ホラー/パニック 忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「人造人間13号」観た

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Tag:カナダ

人造人間13号
原題:13 EERIE
製作:カナダ’2013 87分
監督:ローウェル・ディーン
ジャンル:ホラー/SF

【あらすじ】大学で犯罪科学捜査を学ぶ6人の若者たちが、人里離れた元刑務所で本物の死体を使った試験を受けることに。だが、用意していない4つ目の死体を発見し…。

クリスマスに鑑賞したゾンビ映画です(笑)
低予算ながら、安心して観られるゾンビ映画でした。この邦題は意味不明ですが、ゾンビ(仮)の発生源となった場所が「恐怖の13号刑務所」だからということだと思います。ぜんぜん人造人間じゃない!

邦題はともかく、内容は良かったです。とくに導入が興味深い。人里離れた場所でオッサン二人が死体をあれこれいじっているところから始まるんですが、そこに若者がやってきて恐怖体験!?と思いきや、科学捜査研修生の卒業試験の場所なんですよ。で、本物の死体を使って現場と遺体の検証を行っていたところ、用意していないはずの4つ目の死体を発見し…という流れ。

みんな卒業のために必死だし、死体には多少慣れてるし、そもそも変なことがあっても「これはテストだ。教授が俺たちの反応を見てるんだ」と考えてしまって、なかなか逃げ出しません。
本能的に恐怖を感じているひともいるものの、誰も相手にしてくれない!
二人一組で三か所に分かれてるから、異常を察知した人たち同士はなかなか出会わないという…。

ゾンビは走る系で、元刑務所という舞台なのに外や小屋での戦いが基本。ボロいから床からバーン!と出てきたりして、これはこれで緊張感あります。タトゥを入れたゴツめの囚人服ゾンビがなかなか怖いかも。
一番グロイシーンは化学薬品を使ってゾンビを倒すところですかね。しかも相手は元友人たち。容赦なく一人で二体と戦うヒロインに痺れました。かと言って無敵というワケではなく、ちょっとしたドジで彼氏を殺しかけたり…。

期待しすぎると肩透かしになりそうですが、低予算だと割り切ってみれば十分見られる安定のシリアスゾンビ系。ラストはちょっぴり茶目っ気もあって、ベタだけど好きです。
しかし、ヒロインと教授はもっと早く本気出せよ!

映画「SOSタイタニック/忘れえぬ夜」観ました

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Tag:イギリス

SOSタイタニック/忘れえぬ夜
原題:A NIGHT TO REMEMBER
製作:イギリス’58 124分
監督:ロイ・ウォード・ベイカー
原作:ウォルター・ロード
ジャンル:★パニック/ドラマ

【あらすじ】1912年、不沈の船と言われる豪華客船タイタニック号は、2200人以上の乗客を乗せ処女航海に出た。だが、氷山との衝突によって想定外の損傷を負った船体は、ゆっくりと黒い海の中に沈み始め…。

実は先月上旬に見ました。音楽がというか、演奏シーンがとても印象的だったので、そのつもりで見たわけじゃないけど音楽映画祭の作品にしようか迷ったくらい。
さて、邦題は”SOS”の部分がちょっとダサいけども、これは傑作だと思います。タイタニックの事故のことを知りたいならこれを観ればいいし、キャメロン監督の「タイタニック」が好きな人にもぜひ観てもらいたい!

まず、1958年に作られたのに映像でガッカリすることはほとんどないというのが素晴らしいです。ショボく感じたのは氷山くらいかな?
モノクロの映像をテレビの小さい画面で見たにもかかわらず、船が軋み真っ黒い海に沈んでいくシーンは圧巻でした。たぶん構図とかも上手いんだと思います(キャメロン監督が真似したぐらいだし…)

それでいて映像に頼り切りというわけでもないんですよ。「この船が沈むわけがない」と思い込んでいる人たちののんきな様子と、一等客室(の女子供)を最優先で助けるのが当然という空気、それをわかっていて最後まで人々のために音楽を奏でる演奏家たち、そして、すぐ目の前で起こっていることに最後まで気付かなかったカリフォルニアン号の船員たち…。その様子が淡々と描かれており、どうなるかわかっている鑑賞者の焦りと恐怖を掻き立てます。

ホントもう、救難信号を必死に送り続ける通信士や、海水が侵入してくるなか修理を続ける機関士たち、母親とはぐれた幼い子供と彼を必死に抱くおじさん(演奏家のひと?)などを観ていると、『カリフォルニアン号許すまじ!!』って感じですよ!!!
あの船の通信士が眠ってなければ、通信に気付いた人が通信士を起こしていれば、船長が報告を真面目に受け止めていれば、甲板にいた船員が異常に気付いていれば、…あと、タイタニック号も救命ボートを人数分以上用意していれば、きっとほとんどの人が死ぬことはなかったのに!
あの場にいたのがカルパチア号だったら、と何度思ったことか…。

この事件の後、救命ボートの数と通信士の24時間体制のルールが追加されたらしいけど、ナレーションのように「この事故は無駄ではなかった」とは素直には思えなかったです。むしろ、ここまで死者を出さなければわからなかった、ということが腹立たしいし哀しい。その2つが見直されるのは当然のことで、それ以上に事故の予防、事故が起きた時の被害を減らす方法を徹底的に話し合ったかどうかが気になります。

船に残ると決めた設計士アンドリュースと、ボートでも周りの人たちを救ったライトラー2等航海士の自戒の言葉が印象的でした。

映画「ロンドンゾンビ紀行」観た

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Tag:イギリス

ロンドンゾンビ紀行
原題:COCKNEYS VS ZOMBIES
製作:イギリス’2012 88分
監督:マサイアス・ヘイニー
ジャンル:★コメディ/ホラー

【あらすじ】祖父が入居する老人ホームが閉鎖されることになり、仲間を集め銀行強盗を決行したテリーとアンディたち。しかし、なんとか金を手に入れたところで、町中にゾンビがあふれかえっていることに気付く。兄弟は祖父を助けるため、ゾンビを掻い潜り救出に向かうが…。

これは良いゾンビ映画ですね。OPからカッコよすぎだし選曲もセンスあります。
前半は割と普通なんですけど、舞台がお祖父ちゃんたちがいる老人ホームに移ってからグッと面白くなってくるんですよ。数あるB級ゾンビ映画に埋もれないように個性発揮してます。
この作品のゾンビは昔ながらのノロノロ、知性なしで、怪力でもありません。ノロノロでも緊張感を出すには、数で勝負したり、人間側にも不穏分子を置いたり、逃げ場がない状況に追い込んだりしますが、この作品はまったく別の方法を編み出しました。動きがノロノロのゾンビには、同じくノロノロの老人で対抗すればいい!という新発想です(笑)
このノロノロ追いかけっこが、見せ方がいいのもあって大笑いなんですよ。ノロノロしてるのに物語のテンポも悪くなってないし、むしろここからが本領発揮。

若い方のチームでは割と早い段階で不穏分子が退場して、最強にクールな老人たちと合流してヒャッハー状態へ突入です。ミッキーとか言うイカレ野郎を仲間にした時は「バカなの?」と思ったけど、入れといて正解でしたわ。彼がいなかったら生き残れなかったもんね~。それに、頭に鉄板入ってる伏線があんな風に活きてくるとは。彼もこの物語に欠かせない人物でした。
戦争経験のある祖父もさることながら、他の老人たちもはっちゃけてて良かったです。歩行器に固定したマシンガンでゾンビを一掃する老人や、銃の扱いに妙に手馴れているおばあちゃんも良い。
ラストは妙な感動と爽快感もあり、若者と老人が手を組んでイギリスを元気にしていこうぜ!という力強さがあって、またいつか観たいなと思えました。
ちなみに、原題の意味は「ロンドン下町っ子VSゾンビ」。まさにそんな内容。

映画「スウィング・オブ・ザ・デッド」観ました

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スウィング・オブ・ザ・デッド
原題:THE BATTERY
製作:アメリカ’2012 100分
監督:ジェレミー・ガードナー
ジャンル:★ホラー/ドラマ

【あらすじ】ゾンビが蔓る終末世界。元野球選手のベニーとミッキーは、車で移動しながらキャンプ生活を続けていた。点々と移動する生活にうんざりしていたミッキーだったが、あるとき拾ったトランシーバーからアーニーという女性の声が聞こえてきて…。

これはすごく好きです!
ゾンビやグロ描写がほとんどないのにもかかわらず、絶望的で切なくなる青春ロードムービーなんですよ。ゾンビものでロードムービーというと「ゾンビランド」が思い浮かびますが、あれと比べると超低予算映画なのでグロ描写はほとんどありません。それでも絶望感は断然こちらが上でした。
好きな人はすごく好きだと思います。ぜんぶ説明されるより、描かないことで想像力を掻き立てられるタイプの作品が好きな人にはお勧めですね。

男ふたりが、ゾンビだらけになった世界で旅をしているところから物語は始まります。
髭男のベンは、現実主義者で行動的でタフな男なのに対して、ミッキーはロマンチストで一人じゃ何もできないヘタレ。ゾンビと遭遇してもベンがバットで退治するのをそっと見守るだけだし、その癖、文句ばかりでベンに当たり散らします。
でもベンは、そんなミッキーにキレるわけでもなく、見捨てることもなく、癇癪を起した子供を見守る父親のように接しているんですよね~。

ここでミッキーにイラっとする人も多いかもしれませんが、そんなダメダメなミッキーがいるからこそ、彼の心配をすることでベンは色々な不安から目をそらすことができます。
こんな風になってしまった世界で唯一信頼できる相手が「バッテリー(原題です)」であるミッキーで、ベンにとってもかけがえのない存在だからこそ、ミッキーの子供っぽい言動も我慢できる…どころか、楽しんでいるようにも。
野球っぽい要素はたまにキャッチボールをするくらいなのに、彼らが元野球選手だという設定がいきてました。

この世界で一番注意しなければならないのが”他人”だということは、無線から聞こえてきた女性の声の警戒する態度からもわかります。
彼女に興味を抱くミッキーに対し、彼女が属しているコミュニティは厳しい規律によって安定を保っているようで、関わらないでほしいと冷たく言い放ちます。
他にも、車を奪われそうになるエピソードもあり、ゾンビが少ないのどかな前半が嘘のように緊張感が増してきます。

その後の展開はもう静かながら絶望的で、あまり動きのない映像にもかかわらず心臓がギュッと縮まるような感じがしました。バカ騒ぎをしているくだりが切なくて、二人の神経が削られていくのが見て取れます。
とくに、車内の長回しのシーンは見ていて泣きそうになるくらいで、ベンが初めて見せる動揺が印象的です。バッサリ見せない演出も効いてました。

そしてラスト、ベンが無線に向かって放つ言葉…彼の強い決意が、不思議とこの作品の後味を悲しくも清々しいものにしています。
最近は走るゾンビや運動能力が異常に発達した化け物のようなゾンビが多いですが、のろのろで弱くて知能も低いからこそ、物語が盛り上がる場合もあるんだと教えてくれました。
今年の肝試し企画最後の作品がこれでよかったです♪

肝試し企画まとめ感想(8/21~8/27)

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さすがにホラー映画ばかりで飽きてきたので、次の単独記事で私の肝試しは終了です。
B級C級Z級の作品を観まくったおかげで、許容範囲が(主に下に)広がったぜ!

