ
ジャンル:★ファミリー/ドラマ

【あらすじ】両親を亡くしデーテ叔母さんに引き取られたハイジ。山奥で暮す偏屈な祖父の元に連れてこられた彼女は、直ぐに打ち解け「かけがえのない家族」となる。しかし、再び叔母さんが現れ、ハイジをクララという少女の家にやると言いだす。

ハイジというと、アニメの「クララが立った!」の場面しか知らなかったので、今回初めてその全容を知ることが出来ました。
いやぁ、可愛いですねハイジ。
まさしく天真爛漫、お日様のような子でした。
こんな可愛い孫ができた日には、どんな頑固じじいでも即、陥落です。
ハイジのお爺さんも例外ではなく、ハイジのために椅子を作ってあげたり、手作りのそりで一緒にはしゃいだりしている姿は、見ていて思わずニマニマしてしまいます。
アニメを見ていた方が見るとやや駆け足な感じを受けるかもしれませんが、人間像は原作に忠実なものになっているらしいので、イメージが崩れるという心配はないと思います。

<再見:2017/05/29>
アニメを観た後だと、やっぱりダイジェスト感はありましたが、それでもあの作品のピュアで温かい部分は同じだったと思います。ハイジ役の子やアルムおんじ、ペーター役の子、そして何よりロッテンマイヤーさんがはまり役で。夫人の自分が持たないものを持つ人への嫉妬と怒りはアニメよりも伝わってきました。ただ、アニメではアルプスに来て自分を見つめなおすところが描かれるのに対し、こちらでは大奥様と言葉を交わし、指摘されるところで終わってるのが残念。原作ではどうなんだろう?
クララへの愛情が見えないので、この作品だと自分より本来上の階級にいるクララが病気によって自分に近い”持たざる者”となり、それをお世話することで自尊心を満たしていたようにしか見えませんでした。
それでも、全体的に誠実な映像化で心温まる作品だったと思います。にゃんこも可愛いです!

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映画「バス男~ナポレオン★ダイナマイト~」観ました

 | 青春  Comment(12) 

ナポレオン★ダイナマイト
俳優さんは結構普通なのに…
製作:アメリカ’04
原題:NAPOLEON DYNAMITE
監督:ジャレッド・ヘス
ジャンル:★学園青春コメディ

【あらすじ】無気力でダサイ高校生ナポレオンは、マイペースな変わり者家族と変わらない毎日を送っていた。最近あったことと言えば、変な女の子が訪ねてきた事と、ペドロという転入生と友達になった事ぐらい。そんな時、迷惑な叔父さんが現れ…。

このタイトルを見つけた時、「バスダン」と読んでしまったお馬鹿な私は、「バスダン?…バスダン、ダンバス、男子バスケット! …ってことはナポレオンダイナマイトはチーム名だな。」
と勝手に納得してしまいました。
でも観始めたら、主人公は冴えない高校生。名前はナポレオン・ダイナマイト
…え、人名!? 聞いただけでちょっと笑えるのに人名?
いやいや、おもしろインパクトがある名前だからこそ、これから彼がつくる(であろう)チーム名に使われるんだ、きっと。
と自分に言い聞かせつつ、さらに鑑賞。
しかし、いつまで経ってもバスケットのバの字も出てきません。ゆるーい主人公のゆるーい日常が過ぎてゆき、後半を過ぎる頃には私の頭の中からバスケの事など消え、ただこのダルダルな笑いの世界に飲み込まれていました。
前にも書いた気がしますが、私はこういう脱力系コメディが大好物です。主人公のあの常に寝起きみたいな無気力さ、とても演技とは思えない特異な存在感は他では見れません。
そして、そんなゆるくてダサい主人公が、友人のために全校生徒の前でダンスを披露するあのシーン。思わず目頭が熱くなりました。
…あの子がこんなに立派になって!!