8/27「感染創世記」
ゾンビ映画というより戦争映画でしたね。ゾンビから日常を守るために戦う集団に、主人公が取材する様子を描いた作品で、まともな神経では元人間を毎日何百体も殺せないというのがわかっていく。いちばんイカレているのが、若い女ゾンビを捕まえて…のエピソード。感染のリスク高すぎぃ!手ぶれがなければ、社会派ゾンビ映画としてそれなりに観られる作品だったと思います。
8/27「シー・オブ・ザ・デッド」
「ゾンビ沼」と同じ監督さん。相変わらず斬新でBGMが合ってなくて血みどろだったけど、機材がパワーアップしていて映像がキレイ。ブラジルの肉感的な女優さんを楽しめるし、今回はオッパイもいっぱいです。後半ははっちゃけすぎていて意味が分からなかった(汗)
8/27「デス・マングローヴ ゾンビ沼」
Z級ゾンビ映画。見る人は選ぶものの、色々と斬新。一匹かと思ったら沼の中から次々にゾンビが立ち上がって囲まれているという絶望的な状況とか、感染しかけた人をふぐ毒で救うとか。あと、ブラジルの民間療法なのか、焼きレモンが万能薬扱いでウケた。色々と拙い部分が目立ちますが、ゾンビの特殊メイクは力が入っているし、CGなしで頑張っていて好感が持てます。エド・ウッド作品が好きなら楽しめるかも。
8/24「ホステル3」
ホラーおみくじで出たので鑑賞。個人的に拷問系はストレスが溜まるだけだから、パワーダウンしたらしい3でよかったです。それでも最初の犠牲者のシーンは痛々しい…。でも、序盤の展開や、後半のただのアクション映画と化した展開はそれなりに楽しめました。ラストは主人公覚醒しすぎ!ぜったいご近所さんに通報されるだろ(笑)
8/21「シャークネード エクストリーム・ミッション」
なんかついていけないと思ったら3作目か。1も2も観てないよ!しかし、サメ台風という発想は面白いし、チェーンソーでバッタバッタとなぎ倒すノリも好きだけど、89分はさすがに長くないですか?何気に「トリプルヘッドジョーズ」が登場したり、007風のオープニングや、ちゃんと使える金のチェーンソー、ライトセイバー風の改造チェーンソー、ラストの大気圏突入や赤ん坊の登場の仕方などは面白かったです。やはり1作目から見ないとダメか~。

映画「死霊館」観ました

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死霊館
原題:THE CONJURING
製作:アメリカ’2013 112分
監督:ジェームズ・ワン
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】数々の心霊現象を解決してきた超常現象研究家ウォーレン夫妻のもとに、ある女性が相談に来る。ロードアイランドの人里離れた一軒家に引っ越したペロン一家が、不気味な怪現象に悩まされているというのだ。家族を守りたいという彼女の想いに共感したロレインは夫と共に調査に赴くが…。

これは怖かったですね~。悪魔祓い系って、どうも嘘くさくて傍観者みたいな気持ちになることが多かったんですが、この作品は引っ越してきたら家の中で奇妙な現象が…という始まり方で、その奇妙な現象というのが身近に起こり得そうな雰囲気ありまくりなんですよ。
物が勝手に動いたり、物音がしたり、鳥が突っ込んできて死んだり、家族が夢遊病でフラフラしたりなど、昔ながらの恐怖描写が秀逸。観た後は暗いところに行くのが怖くなります!

しかも、実在する超常現象研究家の二人も人間味があり、子供を想う気持ちに共感して調査に来るというところも親しみがわきました。
悪魔祓いものだとエクソシストがメインキャラになりがちですが、キリスト教が身近でない私にとっては使命感やら何やらよりも、こういう動機の方が感情移入しやすかったです。
夢のマイホームが悪魔憑きというシチュエーションもありそうで怖いです。お金がないから、死ぬほど恐ろしくても家から出ていけないというのが悲しいんですよね~。
でも、あんな目に遭ったら、私なら信者じゃなくても裸足で教会へ逃げ込むと思うんだけど、その場合でも追い出されてしまうんでしょうか?
そこが少し疑問だったものの、じわじわと迫りくる恐怖に引き込まれて気にならなくなりました。

霊の露出や怪奇現象が段階的に増えていくのが自然なんですよ。誰もいないはずの場所から気配を感じてゾッとしたり、足を引っ張られたり、シーツによって人型が浮かび上がったり、不穏なメッセージを受け取ったり…とちょくちょく小出しに見せていくので、だんだんとエスカレートしていっても”あり得そう”の許容範囲も広がっていってるので受け入れられます。

そしてラスト。絵的には怖いはずなのに、神々しく感じました。母の愛に心打たれます。
おススメのホラー映画です!

映画「バタフライルーム」観た

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Tag:イタリア

バタフライルーム
原題:THE BUTTERFLY ROOM
製作:イタリア・アメリカ’2012 87分
監督:ジョナサン・ザラントネロ
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】孤独な中年女性アンは、母子家庭で寂しい想いをしていた隣室のジュリーと親しくなる。彼女の家には「バタフライルーム」という蝶の標本を飾っている部屋があり、ジュリーはそれに興味を抱くが…。

肝試し企画6作品目。これも未公開の人間が怖い系サスペンスホラーで、なかなか引き込まれました。
主人公の設定や周りに配置したキャラクターが上手く嚙み合っていて、時系列を乱す構成で彼らの裏の顔が次第に明らかになっていくのが面白い。(巻き戻しの演出は作風に合ってなかったけど…)
OPは湯船に浸る少女の脚のシーンで、赤いクレジット表記がお湯に溶けていくオシャレな演出が目を引いたし、途中から湯船が真っ赤に染まって何事か!?というところで、別のシーンから物語が始まるところもよかった。

怖いかと聞かれればNOなんですが、先が読めても退屈にならないのは、登場人物とバックストーリーの魅力によるものだったと思います
お隣の自分勝手な母親や、アンを毛嫌いする女性、アンのアパート付近で仕事をする内装業者、そして生きるために自分の価値を最大限に活用する少女とその母親など、どんな人かわかるにつれて「実はまともな人がほとんどいない?」という状況になってきたり。

終盤はアンが本領発揮で不気味な魔女そのものと言った感じ。小悪魔少女の顛末も、彼女の家庭のことを知ると必死だったんだよなぁと哀れに思えました。
ラストの幸せなひと時に、急に陰りが見える負の連鎖も秀逸!
バタフライルームいっぱいの蝶の標本が、主人公のいびつな愛の虚しさと哀しさを表しているようで印象に残ります。

肝試し企画まとめ感想(8/19~8/20)

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肝試し用にタイムシフト予約してあった「人間が怖いホラー」7本観ました。とりあえず単独記事にするほどでもない作品の感想を。

8/20「マッド・ホステル」
これは酷い…。前半は、おバカな学生たちが空き家を占拠してたら、閉じ込められて…という流れで普通に観られたのに、後半は残酷描写カットしすぎで、状況把握すら難しいという(汗)場面と場面の繋がりも変になっていくし、ラストは唐突でぽかーんとしてしまうこと請け合い。
8/19「呪いのフェイスブック」
東南アジアのホラーは男の浮気が原因で女が悪霊化するやつばっかりなんだろうか。溜めたり焦らしたりせず最初から姿を見せて、フェイスブックで友達登録してきた浮気野郎&浮気女を片っ端から始末していくアグレッシブな悪霊が笑えました。しかし、ヒロインがクソすぎて、見た人はみんな「早く死ねばいいのに」と思いそう。そしてラストが意味不明ぶつ切り感。
8/19「CAGE ケージ」
ハロウィンの夜に不審者たちが侵入して、ベビーシッターが戦うオーソドックスなスリラー。普通にハラハラしたし、ヒロインが覚醒してからが痛快でした。的確に容赦なく犯人たちを倒していきます(笑)でもオチは結構ハチャメチャ。ヒロインのいじめエピソードはどうなった!?
8/19「元カノ ~憑き纏う女~」
こっちの方が1作目。この監督は夢オチ、撮影オチが多すぎ。割と王道ホラーだったけど、ちょっとダラダラしてたし、さっさと本命殺しとけよと思ってしまう。女性は浮気した男より、その相手の女性を憎むっていうけどね~。ラストの畳みかけはまあまあだった。
8/19「元カノDeath」
冒頭からグロくて掴みもOKなんだけども、音で驚かせるシーンが多い上に、何重にも夢オチで疲れる。構成がわかりにくいなぁ…と思っていたら、「ホラーだからそれでいいのよ。混乱させて怖がらせるの」と言っててウケた。でも、別に混乱=怖いではないと思う。終盤は意外性あったものの、今までの退屈さを挽回するほどでもない。タイホラーなら以前見た「心霊写真」の方がよかったな。

映画「操り人間」観た

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操り人間
原題:CASSADAGA
製作:アメリカ’2011 113分
監督:アンソニー・ディブラシ
ジャンル:ホラー

【あらすじ】心に深い傷を負ったリリーは、新たな人生を求め小さな田舎町カサダガへと移り住む。そこで特待生として学びつつ、子供たちに絵を教え始めるが、ある出来事をきっかけに少女の霊に取り憑かれてしまう。身を守るため、少女の死の謎を突き止めようとする彼女だったが…。

ホラーとしては微妙だったけども、ラストは意外と感動してしまいました。
まず冒頭のショッキングさだけでもインパクトあります。半数の人が、もうこれだけで縮み上がるかと(笑)
で、出オチかなと思っていたら、序盤のヒロインの妹想いのエピソードからホロリとくるものがあって、意外と見せてくれます。

後天的に耳が聞こえないヒロイン(この設定意味あった?)が移り住むことになるお屋敷は、旧館あり、施錠された謎の部屋あり、二階の部屋に引きこもる孫ありと、怪しさ満点。
ホラー描写はウジがキモイだけで怖くはないものの、推理パートの潜入調査では、ヒロインが優秀すぎて笑えます。ピッキングとか潜入先から逃げ出す方法とか、もはやプロだろ(笑)
断片的な記憶で描いた絵が、ぴったりパズルのピースのようにくっつくのもありえなさすぎぃ!

ただし、ここら辺でサイコ野郎の描写も入り始め、冒頭の出来事と考え合わせると普通に犯人がわかっちゃうんですよね~。
後半のミスリードもあまりミスリードになってないし…。警官が優秀で良い人だったので、なんでヒロイン気付かないの~!と思ってしまいました。

サイコ野郎との対決は、凡ミスもありつつ、最後はアシストがあったり、的確に急所を突くなどのファインプレーもあってまあまあ。
サイコ野郎の動機が理解できず、さらに「サイコ野郎の気持ちなんてわからなくて当然」とも思えないのが残念でしたが。たぶんあれ、犯人自身もどうして自分があんなことしてるのかわかってないわ…。ぜんぜん楽しそうじゃなかったし、自分探しみたいな?
”操り人間”自体はビジュアル的に良かったのに…。もっとそれを生かせてればなぁ。
それと、具体的にどこをチョッキンしたのかわからないけども、犯人役はもう少し小柄で中性的な役者の方が合ってた気がします。

ラストは霊の感謝の贈り物が粋でね~。普通にウルっときてしまいました。これもしかして、序盤とラストだけでよくない?
でも、彼氏はどうなったのと思ったらエンディング後のCパート。キレイに終わろうとしてたのに、あの展開で笑っちゃいました。ここは余計(笑)
変なところもあるけど、B級映画ならと笑って許せる人なら楽しめる作品だと思います。

ちなみに、原題は彼女が引っ越してきた町の名前。珍しく、邦題の方がいい。…内容が伴ってないのが難点だけど。
あと、妹ちゃんの猫耳ヘッドホンが可愛かった。たぶん聞いていたのはフランス語講座的なもので、そのせいで事故ったと思われ。ヒロインが「パリに行くなんて言わなければあんなことには」と言ってたし。

映画「ディスコード」「ディスコード/ジ・アフター」観た

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ディスコード DISCORD

『ディスコード -DISCORD-』

原題:THE PACT
製作:アメリカ’2012 89分
監督:ニコラス・マッカーシー
ジャンル:★ホラー/サスペンス

【あらすじ】母と絶縁状態にあったアニーは、突然の母の訃報で生家に戻る。だが、母の遺品を整理していたはずの姉が、荷物を残したまま忽然と姿を消していた。姉が娘を置いて蒸発したと考え、そのまま葬儀を終えるが、その夜、彼女は身も凍る体験をし…。

劇場未公開作品ですが、なかなか怖い良質ホラーでした。低予算幽霊系なので暗い画面が多いし、音で驚かすようなシーンもあったけど、メインは舞台となる家の不気味さと、ミステリアスな展開、幽霊系なのに急に○○攻撃がくる意外性です。
終盤まで敵が何者なのかわからないところが、怖さを引っ張ってました。
序盤のビデオ通話中の「ママの後ろにいるのは誰?」はヒヤっとしたし、天井にいる!?のシーンも印象に残りますね~。霊能力者の女の子の病的なビジュアルも秀逸。
髪を縛り付けて身動きできなくするシーンはなるほどと思いました。

しかし、”彼女”はもう少し穏やかにメッセージを伝えられなかったんだろうか?
ヒロイン打ちどころ悪かったら死んでたと思う(汗)
そして、最後の最後。ホラー定番のあれがあるんだけど、この設定の場合「この家どうなってんの!?」って感じで笑えました。
ちなみに、タイトルは「不協和音」という意味。原題のTHE PACTは「約束」です。…約束って、誰と誰の約束?

<ネタバレ注意>
ヒロインが母親に虐待されていたというのはなんだったんだろうなぁ。それがあの家の不気味さを演出してはいたんだけど、ストーリーには直接関係ないというか、生かせてなかった気がします。
それとも彼と同じオッドアイだったのがヒントで、実はヒロインは彼とジェニファー・グリックの娘で、彼に心酔する母親が嫉妬したとか?
そうなると、「何かあったら逃げるのが我が家の伝統なのよ」というヒロインの言葉から父親の失踪がうかがえますが、それは彼に殺されたんじゃなく、彼自身が父親だった可能性も…。
う~ん、近親相姦はありえるかも。

『ディスコード/ジ・アフター』

原題:THE PACT II
製作:アメリカ’2014 96分
監督:ダラス・ハラム、パトリック・ホーヴァス
ジャンル:ホラー/サスペンス

【あらすじ】殺人現場の清掃員として働くジューンの元に、ある日FBI捜査官のバラードが訪れる。彼女の実の母親は、2年前に死んだ猟奇殺人鬼“ジューダス”の被害者であり、ジューン自身も模倣犯のターゲットになっているというのだ。 その後、彼女の周りで猟奇殺人事件が起こり…。

すでにホラー色が薄れてきているけど、二番煎じにならないように工夫してるのは伝わってきました。犯人探しやアシスト役が誰なのか予想するのは楽しかったです(犯人はすぐわかるけどね…)。
怖いシーンは、何度目かに鏡に人影が映るお約束シーンや、驚かせシーンくらいですかね。幽霊があんまり怖くないパターンなので、安心感があるというか。
でも、それを知らないヒロインはもっと怖がっていいと思う。なんでこの手の作品の主人公はすぐに霊のいる家から逃げないのか(笑)

前作のヒロインや霊感少女も登場し、ダブルヒロインで頑張ります。引き取った姪がどうなったのかが気がかり…。
そして、前回の終わりで「なんでやねん!」と思ったあれの真相もわかったり。ナイフでカーペットを切り裂いて登場するのが斬新でした。
3作目も作る気満々なラストも貪欲でいいと思います。

映画「アラクノフォビア」観た

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Tag:にゃんこ

アラクノフォビア
原題:ARACHNOPHOBIA
製作:アメリカ’90 109分
監督:フランク・マーシャル
原作:ドン・ジャコビー、アル・ウィリアムズ
ジャンル:★パニック/ホラー/コメディ

【あらすじ】南米で化学探検隊の一人が新種の猛毒グモに刺され死亡する。遺体は故郷カリフォルニア郊外の町へ運ばれるが、同時に毒蜘蛛も連れてきてしまうのだった。一方、その町に家族と越してきた医者のロスは、蜘蛛を見ると体が硬直してしまうほどのクモ恐怖症(アラクノフォビア)で…。

どこか、のんびりしたパニックホラー・コメディ。クモや昆虫が嫌いな人以外なら、怖いのが苦手な人でも楽しめると思います。ホラーに慣れてる人だと物足りないかもしれないけど、犬猫好きならハラハラできるよ!
モンスターみたいな蜘蛛は出てこない代わりに、SFXによるリアルすぎる蜘蛛がたくさん登場。実際にいそうな大きさの蜘蛛が、わらわらと家の中にわいてくる(密集はしてないのがまたリアル)のは、実際に起こりえそうで生理的嫌悪感を掻き立てます。
シリアルの中に毒蜘蛛が潜んでいたり、トイレや入浴、就寝中に忍び寄ってきたり…。小さいからこそ存在を悟られにくく、「あぶなーい!」というシーンが何度もあって最後までダレなかったです。
それでいて「ジュラシック・パーク」シリーズよりは怖くないし、笑えるシーンもあるので気楽に見られました。

クモ恐怖症の主人公がなかなかいいキャラしてるんですよ。息子が「蜘蛛こわーい!」と言ってきたら、「これから田舎で暮らすんだから蜘蛛くらいに怖がってちゃダメだぞ!」と言いつつ、次の瞬間には「よし、お母さんを呼んで倒してもらおう」です(笑)
しかも、奥さんがやってきて蜘蛛と対峙するのを、後ろの方で不安そうに眺めているという…。息子よりヘタレ!
まあ、奥さんとラブラブなので、励まされれば”納屋の美しい巨大蜘蛛の巣”を見に行くくらいの勇気はあるんですが。

そんなタイトル通りのクモ恐怖症なだけでなく、やたらとついてないのがこの主人公。
田舎の町医者が引退すると聞いてわざわざ引っ越してきたのに、急に引退はやめたと言い出すし、患者は来ないし、患者第一号は変死するし…。しかも、町医者に医療ミスだと因縁をつけられ、行く先々で不審死に立ち会ったために「死神先生」と子供たちに呼ばれる始末。
その後も、買った家の床が腐りかけていると発覚したり、蜘蛛嫌いなのに猛毒の蜘蛛と戦わなきゃいけなくなったり、その過程でワインセラーとワインコレクションが壊れたり、不幸の連続でした。
ラスボスとの闘いでは、タガが外れて「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ~!」みたいな状態になってるし(笑)
家族で「ドク・ハリウッド」らしき映画を見ているシーンがあって、田舎に憧れてやって来たみたいだったのに…ホロリ。

その他、真っ先に死にそうな人が案外生き残ったり、大活躍したり、無事だろうと思った人物が普通に無事だったり、気づかないうちに毒蜘蛛を潰してたり、割と安心して見られる小品でした。
ぬるすぎてつまらないと思う人もいそうだけど、蜘蛛好きなので個人的にはお気に入りです♪

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「コンゴ」観た

映画「ジュラシック・パーク III」観た

ジュラシック・パーク III
原題:JURASSIC PARK III
製作:アメリカ’2001 94分
監督:ジョー・ジョンストン
原作:マイケル・クライトン
ジャンル:SF/パニック

【あらすじ】古生物学者グラント博士の元へ、ソルナ島上空を飛ぶツアーガイドをしてほしいというカービー夫妻がやってくる。研究資金のため渋々引き受けるアランだったが、何故か飛行機は島に着陸。なんと、彼らは行方不明の息子を探しに来たのだった。

これも2と同じく評判はあまり良くないようですが、確かに一作目には遠く及ばないものの「ロストワールド」で気になった点(画面が暗い、専門家が足を引っ張る)は改善してるし、「ジュラシック・パーク」っぽさも多少戻った気がします。
何より、登場人物の成長も描かれてたしね。その成長を見せてくれるのが、子どもではなく仲の悪い夫婦ってところが情けないですが(汗)
彼らのせいでどれだけ犠牲者が…とか、大きな声出しすぎでムカつくとか思わないでもないけど、素人で可愛いわが子を助けるためにあそこまでできるのは愛だなぁと素直に感心したし、初めて巨大な肉食恐竜を目の前にしてじっとして黙ってられる人なんてそういないでしょう。むしろその後の奥さんの成長に拍手。
頼りなさそうなお父さんが、家族を助けるために命がけで恐竜に立ち向かうところもカッコよかったです。

それに、鳥籠のくだりは結構「ジュラシック・パーク」の雰囲気を味わえました。最初はそこがどこだかもわからず、濃い霧のなか崩れ落ちそうな橋を一人ずつ渡っていく…。ひとり、ふたりと無事渡り終えて安心してきたところで…!
博士がそこがどこか気付いて、やっと鳥籠の全貌を映すんですよ。その巨大さにワクワクしました。

また、助手がボロボロのパラシュートで死のダイブをするところも痺れます。そのちょっと前に博士とケンカしていたので、酷いことを言ってしまったと少年にしんみり話したり。その後の溺れるか電話が通じるかの瀬戸際もハラハラしたし、全体的に緩急がしっかりあって楽しめます。
「ピーターパン」の時計ワニみたいなエピソードもお茶目で好きです。何気に印象に残ってる人が多いのか、あの着信音を携帯に設定してる人もいるそうで(笑)

ただ、2ヶ月ひとりで生き延びた少年が、見た目的にも精神的にも普通だったところは多少引っかかりました。(恐竜の描写については詳しくないので気にならず)
恐竜についての知識があり、運動神経も運も良さそうだから生き残るのはいいとしても、もっと汚れてやつれていてもよかったのでは。「エイリアン2」の女の子くらい心を閉ざしていないと、2ヶ月の重みが感じられません。
そこが違っていれば、親子再会も感動的になっていた気がしました。
あと、ラストの島を出て行くプテラノドンの様子を明るく見送る主人公たちが…。もっと危機感持って!?