<再見追記感想>(2013/3/12)
やっぱり好きだ。OPからいいよね。お皿のソースや、小物にノートなどなど、趣向を凝らしたクレジットが素敵。
今回は、ナポレオンの周りの人たちとのつながりにも目が行って、出会ってすぐに気の置けない仲になったペドロや、癒し系写真家のたまごデビー、引きこもりの兄とその運命のひと、自分の事しか頭にない叔父など、お祖母さんのいない間に上手い具合に巡りめぐって、友達のために思いっきり頑張るあのダンスシーンに繋がるんだと気付きました。
とくに、いろいろな事に鬱憤が溜まってなかったら、ダンスで発散しようなんて考えなかったかも。主に彼をイラつかせていた叔父の存在あっての成功かも(笑)
ゆるゆるなようで、実は無駄が無い。今度こそ永久保存です!

映画「ウェディング・バンケット」観ました

 | ラブコメ/ロマコメ  Comment(1) 
Tag:台湾 アン・リー

ウェディング・バンケット
製作:台湾/アメリカ’93
原題:喜宴(THE WEDDING BANQUET)
監督:アン・リー
ジャンル:★ドラマ/ロマンス

【あらすじ】アメリカ人の恋人サイモンと暮すゲイのウェイトン。台湾の両親からの見合い話にうんざりしていた時、知人のウェイウェイが帰国を迫られている事を知る。サイモンの提案で、彼女のグリーンカードのために偽装結婚することになるが…。

笑えて感動できて、その上考えさせられる作品でした。
大きな嘘を吐いて、それを隠そうと嘘を重ねていく様子を面白おかしく描く…というのはコメディでは結構定番だと思いますが、この作品の「笑い」はそういうものじゃないんですよね。なんと言うか、幸せいっぱいの子供を見ていて思わず笑みがこぼれてくるような、そんな感じに似ています。まあ、途中ややこしい事になってしまうので、全編笑ってはいられませんが、最後はちゃんと笑顔で終わらせてくれます。特に、父親と主人公のパートナー・サイモンとの秘密の会話シーンは最高です。
両親やパートナー、そして新しい家族との「幸せのかたち」を見つけていく、そんな感動のドラマだったと思います。

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「いつか晴れた日に」観ました

映画「ホワイト・バレンタイン」観た

 | ロマンス  Comment(0) 
Tag:韓国

ホワイト・バレンタイン
製作:韓国’99
原題:WHITE VALENTINE
監督:ヤン・ユノ
ジャンル:ロマンス

【あらすじ】子供の頃、正体を偽って続けていた文通を心の拠り所にしていたジョンミン。しかしそれも「会いたい」という一言で失われる。やがて20歳になり、空ろな日々を過ごしていた彼女のもとに、亡くなった恋人への手紙をつけた伝書鳩がやって来る。

伝書鳩によって引き合わされる男女の、ちょっとノスタルジックなロマンス映画です。設定や雰囲気はとても良かったのですが、私の理解力が足りないのか最後に二人がどうなったのかよく分かりませんでした。
…やっぱり映画5本立ては駄目ですね。意識が朦朧としてしまい、映画をつくった方たちに申し訳ないです。
それでも感想を書いてしまったのは、
ずばり、シベリアンハスキーの「チビ」が描きたかったから!!
本当に可愛らしくて、動物好きにはたまらない作品です。

映画「恐怖の岬」観た

 | サスペンス  Comment(10) 

恐怖の岬
製作:アメリカ’62
原題:CAPE FEAR
監督:J・リー・トンプソン
原作:ジョン・D・マクドナルド
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】妻子と幸せに暮らす弁護士サムの前に、8年前に彼の証言で刑務所に入った性犯罪者マックスが現れる。逆恨みから執拗に付回されるが、手を出してこないために逮捕出来ない。やがて彼の目的が娘にあると分かり、サムは反撃に出る。

リメイクされた作品なら面白いだろうと、かなりの単純思考で鑑賞しました。
内容は「正義感からの行動が、悪人の恨みを買い家族を危険に晒してしまう」という定番なものですが、じわじわと迫る恐怖はサスペンスとして見ごたえ充分。特に前科者マックスの「身近に潜んでいそうな人間像」は、リアリティがあって恐怖を煽ります。
傲慢で執念深く、恐怖と暴力で相手を支配する術を知っている。
いかれた男ではあるんですが、これぐらいだったらそこらに溢れかえっている世の中です。もしもこれが自分の身に起きたら…と考えたら、怖くなって真剣に対処法を考えてしまいました。