ちなみに「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」の感想はこちら。
これ単品で観ればパニック映画として普通に楽しめるんだけど、前作が傑作だとどうしても比較してしまう。感動はほとんどなかったし、暗い画面で後半ストレス。あと、サラとニックがトラブルメーカーすぎる。マルコム博士と、彼の娘の大車輪キックは好きです(笑)

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映画「ハプニング」観た

 | ホラー/パニック  Comment(10) 

ハプニング
原題:THE HAPPENING
製作:アメリカ’08
監督:M・ナイト・シャマラン
ジャンル:サスペンス/ミステリー

【あらすじ】ある日、NYのセントラルパークで突然、人々が自らの命を絶った。その不可解な出来事は、やがてアメリカ全土へ拡がっていく。人々がパニックに陥るなか、フィラデルフィアの高校教師エリオットは、妻のアルマたちと共に安全な場所を求めて避難を開始するが…。

ミステリー企画第一弾の作品は、なにやら巷では評判の悪いらしいこの作品にしてみました。普通に面白かったです。
まあ、人に勧められる作品じゃないし、何度も見返したい作品かというとそうでもない…。でも、ホラースイッチ入った私的には、悪趣味ながら十分ハラハラさせられ、最後まで引っ張ってくれる(妄想を掻きたてる)ホラー寄りミステリーでした。
残酷描写が苦手な人や、シャマラン監督と聞くと反射的に”どんでん返し”を期待するような人には向かないでしょう。あと、残酷描写目当てにホラーとか見る人には、逆に物足りないようで…。
確かにB級っぽさはあって、自殺に至るまでが想像できないようなシーンがあったり(ロープを手に外に出て木に登ってから首吊った?)、みんなまるで経験者のようにテキパキと確実に死んでいく様子は、その画を撮りたい気持ちが先行してる感じがしました。私はB級作品好きだからいいけど。

良かったところは、目に見えない何かに怯え、必死に生き残る道を考える主人公たちや、恐怖から保身的で攻撃的になる人々の姿、何かが起こっていると感じさせる風の不気味さなどかな。自分でもよく分からないけど、終末モノって妙に惹かれるんです。
危機を乗り越えていくうちに心のわだかまりを解消し、夫婦の絆を取り戻す展開はベタながらホッとしました。通信管ごしの会話がロマンティック!
ラストは意味深な感じで収束するんだけども、そんなことより妊娠したとわかって家の前でルンルンしながら待ってる奥さんが可愛すぎて、これだけでも観る価値あるかなぁと思ってしまいました。
「生半可な気持ちで娘の手をとるな」というようなことを言われ、それに応えるように最後まで頑張った奥さんなら、愛する家族と一緒にこれから起こる危機も乗り越えられると思えます。

<以下、ネタバレ>
植物が攻撃を仕掛けるのは、人間がたくさんいる場所か、怒りを発している人間の周りだけだったので、最後に彼らが助かったのは”丁度収束した時だったから”だけではなかったと思うんですよ。
エリオットとアルマが忘れてしまったという”愛の色”は、おそらく黄色でしょう。前半でジェスに「黄色は笑いたいときの色だ」と言っていたけれど、あれは彼女を元気付けるための出まかせで、あの時の彼女の感情は”母親に会いたい。ずっと一緒にいたい”というものだったはず。
それはエリオットのムードリングが黄色だった終盤も同じですよね。
人間が愛を感じた時、誰かと一緒にいたいと強く望んだ時に起こる体の反応こそが、毒を中和する特効薬だったのかもしれません。

<書き忘れ>昔から「グリーン・レクイエム」という作品が大好きで、その中に「植物は太古の昔、地球を支配するほど繁栄していたが、その時代の生物には有毒な酸素を大量放出して死の星にするところだった」というような台詞があるんですよ。
それが印象に残っていたのでこの映画の設定もすんなり受け入れられたし、太古の生物が偶然ミトコンドリアを細胞に取り込み酸素を無害化できたように、偶然よくわからないまま主人公たちが生き延びたとしてもおかしくないと思えました。
また、”わからない”ことはとても恐ろしくて、強引でもいいから推測と憶測に基づいた推理を展開し「助かるための行動をとっているんだ」と自分を安心させる主人公には共感できます。

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映画「ジュラシック・パーク」観ました

ジュラシック・パーク
恐竜の絵じゃないのかよっ!
原題:JURASSIC PARK
製作:アメリカ’93
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:マイケル・クライトン
ジャンル:★SF/パニック

【あらすじ】南米コスタリカの沖合いに浮かぶ島。大富豪ジョン・ハモンドの招待で島を訪れた古生物学者グラントとサトラーは、数学者マルコムらと共に究極のアミューズメント・パークを視察することに。だが、そこで目にしたのは遺伝子工学によって蘇った恐竜たちで…。

きもだめしで観るつもりが間に合わず、ちょうどいいので今回の「勝負映画」企画で久しぶりに再見しました。
まず驚かされるのが、やはり本当にその場にいるかのような存在感を放つ恐竜たちですよね〜。今観ても十分迫力あるし、躍動感がすごいです。現在でもこれだけちゃんとしたCGをつくるには、かなりお金をかけた作品じゃないと無理かも。B級映画のCGとか今でも酷いし…。
草原を駆け抜ける恐竜たちや、獲物を狙って室内を飛び回るヴェロキラプトル、すべてをなぎ払いそうなティラノサウルスなど、いきいきとした恐竜たちを観るだけでも楽しいです。

また、そのCGの恐竜たちに息を吹き込んだのは技術者ばかりではありません。まるで本当にそこにいるかのように振る舞う役者さんたちも良い仕事してました。
とくに子役の二人が素晴らしい!
それまでの姉弟の描写の積み重ねもあるんだけど、厨房での闘いは思わず涙が…。弟くんと比べたら恐竜や未知のものに対して及び腰だったお姉ちゃんが、追い詰められてもう息をするのも困難という時に、弟を助けるために自ら恐竜の気を引くんですよね。(イラストは追い詰められたところ)
そして有名な収納?の扉が閉まらないくだり。どうなるのか分かっているのにハラハラして、彼女の必死な様子から目が離せませんでした。
まさに「勝負映画」にふさわしい名シーンだったと思います。

他にも、恐竜と人間の対決や、恐竜と恐竜の対決、人間と人間との対決など、いくつかの勝負が描かれていて、どれも手に汗握る展開です。
子供が苦手なグラント博士と元気一杯の子供たちとの対決も面白かったし(笑)
また、ティラノサウルスが現れる時に、コップの水に波紋が広がる演出とか、電気柵を乗り越えようとしている時に、電源が入りそうになるくだりとか、ホント最初から最後まで緊張感を保ってるんですよね。
改めて傑作だなぁと思いました。再見できて良かったです♪

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映画「ラブド・ワンズ」観た

 | ホラー/パニック  Comment(2) 
Tag:オーストラリア

ラブド・ワンズ
原題:THE LOVED ONES
製作:オーストラリア’09
監督:ショーン・バーン
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】オーストラリアの小さな町に暮らす高校生のブレントは、交通事故で父親を亡くしたショックをまだ引きずっていた。そんな時、冴えない同級生ローラからプロムに誘われる。恋人がいるからと当然のように断ったブレントだったが…。

<ネタバレあり>
こんなほのぼのイラストだけど、きもだめし企画の5本目のホラー作品です。
何気にかなり狂ったシーンなんですよ!
グロというより痛々しく、血はたくさん出てるものの犯人のズレた思考回路の方が怖い作品。
この作品の面白いところは、イケメンなブレント君と冴えない友人(名前は忘れた…)それぞれの、まったく違うプロムナイトが並行して描かれるところですね。
キチガイ親子に誘拐されて血みどろになっていくブレント君と、またとないチャンスで童貞卒業できそうな友人Aの対比がもう!!可哀想すぎて泣ける!(笑)
しかもこの友人、”○○してると殺される”というホラーのお約束にけっこう抵触してるので、この二人がどうなるのか結構ハラハラ。
ホッとしたところを、またブレント君パートで恐怖のどん底に落とされる緩急の付け方も上手いです。

また、「ミザリー」系監禁ホラーかと思いきや…な展開には思いっきり心を鷲掴みにされてしまいました。
ホラーのなかでも監禁系や拷問系はあんまり好きじゃなかったのに、この犯人の狂い方がちょっといじらしいというか…それでいて思いっきり被害者のブレント君に同情できて最後まで目が離せないんですよね。
ここからは完全にネタバレなので、未見の方は知らずに観た方がいいと思います。

この愛が重い系ヒロイン(犯人)のローラちゃん、最初はプロムに誘ったブレント君を無理やり誘拐してラブラブするのが目的かと思われたんですが、実はブレント君なんて端から眼中にありませんでした。
それじゃあ何が目的かと言うと、溺愛する娘のために自宅でささやかなプロムパーティーを開こうと、何から何まで準備してくれたパパの気を引くためなんですね〜。
むしろパパもローラのムチムチバディに目が釘付け状態で(嫌われるのがまだ一線は越えてないっぽい)、今の関係からステップアップするためのきっかけというか、前戯みたいなものなんですよ。

このパパがローラに負けないくらい、いやそれ以上にイカれていて、実はローラのママもブレント君と同じ被害者。ローラは大好きなパパの気を引くためにパパと同じことをやっているわけです。
ただ、彼女がそうなってしまったのも、考えてみればロボトミー手術をされた母親がまともに子育てできるわけもなく、キチガイな父親の愛情のみを受けて育ったためで、ある意味可哀想な子なんですよね。
でも、一番可哀想なのは、間違いなくそんなことのために利用されたブレント君や被害者、そしてその遺族たち。終盤の反撃は思わず応援してしまいました。
…まあ、遺族の女の子がホント最後まで救われないので、見終わってスッキリとはいきませんでしたが、オーストラリア産ホラーも侮れないです!