…ところで、後半画面が暗くてよく分からなかったんですが、マックスをおびき寄せた場所が岬だったんでしょうか?
なんか、ただの河に見えたんですけど…

映画「北京ヴァイオリン」観た

 | 家族  Comment(0) 
Tag:チェン・カイコー 中国 香港

北京ヴァイオリン
製作:中国/香港’02
原題:TOGETHER
監督:チェン・カイコー
ジャンル:★ドラマ/音楽

【あらすじ】母の形見のヴァイオリンを3歳から弾き始め、毎年入賞するほどの実力を身に付けた13歳の小春(シャオチュン)。息子の成功を夢見る成は、貧しさにも負けず必死に彼の才能を伸ばそうと奔走する。

とても優しい雰囲気に包まれた御伽話のような映画でした。
息子の幸せを願い、なりふり構わずその才能を伸ばせる環境を整えようとする父親。母を想いながらヴァイオリンを弾き、父と一緒なら何でも頑張れる息子。そして彼らの深い愛情に感化される周りの人々。
ちょっとほのぼの過ぎる感じはありますが、音楽も良いし心温まる作品です。
癒されたい時にはおすすめですよ。

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映画「黙秘」観ました

 | ミステリー  Comment(0) 
Tag:スティーヴン・キング

黙秘
DVに立ち向かう妻ドロレス
製作:アメリカ’95
原題:DOLORES CLAIBORNE
監督:テーラー・ハックフォード
原作:スティーヴン・キング
ジャンル:★サスペンス/ミステリー

【あらすじ】新聞記者セリーナのもとに、母親が雇い主を殺した容疑で逮捕されたという匿名のファックスが届く。遺体の側で棒を持って立っていたという証言から母を信じられないセリーナ。しかし、彼女が母を信じられない理由はそれだけではなかった。

観た後にスティーヴン・キング原作だと知り驚きました。
キング原作の映画がどれくらいあるのかは知りませんが、オカルト系以外では成功していることが多いように感じます。この作品も私の中ではキング原作映画ベスト3に入る良作でした。基本的に強い女性や子供を守るために闘う親などを描いた映画は大好きなので、ドロレス母さんはちょうどツボだった訳です。
ミステリーな内容なので詳しくは書きませんが、夫との壮絶な駆け引きシーンは一見の価値ありですよ。

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映画「ワーロック(1959)」観ました

 | 西部劇  Comment(2) 

ワーロック(1959)
製作:アメリカ’59
原題:WARLOCK
監督:エドワード・ドミトリク
原作:オークレイ・ホール
ジャンル:★西部劇

【あらすじ】マキューン一味に脅かされるワーロックの町の人々。話し合いにより早撃ちの名人クレイを用心棒に雇うが、それが一味との緊張を高めてしまう。勝手な撃ち合いを防ぐため、かつて一味の仲間だったジョニーが争いを鎮めようとする。

西部劇というと「復讐」「撃ち合い」「馬が巻き添え」というイメージがあり、なんとなく観る気にならなかったのですが、この「ワーロック」を観てそんな偏見はなくなりました。
政府の目の届かない小さな町で、秩序を守ることが出来るのは「法」の力か「銃」の力か…。
あくまで「法」に則り命がけで町を守ろうとする保安官ジョニーと、自慢の早撃ちで幾つもの町を救いながら、その力を恐れられ町を転々とするクレイ。そしてクレイに心酔し自分の流儀で彼を守ろうとするモーガン。
昨今、正当防衛の名の下に軽々しく殺人を犯す主人公が多いですが、彼らの生き様にそんな軽薄さはありません。
生きる為なら殺してもいいのか、法に則っていれば殺してもいいのか、そんなことを考えさせられる作品でした。

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映画「フライトプラン」観た

 | サスペンス  Comment(2) 

フライトプラン
製作:アメリカ’05
原題:FLIGHTPLAN
監督:ロベルト・シュベンケ
ジャンル:サスペンス/ミステリー

【あらすじ】夫の突然の死にショックを受け、娘のジュリアと共に実家へ向かう航空機設計士のカイル。しかし、機内で仮眠を取っていた間に娘が忽然と姿を消してしまう。機内をくまなく探し回るが、娘の姿どころか娘が乗っていた痕跡すらなく…。