映画「ブラインド」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(2) 
Tag:韓国

ブラインド(2011)
原題:BLIND
製作:韓国’2011
監督:アン・サンフン
ジャンル:★スリラー/ドラマ

【あらすじ】警察学校に通うスアは、自分のミスで弟分を亡くした上に視力を失う。3年後、視覚障害者として盲導犬スルギと暮らしていた彼女は、一人で外出した時に、乗っていたタクシーが人を轢いたと気付く。だが、警察に通報しても目が見えないスアの”目撃証言”を聞こうともしなくて…。

肝試し企画3作目はこちら。
<ネタバレあり>よくできたスリラーだけど、犬好きは観ない方がいいかも!
これは面白かったです。「暗くなるまで待って」へのオマージュもありつつ、現代らしい小道具の使い方が上手くて。
「暗くなるまで待って」では、か弱いヒロインが機転を利かせ、限られた空間の中で犯人と対峙するわけですが、こちらのヒロインは護身術程度は使える元警察学校生。しかも、健気な盲導犬と文明の利器がついてるので、行動範囲も広いです。
制限が少ない分、緊張感が薄れそうですが、いつどこから犯人が襲ってくるかわからない恐怖と、増える犠牲者。ヒロインと犯人が一対一になるシーンも多く、ギリギリのところを知恵と勇気で乗り切るという展開には手に汗握ります。
とくに上手いと思ったのは、夜の地下鉄で犯人と二人きりになってしまったスアを、もう一人の目撃者ギソプがスマホで誘導するくだり。その前に、ギソプの「盲人にフルHDのスマホを売りつけるなんて」というようなセリフもあり、伏線を丁寧に張って回収していくところも気持ちいい。

あと、スアがどんな感じで空間認識しているのか、映画ならではの映像表現がよかったです。
知っている場所だったら過去の記憶と重ね合わせて、知らない場所なら視覚以外の感覚をフルに発揮して、ぼやぁっとした霧のようなイメージがだんだんと形になっていくというような演出。
後天的に視覚障害者になったヒロインだけども、天性のものか努力のたまものか、見えなくても見える人よりさまざまなことに気付くという設定があり、この演出のおかげもあって走って逃げるようなシーンでも説得力が増してました。

また、彼女を支える盲導犬スルギ(知恵の意)も素晴らしかったです。
いつでもちょこんと側にいて、彼女の生活をサポートするだけでなく、心も支えているんですよね。傷ついたスアにとっては大切な家族であり、日常生活を送るには欠かせないパートナーでもあります。
そして、この作品にとってもスアの内面を表すのに欠かせない存在でした。
一人で外出するエピソードなんかは自分の能力を過信しているのが伝わってくるし、スルギの一番の見せ場では彼女自身がそのことに気付き、自分の無力さを思い知らされます。

この作品はスリラーとして良く出来ているけれど、彼女がトラウマを克服し成長していくのを描いたドラマとしてもしっかり掘り下げられており、見応えあります。
「目が見えないことは障害じゃない。本当の障害は心の中にある」という孤児院の院長のセリフも効いていているし、弟を重ねてギソプを守ろうと必死になる姿に涙腺が…。
彼との交流もあって、諦めずに夢を追うと決める流れも爽やかでした。
ただ、いい味出してたチョ刑事があんなことになるとは…。サイコパスな犯人の強さと凶悪さを際立たせる役割だったのかな。演技が良かっただけに残念です。

映画「2000人の狂人」観た

 | ホラー/パニック  Comment(4) 

2000人の狂人
原題:TWO THOUSAND MANIACS!(2000 MANIACS)
製作:アメリカ’64
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】南部の小さな町プレザント・ヴァレー。車に乗って流れ着いた6人の旅行者が、百年祭の主賓として歓迎される。祭は2日間かけて盛大に行われ、滞在費や食事の費用もぜんぶ町が持つという。先を急いでいた教師のトムは断ろうとするが、住人たちに強引に引き止められ…。

<ややネタバレあり>
肝試し第3弾はスプラッタ映画のさきがけと言われるこの作品。
いやぁ、なんか憎めない作品でした!
ホラー映画にありがちな設定なんだけど、底抜けの明るさと、狂人たちがふと見せる”虚しさ”のコントラストが素晴らしい。
2000人は盛りすぎだけど、画面に映る30人くらいの住人たちのなかにも、復讐に満足してるひともいれば、冷めてしまう人もいるんですよ。計画してる時は楽しかったのに、やってみたらなんかスカッとしないぞ?みたいな(笑)
たぶん、この”記念すべき日”に、お祭り騒ぎをすること自体が復讐なんですよね。『あの程度のことで、俺たちはへこたれねーぜ!』という気概を感じました。

スプラッタのさきがけというだけあって、そういう描写は現代のものと比べるとまだ大人しい方で、あっても血糊感丸出しだからグロさはあまり感じなかったです(個人差あり)。いちばん痛々しかったのは、最初のナイフと樽のくだりかな。
むしろ、お祭り騒ぎで楽しそうに処刑の準備する住人たちが不気味であり、愉快でもあります。
色仕掛けとか、「主役が来なきゃバーベキューが始められませんよ(ニヤニヤ)」とか、電話交換手による罠とか、みんな笑顔で協力し合ってます。真っ黒こげのバーベキューを放置して歌い踊りまくってるし!
それに、実行委員のふたりがいい味出してるんですよ。祭を盛り上げようと大張りきりで、子供がいたずらを考えるみたいにワクワクしながら処刑ショーを考えたんだろうなぁと容易に想像がつきます。

普通は登場人物がバカだとスリルがなくなってしまいますが、主人公は結構機転がきくし、狂人たちは底意地が悪く、賢いかと思えば天然かよというマヌケさもあって、それが絶妙なバランスに。
大人たちの行動をまったく疑問に思わず残酷なこと(にゃんこが…)をしている子供も、キャンディーや車の誘惑には弱かったりと、素朴な一面があってほのぼのしてしまいます。
とくに底なし沼の件は大笑いで、オチがこれかよ!っていう驚きに、なんかもうすべて許せてしまいそう(笑)
『ヒィーーーーーーヤハァ!』という掛け声が印象的なBGMも好き♪
6人にこだわる理由がよくわからなかったものの、とても満足できるB級ホラー映画でした。
グロ描写が強化されてるリメイク「2001人の狂宴」もいつか観てみようかな?

映画「ダーク・ウォーター」観た

 | ホラー/パニック  Comment(4) 

ダーク・ウォーター
原題:DARK WATER
製作:アメリカ’04
監督:ウォルター・サレス
原作:鈴木光司
ジャンル:ホラー/サスペンス

【あらすじ】離婚調停中のダリアは、5歳の娘セシリアの親権をめぐって元夫と争っていた。娘と一緒に暮らすため、NYのルーズベルト島にある薄汚く不気味だが安いアパートを見つける。母娘ふたりの新生活が始まるが、寝室の天井にある黒い染みが日に日に大きくなり、黒い水までしたたり落ちてくるようになり…。

きも試し参加第二弾ということで「仄暗い水の底から」のリメイクを再見してみました。
とりあえず、邦画と比べると怖さはかなり薄れてましたね~。といっても、「仄暗~」はかなり前に観たのであまり覚えてませんが、ジャパニーズ・ホラーの十八番であるジメジメ感や不気味さでやっぱり見劣りしてると思います。

ただ、元からこのハリウッド版はホラーより母子愛を中心にしているようで、母親に棄てられたトラウマを抱えながら、必死に娘のよき母になろうと頑張るダリアの様子が健気です。
あんなアパートさっさと引っ越せよとも思いますが、なまじ意思が強いから、親権を得るために耐えねば…と我慢してしまうんですよ。父親が(彼女からみて)信頼ゼロの浮気野郎なのでなおさら。
何より、娘のセシリアちゃんが可愛い。とっても素直な(思ったことはハッキリ言う)お母さん想いの子供らしい子供で、守ってあげたくなります。
転校初日の朝に、髪を結いつつ挨拶の練習をする母子の姿に胸キュン!
そんな彼らの幸せがずっと続いて欲しいと思うからこそ、アパートで起こる不気味な出来事や、いかにも怪しい管理人などの不安要素にハラハラしてしまいました。

クライマックスは、娘を想う母の選択に感動する場面なのかもしれないけど、個人的にはもっとやれることを全部試してからにしてほしかったですね。せっかく強化ガラスにヒビが入ったのに、そこで諦めるの!?みたいな。
オリジナル版に比べて強い母だった気がするので、ここは違和感ありました。たぶんオリジナルの方が納得できる展開だったと思う…。
ただ、その後のエレベーターのシーンはハリウッド映画らしくて良かったです。
口が上手くて、契約のためなら通行人まで利用する大家とか、面倒ごとを避けることしか頭にない管理人など、霊より利己的な人間が怖い作品でした…。

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映画「コンテイジョン」観ました

コンテイジョン
原題:CONTAGION
製作:アメリカ’2011
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
ジャンル:★サスペンス/パニック

【あらすじ】香港から帰国した女性が2日後に急死した。同じような事例が世界各地で相次ぎ、WHOや疾病予防管理センター(CDC)は、ワクチン開発や感染ルートの解明に奔走する。そんな中、フリー・ジャーナリスト、アランはブログで情報を発信し…。

パニックものですが、怖そうだから肝試し企画用に録っておいた作品を鑑賞。
実際、いつこんな規模のパンデミックが起こるかわからないので、かなり背筋がゾクっとする内容でした。
パンデミックだけではなく、人々の間で恐怖が広まり、暴動や流言、強盗、殺人などのパニックに発展していく様子も静かに描かれています。宣伝文句の「【恐怖】は、ウイルスより早く感染する。」がピッタリ!

でも、そんな人間のエゴを浮き彫りにするタイプの作品の中でも、この作品は人間の醜さより”愛”寄りのエゴを描いているので、あんまり絶望的な気分にならないんですよね。
わかりやすいのが”多くの人を守るためにやむをえない対処”を行っているエリスが、自分の愛する人だけは特別扱いしてしまうエピソード。同じ立場なら誰でもやってしまうだろう行動ですが、彼はその後に一つの償いをします。
黙っていてくれた掃除夫に対する義理と、自分と同じ大切な人を想う気持ち、そして部下が死んだのに、自分はリスクを冒すことなく命令だけしていたという罪悪感もあったでしょう。
掃除夫と握手するシーンではホロリとしました。

また、序盤で悲劇に見舞われた父親ミッチの、がむしゃらに娘を守る姿も印象に残ります。
感染の可能性があれば娘の彼氏だって家に入れないし、こっそり会おうとすれば問答無用で追い払う。
でも、この状況が彼を頑固オヤジにしてしまっただけで、本当は誰よりも娘の幸せを願っているんですよね。彼氏にウイルスの危険がなくなったとわかれば、すぐさま娘のために粋なプレゼントを用意してしまう素敵なお父さんでした。

彼については、他にも「それで妻とはいつ話せますか?」と聞き返すシーンは彼の動揺がひしひしと伝わってきたし、自分を責める娘に「それは違う。お前に何もなくて本当によかった」と必死に伝えるシーン、娘が笑顔を取り戻しホッとしたところで、やっと悲しみが押し寄せてくるシーンなど、心に残る場面がたくさんあります。
群像劇ということで一人ひとりに割ける時間は少なめなんですが、行間を読ませるのが上手いというか、スムーズに登場人物たちの気持ちを追うことができました。

あと、細かいところでリアルなんですよね。
(医療費が高く)家で治そうという人が多くて感染拡大に繋がるところや、クリスマス商戦が近いからといって市民への注意喚起が遅れてしまうのがいかにもアメリカらしい…。
ひとりものすごく悪い奴がいて、まったく悪びれもしなくて救いようがない奴なんだけど、今の時代、本当にこういう奴は現れそうです。
まあ、調査中に亡くなった女性は、感染の恐れがあったはずなのに何故防護服どころかマスクすらしないの?って感じでしたが…。

ウイルスの専門的なことはよくわからなかったものの、まるで本当にこんな出来事がどこかで起こっているかのようでした。
突然始まって、いつの間にか収束していく…。その上、始まりはホント些細なことなんです。
現実もきっとこんなもんで、だからこそ人間は右往左往するしかないんだろうなぁ…としみじみ感じました。
タイトルには「(病気の)伝染」という意味の他に、「(好ましくない思想・感情などの)蔓延、伝染」という意味もあるそうです。
この映画の教訓は「手洗いはこまめに!」「ネットの情報を鵜呑みにするな!」ですね~。

にしても、マット・デイモン、グウィネス・パルトロー、ジュード・ロウ&ケイト・ウィンストレット(彼女だけうっかり忘れてました 汗)っていったら「リプリー」の4人じゃないですか!?
いつものことですが、観てる間はジュード・ロウしか気付かなかったです。とくにマット・デイモンはちょっと観ないうちにすっかり太めの中年男に…。役作り?
パルトローさんは、別の似た雰囲気の女優さんと未だに区別が付かないです(汗)
でも、私でも知ってる顔が多く、群像劇にもかかわらず見分けやすくて良かった♪

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映画「グエムル -漢江の怪物-」観た

 | ホラー/パニック  Comment(4) 
Tag:韓国

グエムル -漢江の怪物-
原題:THE HOST/怪物
製作:韓国’06
監督:ポン・ジュノ
ジャンル:★パニック/ドラマ/ホラー

【あらすじ】ソウルの漢江(ハンガン)河川敷で売店を営むパク一家。ある日、いつものように人々が河川敷でくつろいでいると、突然、正体不明の巨大生物が人々を襲い始めた。そして、パク家の長男カンドゥの娘ヒョンソまで怪物に連れ去られてしまう。悲しみに暮れるパク一家だったが、携帯にヒョンソから助けを求める電話が入り…。

gyaoで観賞。久しぶりに再見したら、もう涙ボロボロで…。誰にも共感してもらえないけど、ダメダメな家族がひたすら少女を救うために体張って突っ込んでいく姿に泣けるんですよ。失敗しても失敗しても諦めない…あれらの描写が”笑わせようとしてる”と捉えられているのがよくわかりません。
ヒーローでも特別な力や頭脳を持ったわけでもない一般人が、実際に怪物を前にしたら、パニクってあんなもんだと思うんですよ。ハッキリ言って、銅メダリストのナムジュ以外は、普通だったらモブキャラでしょう。
そんな無力な彼らが、愚かしいほどにまっすぐ愛する人を救おうと必死にもがく姿に、泣けて泣けて仕方がないんです。

とくに、お父さんが銃で化け物を撃ち殺そうとした時、抜けてる息子が数え間違えたせいで残弾がないことに気付くくだり。普通なら焦ったり、怒ったり、ショックを受けたりするだろうに、彼はまっさきに息子にジェスチャーで「早く逃げろ」と伝えようとするんですよね。怪物を倒せない=自分の死ではなく、”このままじゃ息子が危ない”になるところに父親の愛情を見ました。
息子が自分のせいで脳の発達障害になったという罪悪感だけでは、こうはいきませんよね。

また、ことの始まりである”米軍が漢江にホルムアルデヒドを流す”エピソードは、信じられないことに実際にあった在韓米軍の”ホルムアルデヒド大量投棄事件”を基にしてるんだとか。アメリカの言いなりで、とんちんかんなことばかりやってる韓国政府の描写もあって、風刺が効いてます。
この映画がきっかけで在韓米軍基地撤去運動が起こったというのだから、映画の影響力の大きさがうかがえますよね。

そして、今見てもアグレッシブに動くモンスターのCGはなかなかのものでした。モンスターの造形が「パトレイバー」のパクリと言われてますが、この投棄事件後に漢江で発見された奇形魚を基にしてるそうです。
っていうか、あんなモンスター、ずっと前から似たようなのはいっぱいあったと思うし、陸で人を襲う魚の突然変異モンスターの映画をつくるとして、どれだけのひとがオリジナリティのあるモンスターをデザインできるんでしょう?

そして、その恐ろしいモンスターに捕まったヒョンソの闘いも、見てて胸が苦しくなりました。大きな排水構の中で、行き止まりの穴に隠れて化け物をやり過ごす恐怖、食べるものもなくじわじわと迫りくるタイムリミット。その状況で、幼い少年だけでも助かってほしいと願う少女の悲壮感。
そんな娘の気持ちを真っ先に汲み取ったカンドゥの父親らしい行動…最後まで涙が…。
誰が何と言おうとも、私にとってこの作品は家族愛を描いた名作です!

<以下ネタバレ注意!>
ちなみに、死因はおそらく肺が圧迫されたことによる窒息死でしょう。少年が生き残ったのは、彼女の腕と肩の骨でちょうど三角形の隙間ができてその中にいたから。でないと片方だけ生きてるのはおかしいし、拳銃じゃああの怪物の厚い皮膚を破って中まで到達するのは難しいはず。それらしき出血もなかったです。
もちろんツッコミどころは他にもたくさんありましたが、細かいところは気にせず観られました。

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映画「ビッグ・バグズ・パニック」観た

 | ホラー/パニック  Comment(2) 

ビッグ・バグズ・パニック
原題:INFESTATION
製作:アメリカ’09
監督:カイル・ランキン
ジャンル:★コメディ/パニック

【あらすじ】何をやってもまるでダメな冴えない青年クーパーは、ついに会社からクビを宣告されてしまう。その瞬間、奇妙な耳鳴りに襲われ、目を覚ますと世界は巨大な昆虫に支配されていた。彼は生存者たちとサバイバルを繰り広げつつも、生存者の一人サラに惹かれ…。

こういうコミカルな軽いパニック映画大好きです♪
わりと脚本も頑張ってるし、登場人物もきちんと描き分けできていたと思います。B級パニックものが好きならお勧めですね~。
こんな状況でものほほんとした空気を漂わせている主人公クーパーが憎めないんですよ。ダメダメなのに誰かがピンチになれば当然のように助けようとするし、どんな相手でも基本的に友好的に接してます(ヘタレ根性ゆえ)。
とくに聴覚に障害を持つ黒人青年ヒューゴに優しい言葉を掛けるところに優しさが表れてました。生き残るのに必死で他人のことに目が行かない方が普通なのに、必死に頑張るタイプじゃないところが逆に心の余裕に繋がってるのかな?
ネタバレですが、彼がサラに特別な感情を抱く理由が、この手の作品にありがちな吊り橋効果だけじゃなく、実はその日の朝に轢かれそうになって口論になり、その時に惚れていたことがわかるくだりも良かったです。

また、後半で登場する父親との衝突と和解も定番ながら良かったですね。
息子に厳しく、やる事なすこと否定しかしない厳しすぎる父親なんだけど、わんこ溺愛キャラなのが可笑しい。行方不明のわんこを必死で探す父親に対し、「たかが犬だろ」と言ったらすかさず「お前の妹だぞ?」には笑わせられました。
しかも、虫の化け物に変貌して登場したわんこに、赤ちゃん言葉で「取って来い」をして(ちゃんと犬の本能が残ってた!)、しみじみ「可愛い」と言ってるし…。蜘蛛みたいな脚がはえてるんですけど!?

この虫の化け物に変身してしまった(場合を想定した)メインキャラが3人いて、それぞれの行動が違うのも性格が表れていて面白かったです。
クーパーはサラに「自分が化け物になったら…撃たないで!逃げてもいいから!」と情けなくお願いし、ヒューゴの父親は化け物になったら自分を撃つよう頼み、クーパーの父親は「お前は死なせない」と息子を残し、死ぬ気でひとり敵地に乗り込んでいくんですよ。
いい父親とはいえなかったけど愛情はあったのだとわかりホロリときました。
…この直前まで、音に敏感な虫を避けるため、みんなでほのぼのサイクリングしてたんですけどね(シュール! 笑)

あと、個人的には、非常時にも関わらず化粧直しばかりして、冴えない主人公クーパーに色目を使うお天気キャスターのシンディが印象に残りました。こういうパニック映画に一人はいる”ヒステリー女”担当なんですが、彼女なりの”生きるのに必死な姿”と、一人でぬいぐるみを抱えて泣いてる姿を見たら…。
化粧直しばかりしてるのも、自分の武器が”容姿”しか思い当たらないからで、知識やタフさを持ち合わせてる他の女性キャラと比べたら不安で仕方なくなるのも頷けます。しかも、周りにいるのは頼りなさそうな一般人だけ。
ナイト役にクーパーが選ばれたのは、暴走車から自分を守ってくれたり、父親が軍人だという話を聞いたからでしょう。たくましいヒューゴを選ばなかったのは…たぶん偏見もあったんじゃないかな?
死と隣り合わせでいるより、みんな一緒に死んだほうがマシ!という行動も、いつもならイラッとしそうなのに彼女の場合は不憫に思う気持ちの方が勝ってしまいました。

ラストはやや盛り上がりに欠けたものの、ヒューゴの耳が聞こえない設定を活かした展開は良かったです。
ちなみに原題は、イナゴの大群などの”襲来”を意味してます。

映画「AAAH!ゾンビーズ!! 俺タチだって生きている」観た

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AAAH!ゾンビーズ!! 俺タチだって生きている
原題:WASTING AWAY/AAAH! ZOMBIES!!
製作:アメリカ’07
監督:マシュー・コーネン
ジャンル:★ホラー/コメディ

【あらすじ】アメリカ西海岸。ボーリング場でバイトするティムの元に、おバカな親友マット、マットの元カノ・ヴァネッサ、そしてティムが長年想い続けるシンディが集まる。マットは勝手に売店でソフトクリームを作りみんなにふるまうが、それには陸軍が極秘に開発した超兵士薬が混入し…。

gyaoで観賞。ネタバレ注意!
アイデアが光るB級ブラックコメディでした。前半は大笑いということはないものの、進むにつれてじわじわ笑いと切なさがきて、最終的には妙に幸せな気分で笑顔になれました。これはエド・ウッド作品とか「ゾンビ処刑人」「ゾンビランド」とか好きな人は楽しめるんじゃないかなぁ。
モノクロとカラーを切替える作品はいくつか知ってるけど、これはゾンビ視点がカラーというのが斬新(笑)
だってゾンビが主人公なんですもの!
しかも、自分達がゾンビになってしまったなんて、これっぽっちも気付いてません。
ゾンビとして蘇ったところからカラーに変わり、急に怪力になったり、周りの人が早送りしたみたいに見えることに、ただただ戸惑ってしまうんですね。
それがモノクロで描かれる人間視点に切り替わると、彼らの実際の姿…見るからに”ゾンビ”な彼らが「う~あ~」と言いながら近づいてくる姿が!
でも、それに気付かず普通に行動する彼らから見たら、周りの人たちの方が異常なんです。普通に話しかけても、奇声をあげて逃げていったり、襲い掛かってくるんですから。
その認識のギャップが面白くて、『ノロノロゾンビから見たら、普通の人の動きや喋りはこう見えるんだ~』と妙に感心してしまいました。