あまり期待してなかったせいか、結構楽しめました。
確かにあんな穴だらけの計画を自信満々に明かされるぐらいなら、行き当たりばったりでやったら上手くいきましたと言われた方がましですが、前半の緊張感やミステリアスな展開は目が離せないものがありました。
ただ、まだ客もまばらな時に飛行機に乗り込んできた主人公たちを、新人フライトアテンダントが覚えてなかったのには納得いかなかったです。アメリカは訴訟大国なんだから、小さい子がいたら注意を払うと思うんだけど。
他にも、主人公でも謝るべきところは謝れとか、最後爆破しちゃっていいのかよとかつっこみ処は多いですが、夫を亡くしたばかりの主人公が半狂乱になって娘を捜す姿には共感できました。
「母は強し」ですね。

映画「ピーター・パン(2003)」感想

 | ファミリー  Comment(2) 
Tag:イギリス オーストラリア

ピーター・パン(2003)
製作:アメリカ・イギリス・オーストラリア’03
原題:PETER PAN
監督:P・J・ホーガン
原作:J・M・バリー
ジャンル:ファンタジー/アドベンチャー

【あらすじ】弟たちに冒険の話をするのが大好きな13歳の少女ウェンディは、大人たちにレディになるための準備が必要だと言われ動揺する。その夜、影をなくした少年ピーター・パンと出会い、永遠に子供でいられる島”ネバーランド”へ行く。

小さい頃に何処かしらで目にしている「ピーター・パン」ですが、改めて観てみると残酷な点が目立つことに驚きました。フック船長が平気で人を殺そうとするのはまあいいとして、ティンカーベルがウェンディに嫉妬して子供たちに射落とさせたのにはぎょっとします。…そういえばそんな事してたなぁ。
そんな子供らしい残酷さは、フックを倒すシーンで最も発揮されているんですが、それは自分の目で確認してみてください。
思わずフックに同情してしまうと思いますから。

ただ気になったのは、何故かこの作品が「恋愛」をテーマにもって来ている事です。ウェンディは大人になるのが嫌だと言っているのに、ピーターと出会った途端に「キス」を捧げようとしたり(「キス」はたったひとりの人に捧げる大人の象徴のように描かれています)、ダンスでいい雰囲気になってビビッたピーターに大人になれと言ったり、やたらとピーターにアピールするんですよ。まあ、ピーターがウェンディを連れ出すときも、まるで悪い男が小娘をたぶらかすような感じだったんですけど。
こういうのが好きな人には楽しめる作品かな?

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映画「オリバー・ツイスト(2005)」感想

オリバー・ツイスト(2005)
泣き虫だった印象しかないのに、このシーンは凛々しいなぁ。
製作:フランス/イギリス/チェコ’05
原題:OLIVER TWIST
監督:ロマン・ポランスキー
原作:チャールズ・ディケンズ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】19世紀イギリス。救貧院へ戻ってきたオリバーは、飢えた子供達を代表しておかわりを頼む。しかしそれが原因で売り飛ばされ、売られた先でも酷い目に。町を飛び出しロンドンへやって来た彼は、そこでスリ団の少年ドジャーに拾われる。

この間観た「オリバー!」と同じ原作なので観てみました。
最初に見たのがミュージカルだったので、今度も新鮮な気持ちで観れると思っていたんですが、なんかストーリーが頭に入ってこなかったです。
見覚えのある場面ばっかりなんですけど、どこかちぐはぐな感じがするんですよね。みんな生き生きしてないし。
はじめオリバーが「救貧院に戻って来た」と言われていたのに、葬儀屋に引き取られたあと問題を起こしてそのままロンドンへ旅立つ…って、また救貧院へ戻されそうになるとかなかったんですか? 自由の身になるまでの経緯とか、オリバーの決意とか、これって結構重要ですよね。それに、今まであっちこっちたらい回しになっていたなら、オリバーももう少しタフになってていいと思うんですけど、彼は泣いてばっかりなんですよ。
それともこれが彼の処世術?
う~ん、ストーリーはほとんど同じなのに主役が別人に見えてきました。
また別の「オリバー・ツイスト」に期待しよう。