そこに、事情を半分くらい知ってるゾンビ軍人が現れ、さらに話がややこしくなります。周りの”異常者”たちは”感染者”で、運よく本来の効き目で超兵士になった自分達が人類を救わなければならない!と、普通のゾンビ映画とはまったくあべこべに。
そんなひねった展開も面白かったんですが、ゾンビ化してからの悪趣味な描写もツボに嵌れば最高です。とくにティムの頭皮とか、マットの腕とか頭とか、色々とシュールすぎて笑うしかない。ティムの頭皮を見なかったことにして頭に戻し、ポンポンとしてあげるシンディとか可愛すぎ!(笑)
人間視点で見れば不気味なゾンビが絡み合ってるようにしか見えなくて「うぇっ」って感じなんですが、ラブラブな二人が幸せそうなのでOKです。
でも、周りから見ると化け物でしかなくて、殺すのが当然だと思われてしまうくだりは、笑いもあるんだけど今まで見てきたゾンビ映画のゾンビたちも実は…と思うと切なくなりました。
「ゾンビになっても生きる権利はあるんだ」とユートピアを求めて旅立つ展開も熱いです。
戦力的に不利な状況を打開するため取った方法や、軍の目をくらますための作戦が意外とまともに通用しそうだったし、何より仲間を想う気持ちがB級なりに効いてます。
終盤はベタだけど妙に感動しちゃって、「ゾンビだって生きてるんだよ!」とか思いつつ彼らを応援してました。
これからはゾンビ映画の見方が変わってしまいそうです。

映画「大空港」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(14) 

大空港
原題:AIRPORT
製作:アメリカ’70
監督:ジョージ・シートン
原作:アーサー・ヘイリー
ジャンル:★ドラマ/パニック

【あらすじ】アメリカ中西部地方を襲った30年来の猛吹雪のため、機能麻痺寸前のリンカーン国際空港。空港長ベーカースフェルドは、他空港の援助を受けつつ、事故や密航常習の対応に追われていた。だが、ローマ行きの旅客機が離陸するという時、機内に爆弾が持ち込まれたという情報が入り…。

またもや93分番組で43分カット版を鑑賞。でも、今回はカットされまくってるのを承知で観ました。この年代は吹き替え声優陣が良かったりするので、先に味わっておこうかと。実際、どこをカットしたのかわからないくらい面白かったです。とくにタダ乗り常習犯のおばあさんが良かった!
このおばあさん、服装もそうですが意外と意地悪で可愛らしいところのある性格が「チェブラーシカ」のおばあさんに似ていて親しみがわきました。捕まっても、悪びれもせずにタダ乗りテクニックを説明してくれます(笑)
このおばあさんと対決するのが、この前観た「悲しみよこんにちは」のセシル役ジーン・セバーグさんだったり。タダ乗りのために用意した小道具(空港で使われるボールペンや知り合いから借りた会員カード?)を取り上げ、それでも懲りないおばあさんに呆れ果てる様子が微笑ましい。
それが、爆弾騒ぎで一気に緊張感が増してくるんだけども、まさかのおばあさん活躍でニヤニヤが止まりませんでした。確かに、非常時には頼もしい肝っ玉おばあさんですもんね。

一方、変にハラハラさせられたのが、不倫で妊娠したスチュワーデスさんの痩せすぎバディ。これで妊娠なんてして大丈夫なの?と不安になる細さです。しかも、事件に巻き込まれてしまうし。彼女の赤ちゃんが一番心配でした。
また、犯人の奥さんが本当に可哀想で…。気付いて止めるチャンスがあったからこそ、彼女の後悔や罪悪感は深いものになってしまうんでしょうね。犯人も思い直すチャンスがあったのに、運悪く追い詰めることに。
犯人が悪人というわけではなかったから、不倫カップルの方がますます嫌な感じに見えてきます…。
やるせない事件だったけども、今にも壊れてしまいそうな機体と、前が見えない悪天候?での緊急着陸のくだりは手に汗握りまくりでした。…現実的に考えると空中分解しそうですが。
ラストはおばあさんの「(タダ乗りじゃないと)スリルが足りなくてダメね」に持ってかれました。やっぱりこのおばあさん最高です!
他にも、おばあさんに騙されるお人よしな若者や、観察眼の鋭い税関職員、パニくる乗客を黙らせた神父さんもいい味出してました。
あと、何度も出てくる真ん中の丸枠!集合写真の欠席者かよ!!(笑)
吹き替え版でもこれだけ面白かったんだから、フルバージョンを観るのが楽しみです♪

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映画「吸血鬼ドラキュラ(1958)」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(6) 
Tag:イギリス

吸血鬼ドラキュラ(1958)
原題:DRACULA
製作:イギリス’58
監督:テレンス・フィッシャー
原作:ブラム・ストーカー
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】1885年、司書としてトランシルヴァニアのドラキュラ城を訪れたジョナサン。だが、親友の医師ヴァン・ヘルシング博士が駆けつけた時、彼は行方不明となっていた。既にドラキュラ伯爵は城を発っており、博士はジョナサンの手記を持って婚約者ルーシーの元を訪ね…。

ドラキュラ伯爵を題材にした作品はいくつか観たけど、これがいちばん娯楽性と原作重視のバランスが取れていると思いました。…原作読んだ事ないけど。
主人公はドラキュラとヘルシングさんなんだけども、お父さんが一番印象に残りましたね。
ドラキュラは寝込みを襲えば簡単に倒せる相手で多少拍子抜けするものの、その分、人間の弱いところを突くんですよ。
娘を愛しているからこそ、そんなことはできないとドラキュラを倒すチャンスを逃し、そのせいでさらに愛するものを危険に晒してしまった時の辛さ…。必ず守ると見張りをしていたのに、そんな彼らをあざ笑うかのように裏をかいて人間を襲うドラキュラには、リアルな恐さを感じました。
吸血鬼に一度噛まれると、心では嫌だと思っていても麻薬を求めるように自ら吸血鬼を招き入れてしまうというのが、とても憎たらしくて恐ろしいです。
必死に彼女たちを守ろうとしているお父さんの気持ちを考えると、もうやめてあげて!と思ってしまいました。
前半はこの時代の作品らしくゆっくりテンポなものの、後半になるほど緊張感が増してきて、最後のヘルシングvsドラキュラ伯爵は見ごたえあります。
灰になっていくシーンもこの時代ではよくできていて、当時は泣く子供もいたんじゃないかな。
ドラキュラ伯爵に興味があるなら、まずこちらを観るといいと思います。次は吸血鬼ものの古典「吸血鬼ノスフェラトゥ」かな。個人的にはベラ・ルゴシの「魔人ドラキュラ(1931)」が気になる~!

映画「ワナオトコ」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(4) 

ワナオトコ
原題:THE COLLECTOR
製作:アメリカ’09
監督:マーカス・ダンスタン
ジャンル:★ホラー/アクション

【あらすじ】金庫破りの前科がある内装業者のアーキンは、娘シンディと離婚した元妻リサの闇金業者への借金返済のために、リフォームの仕事で出入りしている宝石商のチェイス家に泥棒に入ることにした。昔の知人に話をつけ、宝石を盗む手はずを整えるが…。

肝試し参加の最終作品。(まだ観るけど昨夜窓開けて寝たら具合悪くなったし、たぶん一言感想行き)
これは面白かったですね。良いホラー映画だと思います…グロ耐性があれば!
まず、冒頭でホラーだという事はハッキリと分かるんですが、その後の主人公のキャラ説明のくだりが秀逸です。いつも気弱そうで子供に優しく、でも実は腕のたつ金庫破りで、別れた妻と幼い娘が借金でピンチなので善良な雇い主を裏切らなければならないという展開は、ホラー映画だということを忘れさせました。
しかも、しっかりその後の彼の行動、能力に説得力を与えていて、宝石を売りさばくことができる悪党と取り分で揉めるシーンとかも良かったです。ライターで手をあぶられても娘のために引かなかったもんね。
そんな彼が侵入した先で、まさか猟奇殺人犯が宴を催している最中だとは誰も思いませんよ(笑)
あらすじは知ってたけど、それでも斬新さに驚かされるというか、話し運びが見事で見入っちゃいました。
その犯人もいい仕事しててね~、いったいいつから準備に取り掛かったのか分かりませんが、主人公が侵入した後も着々と家の中にトラップを仕掛けていって四方八方罠だらけ。
これって主人公が来なければ捕らえた二人を放してトラップにかかる様子を見て楽しむつもりだったんでしょうか?
昔「影牢」というトラップで侵入者を虐殺していくゲームを弟が遊んでいて、侵入者があれよあれよと言う間に罠コンボでやられていくのが面白くて横で見てたんですが、そんな気分なんでしょうね。ピタゴラ○イッチが上手く決まるのが痛快みたいな。

でも、主人公にはどうしても今夜中に帰らなければならない理由がある上、地味に痛い罠に引っかかってすでにボロボロなのに、さらに家主を助けようとまでしてしまうから、もう応援せずにはいられません。
なんたってこの殺人鬼のせいでにゃんこが、にゃんこがね!酷い事に…!!(涙)
それを助けようとした主人公を応援するのは当然じゃないですか!
個人的に、こういったありえない設定のホラーは「痛ーい!」とは思っても怖くはないんですが、罠の中かくれんぼとか緊張感あって最後まで釘付けでした。終盤は満身創痍の主人公が痛々しくて「もうやめてあげてー!」って感じです。これほど頑張ってるんだから、もうジャンルはヒーロー映画でもいいんじゃないだろうか。
ラストはありがちだけど、この作品なら許せるかな。
むしろ、あの後に犯人が力尽きて箱から出られない…という最悪の展開を想像してしまいました。
続編あるから、そういうのを狙ったわけではないんだろうけど。
にしても、あんな地獄を見たら生き残っても誰もまともには生きていけないよなぁ…。

映画「トライアングル(2009)」観た

トライアングル(2009)
原題:TRIANGLE
製作:イギリス・オーストラリア’09
監督:クリストファー・スミス
ジャンル:★サスペンス/ホラー

【あらすじ】自閉症の息子を持つシングルマザーのジェスは、気分転換にと友人たちとヨットセーリングに出かける。だが、天候の急変でヨットが転覆、漂流し、運良く現われた豪華客船に乗り込み助けを求めるが、船内には人の気配がまるでなかった。不審に思い始めた矢先、一行は覆面の殺人鬼に次々と襲われ…。

不快感を覚える人も多そうな内容ですが、意外と好きですね。「0:34 レイジ 34 フン」の監督でしたか。
即効で一人になってしまうのがびっくりで、その後、ひたすら伏線回収していくばかりなんですが、割とよくできてて頑張っていたと思います。
ただ、繰り返しになってしまうし、結局船内の出来事ってあんまり意味なかった気がするのが惜しいかも。重要なのは船の名前「アイオロス号」の由来くらいで。
それに、思い込みで行動する主人公に感情移入できないんですよ。最後まで観れば、それがある意味思い込みじゃないと分かるものの、視聴者には伝わらないですからね。
でも、終盤わかる真相というか入れ替わりのタイミングには驚かされました。そこからか、と。
ラスト、自分で望んであの場所へ行ってしまうのは、やはり息子のためなんでしょうね。「わたしの世界は母親を待つ子供中心?勝手なこと言わないで」とか言ってた気がするけど、やっぱりその通りなんだと思います。
それに付き合わされる人たちが可哀想な気がするけど、実際のところ彼らは何者なんでしょう?

→以下、ネタバレ考察

映画「サンゲリア」観た

 | ホラー/パニック  Comment(8) 
Tag:イタリア

サンゲリア
原題:Zombi 2
製作:イタリア/アメリカ’79
監督:ルチオ・フルチ
ジャンル:ホラー

【あらすじ】ニューヨーク湾に漂流してきたクルーザーの調査中に一人の警官が死亡する。特ダネの臭いを嗅ぎつけた新聞記者ピーターは、船の持ち主の娘のアンと知り合う。父親の謎の手紙を読んだ彼らは、父親がいるという島マツールへ向かうが…。

低予算ながら、グロさとか汚さ、生理的嫌悪感を煽る描写が徹底してますね。
役者さんは結構辛かったと思う、特殊メイクしているとはいえ顔にミミズ盛りとか(笑)
あと、海中でのサメVSゾンビは凄い発想ですね!
いきなり「JAWS/ジョーズ」的な展開(でもサメちゃんがまるっこくて妙に可愛い)で何の映画かわからなくなったところで、隠れてサメをやり過ごそうとした女性の後ろに…!!!
実際にサメと格闘した役者さんはもう凄いとしか言いようがありません。獰猛なイタチザメとの共演が一番の見所という謎のゾンビ映画(笑)
基本的に女性は脱いだり、キャーキャー言ってるばかりで役に立ちませんでしたが、死にっぷりはよかったと思います。一番印象的な死に様が目にグサーとか。
終盤やっとゾンビが大量発生し、地面からよみがえる様子はかなりカッコいい。あんまり唸らないゾンビで、動きはノロいけど気付くと後ろにいるから怖いんですよね。
でも、なんで急に一斉に島の遺体がゾンビ化したんだろうなぁ、ゾンビ化スピードもどんどん速くなってるし。「バタリアン」みたいな理由もなかった気がする。
ラストの絶望感は秀逸。後半になるにしたがって面白くなっていく作品でした。
にしても、医者の俳優がなんか見たことあると思ったら「ラストコンサート」のリチャード・ジョンソンなんですね。ギャップに驚きました。
ちなみに、邦題は日本の配給会社が作った造語で詳しい事はわからないです。sangはフランス語で血を意味しているらしいけど。原題はゾンビで、日本だと前年に公開されたロメロの「ゾンビ(1978)」と間違えそうですね。

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映画「ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978)」観ました

 | ホラー/パニック  Comment(6) 

ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978)
原題:DAWN OF THE DEAD
製作:アメリカ’78
監督:ジョージ・A・ロメロ
ジャンル:★ホラー/アクション

【あらすじ】次々と人を襲い仲間を増やしていくゾンビの出現に、パニックに陥った人類。ショッピングモールに逃げ込んだTV局のフランとスティーヴン、そしてSWAT隊員のロジャーとピーターは、なんとかゾンビを締め出し安全を確保するが…。

ロメロ監督のゾンビ三部作の二作目をやっと観られました!
Gyaoで完全版、BSで米国公開版を同時期にやってて、完全版だけでいいかと録画しなかったのは失敗だったなぁ。米国公開版の方が出来がいいと監督自身が言ってたらしい…。
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」でほぼゾンビ映画は完成されてましたが、今回はヒロインがかなりしっかりしていて、さらに観やすくなってました。
なにせ足をひっぱるどころか、自分から銃の扱いやヘリの操縦を習いたいと言い出しましたからね。しかも、ヘリの操縦は彼女の恋人しかできず、彼にもしもの事があったら…という事を想定してのことですから、本当に現実をしっかり見ています。母(妊婦)は強しというところでしょうか。
ゾンビの方は相変わらずノロノロ歩きで、さらに知能はなく窓も破れないので、ちょっと弱体化した?と思ってたら、本能は少し残ってるという設定が後から利いてきます。
”愛するひと”を求める本能が、愛する人を窮地に追い込むなんて…切ない!
また、舞台が食料にも生活にも困らないショッピングモールというのもいいんですよ。
つかの間の平和を得て、店内で自由に過ごす様子は、どこか虚ろで現実逃避をしているよう。とくにヒロインが着飾って舞台女優の様な濃い化粧をしているシーンで、まるで何も変わらぬ日常が続いているかのように店内放送が流れるのが印象的。
”死者が地上を歩く時、人間同士の殺しあいは無益だ”と誰かが言っていたのに、略奪者たちが物を破壊し、奪っていくのを見て、黙ってられなくなる人間の性が哀しい…。
何があっても諦めなければ希望はまだあるというような、力強いラストもよかったです。

<米国劇場公開版観ました:2014/12/10>
どこがディレクターズカット版と違うのかはわからないけど、二回目でも飽きることなく見られた。むしろ、12分削られた分、テンポがよくて良かったかも。さすがロメロ監督が自分で編集しただけあります。残すは「ダリオ・アルジェント監修版」だけか~。
新たに印象に残ったのは、ヒロインが作戦に協力してガラス戸を閉めたあと、男のゾンビが一匹残ってガラス越しに彼女を見て、子供みたいな表情をしながら座り込むシーン。本能が残ってるという設定だから、彼女に好意を持ったのかも(笑)
あとはラストですね。ピーターが一度は死を決意するも、やっぱり「生きたい!」と思い直すくだりは力強いです。
終末の世界を描きつつも、人間の生命力が伝わってきました。

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映画「トレマーズ2・3・4」観た

 | ホラー/パニック  Comment(2) 

トレマーズ3再見
トレマーズ2(Tremors 2: Aftershocks)
米’97、S. S.・ウィルソン
今回はアールが主役。バルは結婚したので巻き込めません。正直、1と比べると見劣りするし、テンポも悪いんですが、それでもトレマーズが大好きだから楽しめました。主にキャラ(アール、バート、グラボイズたん)への愛と、このカラッとした明るさを!
ただ、彼らの冒険譚に憧れる青年が加わって、一生懸命アールの相棒を務めようとふたりの真似をすればするほど、バル不在が際立つという…。
見所は、弱体進化(笑)したグラボイズと、後半で参戦するバートおじさんです。

トレマーズ3(REMORS 3: BACK TO PERFECTION)
米’01、ブレント・マドック
舞台をグラボイズ観光業でなんとかやってるパーフェクションシティに戻し、主役はバートに!
バカバカしいけども、今度のグラボイズは空を飛んじゃいます(笑)
進化して生態も変わり、専門家となったバートが、その知識のせいで逆に有効手段を失う事も。
地下からはグラボイズ、空からはアスブラスターという状況で、その攻防は1を髣髴とさせるものがありました。バートの武器弾薬が尽き、その場にあるものでアイデアを出し合ってやっつけるんですよ。ポテト銃を作る過程がスリリングかつほのぼのとしていて、さすがトレマーズという感じ。ラストもこの町の人のお気楽さ、たくましさを感じるものでよかったです。

トレマーズ4(TREMORS 4: THE LEGEND BEGINS)
米’04、S・S・ウィルソン
「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」みたいに、西部劇化したトレマーズ。バートのご先祖様が主役で、自分では何もできない臆病者のボンボン。しかも射撃が下手ときましたよ(笑)
同じ役者さんなのに全くの別人でさすがとは思ったものの、このキャラじゃいまいち盛り上がりません。でも、巨大なパントガンとか、ラストの機関銃でミリタリーマニアの血に目覚めるくだりは、バート好きなら観て損はないかも。

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映画「トレマーズ」を観ました

 | ホラー/パニック  Comment(4) 

トレマーズ
原題:Tremors
製作:アメリカ’89
監督:ロン・アンダーウッド
ジャンル:★モンスターパニック

アメリカ中部の小さい田舎町、周囲から隔絶された陸の孤島パーフェクションシティ。この町で便利屋を営むバルとアールは、町を出ようとした矢先にここで異変が起きているのに気付く。それは地下を這いずり地上にいるものを襲う人食いモンスターで…。

やっぱりいいですね~、大好きですトレマーズ!
まず、バルとアールのコンビがいいんですよ。気の合う相棒って感じで、意見が食い違った時はジャンケンで決める仲良し二人組み。この作品のカラッとした明るさとコミカルさは主にこのふたりのキャラによるもので、彼らの話を聞いているだけでトレマーズだなぁと感慨深くなります。バディムービーとしても最高なんだと再確認できました。
そして、やっぱり大好きグラボイズ!
ミミズの化物呼ばわりされてたりしますが、私的には大きないもむし。怖いし臭いから実際には会いたくないですけど(当たり前だ)、映画で見る分には大好きですね。意外と賢くて、主人公たちとの知恵比べは見ごたえあります。
この田舎町で暮らす、ごく普通の住人が(例外もいます)、知恵を出し合い、その場にあるものを使って危機を乗り越えていくのが痛快なんですよ~。これが「トレマーズ」の醍醐味と言ってもいいでしょう。
で、「トレマーズ」シリーズの常連さんで、戦力とインパクトの点で欠かせない(笑)ミリタリーマニアのバート。夫婦揃って銃やダイナマイトを活き活きと使いこなすサマが笑えます。銃撃戦とかあまり好きじゃないのに、このお人は好きですわ~。突き抜けてますよね。
あと、もちろん怖いところは怖いです。地中を進むグラボイズを表すために、砂煙が上がったり、柵たバタバタと倒れていったり、床板が跳ね上がったり。被害者の死に方も様々で、グロは強調せずに恐怖はしっかり与えてくれます。埋もれた車のライトに照らされるシーンとか、帽子の下の顔とか、脱水症とか、思ってたより怖い!
ラストは自分が危険な役を引き受けると争うバルとアールが素敵だったし、銃に頼らず冒頭の相棒との会話から思いついたアイデアでグラボイズに勝つところが本当に痛快でした。
永久保存決定です。

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