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映画「リロ&スティッチ」観た

 | ファミリーアニメ  Comment(2) 

リロ&スティッチ
製作:アメリカ’02
原題:LILO & STITCH
監督:クリス・サンダース、ディーン・デュボア
ジャンル:★ファンタジー/コメディ/アドベンチャー

【あらすじ】ある科学者が生み出した一匹のモンスターが逃げ出し、地球のハワイ・カウアイ島へやって来る。そこには両親を事故で亡くし、姉と二人きりで暮すリロという少女がいた。身を隠すため犬のふりをしたモンスターは、リロにスティッチと名付けられオハナ(家族)として受け入れられるうち、しだいに優しい心を持つようになる。

観る前は絵が可愛くないとか思っていたんですが、スティッチがリロたちに受け入れられようと頑張る姿を見るうちに、すっかりスティッチの愛らしさの虜になっていました。あの小さな体で思いっきり感情を表現する様子は、さすがディズニーという感じです。
また、リロに「壊してばかりいないでたまには何か作ってみれば?」と言われた時に、部屋にあるものを積み上げ街を作り、それを怪獣のように破壊するという遊びを始めたのには笑わせられました。「結局壊すのかよっ!」と言いたくなるのですが、スティッチはスティッチなりに本能的な破壊衝動をどう発散させようか考えているんですよね。健気な子です…。
ただ、スティッチが改心した瞬間ってゆうのが分かりにくかったです。高い知能で新しいものをどんどん吸収し自分で考えるようになったスティッチが、「みにくいあひるのこ」を読んでひとりぼっちだと気付いたんだという事は分かるんですが、出来ればスティッチが受けた衝撃をリアルタイムで共感したかったというか…。
ともあれ、スティッチは可愛いし、犬かどうかよくわからないスティッチをなんとなく受け入れてしまうおおらかな人々も素敵です。観るとほんわかした気持ちになれる映画でした。

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映画「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」観ました

 | ミュージカル  Comment(0) 

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
製作:アメリカ’01
原題:HEDWIG AND THE ANGRY INCH
監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
原作:ジョン・キャメロン・ミッチェル、スティーヴン・トラスク
ジャンル:★ドラマ/ミュージカル

【あらすじ】性転換し女性になったヘドウィグは、ロックスターのトミー・ノーシスに曲をうばわれ裁判を控えていた。しかし、証拠はなく状況は彼女に不利。苛立ちを隠せない彼女は、自分が女性になった日のことやトミーとの出会いを思い返す。

タイトルにある「ヘドウィグ」ってハリーのふくろうと同じ名前だなぁ、と思い観始めたのですが、これがかなりの拾い物で最後まで目が離せませんでした。
まずタイトルの意味を軽く説明すると、「ヘドウィグ」は主人公が性転換手術をした時母親から貰った名前(あのふくろうメスだったのか。)で、「アングリーインチ」は手術に失敗し1インチだけ残ってしまったアレを「怒りの1インチ」と呼んでるわけです。このたった1インチがヘドウィグの人生を切ないものにしてしまうんですよね…。

でもヘドウィグは、そんな怒りや魂の片割れを求める心の叫びをそのままロックで表現してくれます。その歌声はロックを知らない私でも聞き入るほどで、この作品のためだけにつくられた曲だとはとても思えません。てっきり実在のロック歌手の半生を綴った映画なのかと思ってたくらいですから。
そして歌と並んで素晴しいのが、なんと言ってもヘドウィグの美しさです。彼女の憂いを帯びた瞳には、まるで魔力でも宿っているかのような魅力があります。最初のうちは厚化粧だとかカツラ似合ってないとか思っていたんですが、ある時突然「ゾクリ」とするような美しさを垣間見せるんですよね。その頃にはもう彼女にメロメロになること請け合いです。

終わり方はやや抽象的ではっきりとは分かりませんでしたが、ハッピーエンドなんだと思います。彼との愛の結晶である歌、そして刺青に付け足された片割れ…たぶん彼への未練はあったと思うんですが、ヘドウィグいわく「愛は創造」なので歌さえあれば大丈夫ですよね。
ミュージカル好きでなくても楽しめる作品だったと思います。

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